🗨️「7日の大雨で、千葉のアンダーパスは閉まるの? どこが通れなくなる?」
水がたまる前に自動で閉まるのは、国道16号の村田町アンダーパス(千葉市中央区)1か所だけです。レベル4の大雨危険警報が出るか、1時間雨量が50ミリに達すると、周辺およそ1キロが通行止めになります。千葉県内の道路冠水注意箇所は95か所ありますが、残る94か所は従来どおり、水がたまってからの対応です。
[交通] この記事の要点
2026年9月6日 発表
- 6日夜から7日朝に、千葉市中央区の国道16号を車で通る人
- 7日の朝に車で通勤・送迎する千葉県内の人
- アンダーパスやガード下を毎日通っている人
7日の大雨で「水がたまる前に」閉まるのは1か所だけ
国土交通省千葉国道事務所が8月31日に発表した規制は、これまでのやり方と順番が逆です。冠水を確認してから閉めるのではなく、冠水する前に閉めます。
| 項目 | 中身 |
|---|---|
| 場所 | 国道16号 村田町アンダーパス(千葉市中央区) |
| 閉める条件 | レベル4の大雨危険警報/1時間雨量50ミリ(予測を含む)/事務所が冠水の可能性ありと判断 |
| 従来の基準 | レベル5の大雨特別警報 |
| 閉める範囲 | 周辺およそ1キロ |
| 閉め方 | 入口をバリケードでふさぐ。自動・遠隔で動く遮断機も検討中 |
基準がレベル5からレベル4へ1段下がりました。レベル4は特別警報より手前で出るので、閉まるタイミングが早くなります。国が管理する国道のアンダーパスでは、この方式は全国で初めてです。
アンダーパスって、水がたまってから通行止めになるものだと思っていました。
そのとおりで、いまもほとんどはそうです。順番を逆にしたのが、この村田町の1か所だけなんです。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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9月4日に6か所が追加された。千葉は増えていない
国土交通省は9月4日、同じ規制を全国6か所へ広げ、同日から運用を始めました。追加されたのは次の6か所です。
| 場所 | 路線と名称 |
|---|---|
| 北海道釧路市 | 国道44号 旭アンダーパス |
| 山形県酒田市 | 国道7号 広田IC(インターチェンジ)アンダーパス |
| 山形県鶴岡市 | 国道112号 大宝寺アンダーパス |
| 新潟県新潟市 | 国道7号 栗ノ木バイパスのJRアンダーパス |
| 鳥取県米子市 | 国道9号 陰田地下道 |
| 高知県須崎市 | 国道56号 神田アンダーパス |
合わせて7か所になりました。ここで気づいてほしいのは、6か所はどれも千葉県の外だということです。きっかけになった事故は千葉で起きているのに、県内で自動的に閉まる場所は、9月6日の時点でも村田町の1か所のままです。
千葉県内の冠水注意箇所は95か所。国が管理するのは9か所
千葉国道事務所が公表している「千葉県内におけるアンダーパス部等の道路冠水注意箇所マップ」の令和8年6月30日更新版には、No.1からNo.95まで並んでいます。数え直すと、国が管理する国道は9か所でした。
- 国道298号が5か所(松戸市の矢切トンネル・上矢切トンネル・小山の側道、市川市の小塚山トンネル・菅野トンネル)
- 国道51号 成田市十余三(十余三トンネル)
- 国道357号 市川市 二俣アンダーパス
- 国道16号 千葉市中央区村田町(村田町アンダーパス)
- 国道357号 千葉市中央区 千葉市役所前アンダーパス
残る86か所は県道と市町村道です。市町村別では千葉市が17か所で最も多く、船橋市9か所、松戸市8か所と続きます。木更津市と袖ケ浦市の8か所は、すべて東京湾アクアライン連絡道のガード下でした。
読売新聞は9月1日の記事で「千葉県内で管理する残り3か所についても予防的通行規制の導入を今後検討する」と書きましたが、3か所の名前は出していません。上の9か所から、外環道にあたる国道298号の5か所と村田町を除くと、残るのは国道51号の十余三トンネル、国道357号の二俣アンダーパス、国道357号の千葉市役所前アンダーパスの3つです。
村田町では、排水ポンプが止まっていた
制度が変わった理由は8月13日の夜にあります。千葉豪雨で村田町アンダーパスが冠水し、水没した車の中にいた男性が亡くなりました。
報道によれば、周辺で停電が起き、さらに非常用発電機が作動せず、アンダーパスの排水ポンプが止まっていました。水をかき出す装置が動かないまま、水位だけが上がったことになります。
そしてこの場所は、無名の道ではありませんでした。令和8年6月30日更新の冠水注意箇所マップに、No.88として載っていた場所です。危ないと分かっていて、住所まで公表されていて、それでも事故は起きました。
公表されていたのに、どうして止められなかったんでしょう。
