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札幌の公園トイレ54か所が“勝手にLED化” 誰が何のため?1年前の謎がXで再び話題に

🗨️「札幌の公園のトイレ54か所が、勝手にLEDに替えられていたって本当ですか?」

本当です。ただし「今週54か所が替えられた」のではありません。発覚したのは2025年9月下旬で、札幌市は2025年11月に貼り紙を出し、2026年春頃までに元の蛍光管へ戻しました。2026年9月5日にその貼り紙の写真がXに投稿されて拡散し、1年近く前の話が今になって広まっています。

[話題] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月8日 発表

影響を受ける人
  • 札幌市内の公園のトイレを使う人
  • 自宅や借りている部屋の蛍光灯を、自分でLEDに替えようとしている人
  • 賃貸物件やアパートを持っていて、共用部の照明をLED化しようと考えている大家さん
目次

公園のトイレで、蛍光管だけが入れ替わっていた

札幌市内の公園にある公衆トイレで、天井の蛍光管が誰かの手でLEDに交換されていた。それも1か所や2か所ではなく、市内各所で計54か所。壊されたのでも盗まれたのでもなく、新しいものに替えられていた——というのが今回の話です。

札幌市の公園トイレは約900棟あります。54か所はそのおよそ6%にあたります。1つの公園の出来事ではなく、市内に散らばっていたところがこの件のいちばん奇妙な部分です。

読者

盗まれたんじゃなくて、替えられていたんですか?

おかあさん

替えられていました。古い蛍光管が持ち去られて、代わりに市販のLEDが入っていた形です。市は誰がやったのかを把握できていません。

ただし、これは今週起きた事件ではありません

ここを間違えると、いま札幌の公園で進行中の出来事だと読み違えます。54か所の交換が発覚したのは、2026年ではなく2025年9月下旬です。そこから市の対応は1年近くかけて進んでいます。

札幌の公園トイレの無断LED化をめぐる時系列。2025年9月下旬の発覚から2026年9月7日の報道まで
発覚から報道までの時系列。J-CAST(ジェイキャスト)ニュースと札幌市の公開情報から作成

市は2025年11月に注意喚起の貼り紙を掲示しました。担当課によると、この貼り紙を出して以降、新たな事案の報告は受けていません。そして2026年春頃までに、交換されたLEDを外して元の蛍光管に戻す作業を終えています。

i つまり2026年9月の時点で、新しく替えられ続けているわけではありません。話題になっているのは、当時の貼り紙が一部に残っていたためです。
木立とベンチのある公園
発端は、公園のトイレに貼られていた1枚の紙でした(写真はイメージ)(写真: Pexels)

なぜ2026年9月に、急に話題になったのか

発端は1件の投稿です。2026年9月5日15時52分、Xのユーザーが札幌市内の公園トイレに貼られていた紙を写真に撮り、こう書きました。

「札幌市内各所の公園トイレの蛍光管を勝手に交換しているのは誰ですか。」という一文と、貼り紙の写真2枚。これが数時間で広がり、Xのトレンドにも「札幌公園トイレの蛍光管、無断交換が市内各所で相次ぐ」が並びました。

投稿には別の場所で同じ貼り紙を見たという返信も付いています。

そして2026年9月7日、J-CAST(ジェイキャスト)ニュースが札幌市みどりの管理課への取材にもとづいて経緯を記事にしました。1年近く前の事案が、貼り紙1枚をきっかけに全国に伝わった、というのが今回の流れです。

札幌市が困っているのは、悪意かどうかが分からないからです

市の担当者はJ-CAST(ジェイキャスト)ニュースの取材に「名乗り出ていただきたかった」と話しています。よかれと思って交換した可能性も推測しています。

ただ、善意だったとしても市としては困ります。公園のトイレの照明は市の設備で、どの器具にどのランプが入っているかは市が管理しています。勝手に別のものが入れば、次に不具合が出たときに何が原因なのか追えなくなります。そしてもう1つ、こちらのほうが重い理由があります。

天井に並んだ直管型の照明器具
蛍光灯の器具には安定器という部品が入っています。ランプだけをLEDに替えると、この部品が行き場のない仕事を続けます(写真: Pexels)

蛍光管だけをLEDに替えると、器具のほうが燃えることがあります

市が専門家に確認したところ、「蛍光管のみをLED化すると、発火の可能性もある」という指摘を受けています。これは札幌市だけの見解ではありません。

読者

ランプを新しくしただけなのに、なぜ危ないんですか?

