🗨️「2026年9月3日に空き家の法律が変わったって本当? 実家をどうにかしないといけない?」
本当ですが、変わったのは第23条第1項の一文だけです。市町村が「空家等管理活用支援法人」に指定できる法人の範囲が広がっただけで、持ち主の義務も、勧告で固定資産税の特例が外れる仕組みも動いていません。
[空き家] この記事の要点
2026年9月5日 発表
- 実家が空き家になっている、またはこれからなる人
- 空き家の管理・活用に関わる非営利法人(商工会・社会福祉法人など)
- 空家等管理活用支援法人の指定を検討している市町村
条文で動いたのは、第23条第1項の一文だけ
内閣府が出している新旧対照条文を開くと、空家法の改正箇所は1ページしかありません。第23条第1項、空家等管理活用支援法人を市町村長が指定するときの対象を書いた条文です。
| 第23条第1項の書き方 | |
|---|---|
| 改正前 | 特定非営利活動法人、一般社団法人若しくは一般財団法人又は空家等の管理若しくは活用を図る活動を行うことを目的とする会社であって… |
| 改正後 | 特定非営利活動法人、一般社団法人若しくは一般財団法人その他の営利を目的としない法人又は空家等の管理若しくは活用を図る活動を行うことを目的とする会社であって… |
足されたのは「その他の営利を目的としない法人」の12文字です。空家法の条文で今回動いたのは、ここだけでした。
「空家等管理活用支援法人」は誰のための制度か
支援法人って、持ち主が申し込むものですか?
いいえ。市町村長が地域の法人を指定する制度です。指定された法人は、空き家の持ち主から相談を受けたり、所有者の探索に協力したり、市町村に空家等対策計画の提案をしたりできます。
2023年12月13日施行の改正でできた仕組みで、これまで指定できたのはNPO(エヌピーオー)法人・一般社団法人・一般財団法人・空き家の管理や活用を目的とする会社の4種類でした。ここに「営利を目的としない法人」がまとめて加わります。商工会や商工会議所、社会福祉法人のように、これまで形式で外れていた法人が対象に入る、という改正です。
ただし対象が広がっただけで、指定するかどうかを決めるのは各市町村です。自分の実家がある市町村に支援法人がいるかどうかは、改正とは別の話になります。
持ち主の義務や税金は、今回は動いていない
「法改正」と聞くといちばん気になるのはここだと思います。今回の一括法で空家法に入った改正は第23条第1項だけなので、次の条文は動いていません。
- 第13条=管理不全空家等への指導・勧告
- 第22条=特定空家等への助言・指導・勧告・命令・代執行
- 勧告を受けると固定資産税の住宅用地特例(200平方メートルまで課税標準6分の1)が外れる仕組み
つまり、持ち主の側でやることは9月2日と9月3日で変わりません。
検索して出てくる解説は、たいてい2023年の改正の話
「空き家 法改正」で調べると、上位に並ぶのは2023年12月13日施行の改正を説明したページです。あれは中身が大きい改正でした。
| 施行日 | 何が入ったか |
|---|---|
| 2023年12月13日 | 管理不全空家等を新設。勧告を受けると住宅用地特例が外れる。空家等管理活用支援法人の制度を創設。空家等活用促進区域を創設 |
| 2026年9月3日 | 支援法人に指定できる法人へ「その他の営利を目的としない法人」を追加(第23条第1項) |
2つを混ぜて「2026年に固定資産税のルールが変わった」と読むと間違いになります。税の話は2023年の改正から続いているもので、今年入ったものではありません。
実家が空き家になりそうな人が、いまできること
総務省の住宅・土地統計調査(令和5年)では、全国の空き家は900万戸、空き家率は13.8%です。このうち賃貸用・売却用・別荘を除いた、いわゆる放置されやすい空き家が385万戸あります。制度が動くたびに増えているのはこの層です。
- 実家がある市町村に、空家等管理活用支援法人が指定されているかを聞く(指定されていれば無料で相談できる窓口が1つ増える)
- いま勧告の対象になりうる状態かどうかを、屋根・外壁・立木・境界の4点で見ておく
- 売るか貸すか持ち続けるかを決める前に、その土地がいくらの土地なのかを先に把握する
このエリアの相場はいくらですか?
住所を入れるだけ。全国175,666件の実際の成約(国土交通省)から、土地・戸建て・マンションの坪単価の目安が5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
生活・仕事にどう効くか
- 持ち主の手続き:変わらない。管理不全空家等(第13条)と特定空家等(第22条)の条文は今回動いていない。
- 固定資産税:変わらない。勧告を受けると住宅用地特例(200平方メートルまで課税標準6分の1)が外れる仕組みは2023年12月13日施行の改正から続いているもの。
- 相談先:市町村が支援法人に指定できる法人の範囲が広がった。商工会・商工会議所・社会福祉法人などが入りうるので、地域によっては相談窓口が増える可能性がある。
結局どうすればよいか
- 実家のある市町村に、空家等管理活用支援法人が指定されているかを確認する
- 「2026年の改正で固定資産税が変わった」という説明を見たら、2023年12月13日施行の改正と混同していないか疑う
- 国土交通省の空家法関連情報ページで、告示・ガイドラインの最終改正日を確認する
- 売る・貸す・持ち続けるを決める前に、その土地の取引相場を把握しておく
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
ほかに使える無料ツール
公式出典
- 内閣府「第16次地方分権一括法 新旧対照条文」(令和8年法律第27号)(2026年6月3日発表)
- 内閣府 第16次地方分権一括法(2026年6月3日発表)
- 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」(最終更新 令和8年9月3日)(2026年9月3日発表)
- 国土交通省「管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関する適切な実施を図るために必要な指針」(最終改正 令和8年9月3日)(2026年9月3日発表)
- 総務省 令和5年住宅・土地統計調査(2024年4月30日発表)
更新履歴
- 2026年9月5日 初版を公開(内閣府の新旧対照条文と国土交通省のページを確認して作成)
※本記事は2026年9月5日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


コメント