🗨️「笛吹市の断水、うちも止まるの? 水道管が壊れたということ?」
壊れたのは市の水道管ではありません。畑に水を送る国営の農業用水路が漏れて、御坂浄水場と境川浄水場への送水が止まりました。止まるのは御坂町(上黒駒を除く)、境川町(大黒坂・大窪を除く)、石和町の日之出・向田の約6,000戸で、6日昼ごろからです。復旧の見込みと給水所は、6日12時の時点で市のサイトにも出ていません。
[災害] この記事の要点
2026年9月6日 発表
- 御坂町・境川町・石和町日之出・向田に住んでいる人(約6,000戸)
- 断水する区域で店や宿を開けている人
- 受水槽のあるマンション・アパートの住人と管理会社
6日昼から水が止まるのはどこか
笛吹市が示した区域を、町ごとに並べます。「町ぜんぶ」ではなく、同じ町のなかで分かれるのがこの断水の特徴です。
| 町 | 断水する範囲 | 水が出たままの地区 |
|---|---|---|
| 御坂町 | 町内のほぼ全域 | 上黒駒 |
| 境川町 | 町内のほぼ全域 | 大黒坂・大窪 |
| 石和町 | 日之出・向田の2地区だけ | 上記以外 |
合わせて約6,000戸です。石和町だけ範囲の書き方が逆で、町全体ではなく2地区だけが対象になっています。断水の元が「町の水道」ではなく「浄水場ごとの配水の系統」だからです。
うちの住所が対象かどうか、どう見分けたらいいですか。
町名ではなく地区名で見てください。同じ御坂町でも、上黒駒だけは別の系統から水が来ています。
通学区域に重ねると、分かれ方がはっきりします。御坂東小学校の通学区域は藤野木・上黒駒・下黒駒の3地区ですが、このうち上黒駒だけが断水の対象から外れます。境川小学校の通学区域は境川町の全域なので、水が出るのは大黒坂と大窪の2集落だけ。石和西小学校の通学区域は小石和・唐柏・向田で、向田だけが止まります。同じ学校に通う子どもの家でも、水が出る家と出ない家に分かれます。
必要量から逆算してそろえるもの
早見表の数字をそのまま買い物に落とすと、こうなります。全部を今そろえる必要はなく、水とトイレの2つが先です。
飲料水は1人1日3L。4人家族の1週間分で84L=2Lボトル42本なので、6本入りだと7ケースぶんです。5年保存タイプなら入れ替えの手間が減ります。
水は1L=1kgです。20Lタンクは20kgになって手では運べません。小さい袋に分けて何回かに分けるほうが、実際には水を確保できます。
ボンベ1本で約60〜90分。4人家族の1週間分でおよそ6本が目安です。多めに持ってローリングストックにすると、鍋物などで日常的に消費できます。
災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。
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壊れたのは市の水道管ではない
市が挙げた原因は「国営水路の漏水」です。ここが今回のいちばん大事なところで、笛吹市が持っている水道管は壊れていません。止まったのは、その手前で浄水場に原水を送っている水路のほうです。
その水路の正体は、果樹園に水を送る農業用水です。関東農政局の「国営施設機能保全事業 笛吹川沿岸地区」の事業計画には、受益面積4,145ha(うち果樹園3,711ha、普通畑434ha)とあり、総事業費5,500百万円には「上水道との共同事業費含み」と書かれています。農業用水の施設が、上水道と共同でつくられていることを、国自身が明記しているわけです。
もとをたどると、昭和46年から63年まで18年かけた国営笛吹川沿岸農業水利事業に行き着きます。水源は広瀬ダム。導水路8.4km(共同区間)、幹線水路47.4km、副幹線水路49.05kmという規模で、いまも同じ水を農業と水道で分け合っています。市民が検索窓に「笛吹市広瀬ダム」と打っているのは、水源をそこまで遡って調べている人がいるからです。
付け加えると、この事業の目的そのものが老朽化対策です。農政局は着手の理由に「事業完了後、特に管水路の腐食による漏水が発生する」と書いています。今回の漏水は突発の事故というより、国が10年かけて直してきた劣化の続きにあたります。
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