おかあさん

蛍光灯の器具には安定器という部品が入っていて、蛍光管を光らせるために働いています。そこへ安定器を必要としないLEDを差すと、安定器が行き場のない仕事をし続けて異常発熱することがあります。

日本照明工業会(JLMA)は「既設の蛍光灯器具をLED化する際はまるごと照明器具交換を推奨」としていて、実際に起きた事故を公表しています。いずれも2021年の事例です。

発生何をしたか何が起きたか
2021年・滋賀県グロースターター式の器具に、グローランプを外さないまま直管LEDを装着異常発熱し、直管LEDランプの一部が溶融
2021年・神奈川県ラピッドスタート式の器具に、必要な改造工事をしないまま直管LEDを取り付け安定器の異常発熱により出火

Xの返信にも、同じ点を指摘していた人がいます。

「新品とは限らないし、ラピッドスタート形とか型番違う場合だと余計な負荷かかる場合もある」「品質管理が出来ないから、交渉するのはありがた迷惑となります」。市が元の蛍光管へ戻した判断と、方向は同じです。

盗撮カメラだったのでは、という見方について

公衆トイレに知らない誰かが照明を取り付けていた、と聞けば真っ先に浮かぶのがこれです。SNSでも「盗撮目的だろう」という声が出ました。

この点について、札幌市は取り外したものを確認しています。担当者の説明は「外したものを確認した結果、そういったものは確認されておりません」。入っていたのは市販のLEDだったと説明しています。

! ネット上には「超小型カメラ内蔵」と書かれた別の商品の画像なども流れていますが、それらが今回取り外されたものだという確認はありません。市の説明と、出どころの分からない画像を混ぜないでください。

SNSの反応は、事実ではなく推測です

9月5日の投稿には数時間で多くの返信が付きました。多かったのは、単純に意味が分からないという反応です。

ほかにも「自認管理人」「こびとさん」「光の不審者だ」といった言い方や、「行政の対応が遅いからなのでは…?」という批判、「(新品蛍光管の)不法投棄と(取り外した蛍光管の)窃盗ですか」という指摘まで出ています。

ただし、「盗撮目的だ」「善意でやった」「行政が遅いからだ」は、どれもSNS上の推測です。市が確認できているのは、交換されていた事実と、取り外したものに盗撮機器が無かったことまでで、誰が何のためにやったのかは現在も不明のままです。

自分の家や借りている部屋でも、同じことが起きます

この話を「札幌で起きた変な事件」で終わらせるともったいないところがあります。蛍光灯からLEDへの交換は、いま多くの家で起きているからです。

ホームセンターに直管のLEDランプが並んでいるので、蛍光管と同じように差し替えれば済むと思われがちですが、そうではありません。器具の方式によっては、工事なしで差し替えると上の表と同じことが起きます。安全に替えるなら、ランプだけでなく器具ごと交換するのが工業会の推奨です。

借りている部屋なら、話はもう1つ手前で止まります。室内や共用部の照明器具は貸主の設備で、借りている側の持ち物ではありません。切れたときは自分で工事をせず、管理会社か大家さんに連絡してください。よかれと思って新しくしても、退去時に原状回復を求められることがあります。

\設備が使えない期間は、家賃が減額されます/

民法が変わった話を読んでみる ›

水30%・電気40%が目安

最後に、札幌市の公園トイレは10月下旬から冬季閉鎖が始まる場合があります。設備の不具合を見つけたときの窓口は、みどりの管理課(011-211-2536)です。自分で直さずに連絡する、というのが今回いちばん実用的な結論になります。

生活・仕事にどう効くか

  • 54か所という規模:札幌市の公園トイレは約900棟ある。54か所はそのおよそ6%にあたる。1つの公園のいたずらではなく、市内各所にまたがっていた
  • 市が元に戻した理由:市が専門家に確認したところ「蛍光管のみをLED化すると、発火の可能性もある」との指摘を受けた。日本照明工業会(JLMA)も、蛍光灯器具をLED化するときは器具ごとの交換を推奨している
  • 実際に起きた事故:日本照明工業会が公表している事故事例は、いずれも2021年。滋賀県ではグロースターター式の器具にグローランプを外さないまま直管LEDを装着してランプの一部が溶融、神奈川県ではラピッドスタート式の器具に必要な改造工事をせずLEDを取り付けて安定器の異常発熱により出火した

結局どうすればよいか

  • 自宅や借りている部屋の蛍光灯をLEDにするときは、ランプだけを差し替えず、器具ごと交換する。ランプだけの交換で済むかどうかは器具の方式(グロースターター式・ラピッドスタート式・インバーター式)で変わる
  • 賃貸で共用部や室内の照明を替えたいときは、自分で工事をせず管理会社か大家さんに連絡する。設備は借主の持ち物ではない
  • 公園や道路の設備で不具合を見つけたら、自分で直さず自治体へ連絡する。札幌市の公園トイレはみどりの管理課(011-211-2536)が窓口

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月8日 初版を公開

※本記事は2026年9月8日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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