一覧に載せることと、道を閉めることは別だからです。今回はそこをつなげたのが変更点です。
私は、この規制の本当の意味は「早く閉める」ことではなく、運転している人に判断させるのをやめたことにあると考えています。走りながら水深を見て引き返せるかどうかを判断するのは、雨の夜にはほぼ無理です。手前で物理的に入れなくすれば、判断そのものが要らなくなります。
雨量で閉まる道は房総の南だけ。千葉市・船橋・柏には1つも無い
ここまではアンダーパスの話です。千葉にはもう一つ、雨量の数字で自動的に閉まる「事前通行規制」の仕組みがあります。千葉県の一覧表を数えると、県内は18区間・68.5kmでした。
| 道路種別 | 区間 | 延長 | 閉まる基準 |
|---|---|---|---|
| 国道(国交省が直轄) | 2 | 4.2km | 連続雨量200ミリ |
| 国道(県が管理) | 4 | 9.0km | 時間雨量30ミリ/連続雨量150ミリ |
| 都道府県道 | 12 | 55.3km | 時間雨量30ミリ/連続雨量150ミリ |
県が管理する16区間は、基準値が全部同じ数字で揃っています。ばらつきがありません。一方、国が直轄する国道127号の2区間だけが200ミリで、ここには経緯があります。千葉国道事務所のページには、こう書かれています。
従来、連続雨量150mmで通行止めを行っておりましたが、道路施設の防災対策も進められたことから、平成17年4月より連続雨量200mmでの通行止めに緩和しています。
基準は厳しくなったのではなく、緩められています。対象は南房総市富浦町南無谷から小浦までの2.7kmと、鋸南町元名から富津市金谷までの1.5kmで、県の一覧表ではどちらも迂回路の欄が「無」です。12時間の交通量はそれぞれ8,127台と5,926台。閉まると回り道がありません。
そして18区間の場所を並べると、勝浦市、鴨川市、君津市、大多喜町、南房総市、市原市、御宿町、富津市、鋸南町。千葉市・船橋市・柏市・市川市・松戸市は、1区間も出てきません。
雨で閉まる山道は房総の南にあり、雨で人が亡くなったのは千葉市の平地でした。同じ「雨で通れなくなる道」でも、備え方はまったく別ものです。
生活・仕事にどう効くか
- 7日朝の通り道:村田町アンダーパスはレベル4の大雨危険警報か1時間50ミリで閉まる。閉まるのは周辺およそ1キロで、バリケードで入口をふさぐ方式。閉まってから迂回を考えるのでは遅い。
- 残る94か所:千葉県内の道路冠水注意箇所95か所のうち、予防的に閉めるのは1か所だけ。ほかは水がたまってからの通行止めになるため、走行中に判断することになる。
- 房総へ向かう場合:雨量で自動的に閉まる事前通行規制の区間は県内に18区間・68.5km。すべて房総の南側で、千葉市・船橋市・柏市・市川市・松戸市には1区間も無い。
結局どうすればよいか
- 7日の朝に国道16号の村田町付近を通る予定なら、別の道を先に決めておく
- 水がたまったアンダーパスには入らない。入ってからでは水圧でドアが開かなくなる
- 房総方面へ向かうなら、国道127号の南房総市・鋸南町の区間が連続雨量200ミリで閉まることを頭に入れておく
- 自宅や職場の住所そのものの浸水リスクは、ハザードマップで別に確認する
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
ほかに使える無料ツール
- 住所まるごとチェック — 住所の表記ゆれ・実在をまとめて確認する
- 不動産相場検索 — 市区町村ごとの土地・戸建て・マンション相場を見る
公式出典
- 読売新聞オンライン「豪雨で死者のアンダーパス、『レベル4大雨危険警報』で通行止め…千葉国道事務所、予防的通行規制は全国初」(2026年9月1日発表)
- 読売新聞オンライン「レベル4大雨危険警報で『アンダーパス』冠水前規制、千葉に続き6か所も対象…全国に順次拡大」(2026年9月4日発表)
- 東京新聞デジタル「〈千葉豪雨〉冠水確認より前に『通行止め』導入 国道16号村田町アンダーパス『予防的通行規制』国管理で初」(2026年9月1日発表)
- 国土交通省 関東地方整備局 千葉国道事務所「千葉県内におけるアンダーパス部等の道路冠水注意箇所マップ(令和8年6月30日更新)」(2026年6月30日発表)
- 千葉県「異常気象時通行規制区間及び道路通行規制基準」(2026年9月6日発表)
- 国土交通省 千葉国道事務所「国道127号の通行規制について」(2026年9月6日発表)
- 気象庁 銚子地方気象台 千葉県の天気概況(2026年9月6日発表)
更新履歴
- 2026年9月6日 初版を公開(冠水注意箇所は令和8年6月30日更新のPDF、規制の拡大は9月4日発表の内容)
※本記事は2026年9月6日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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