🗨️「屋久島の道はどこが閉まっているの? 縄文杉には行ける?」
閉まっているのは県道3本と町道2本の計5区間です。縄文杉の荒川登山口と、宮之浦岳の淀川登山口へ続く町道は「車両・歩行者ともすべて通行できません」。報道で流れている県道3本だけを見ると、この2本を見落とします。
[交通] この記事の要点
2026年9月5日 発表
- 5日以降に縄文杉・宮之浦岳・白谷雲水峡・ヤクスギランド・西部林道へ行く予定だった人
- 屋久島の宿・レンタカー・登山ガイドを予約していた人
- 事前通行規制区間の沿線に住んでいる人
5日に閉まっているのは、県道3本と町道2本
屋久島の道路は、県が持っている道と町が持っている道で発表元が分かれます。両方を並べると、9月5日昼の時点でこうなっています。
| 管理 | 路線・区間 | 内容 | 開始 |
|---|---|---|---|
| 県 | 白谷雲水峡宮之浦線(しらたにうんすいきょうみやのうらせん)宮之浦〜白谷雲水峡 | 全車通行止 | 9月4日 19:00 |
| 県 | 屋久島公園安房線(やくしまこうえんあんぼうせん)明星岳展望所〜ヤクスギランド | 全車通行止 | 9月4日 19:30 |
| 県 | 上屋久永田屋久線(かみやくながたやくせん)屋久島灯台〜瀬切 | 全車通行止 | 9月4日 21:00 |
| 町 | 町道 荒川線 荒川三差路〜荒川登山口 | 全面通行止(車両・歩行者とも不可) | 9月4日 19:30 |
| 町 | 町道 淀川線 ヤクスギランド〜淀川登山口 | 全面通行止(車両・歩行者とも不可) | 9月4日 19:30 |
解除の欄は県の3本が「当分の間」、町の2本が「当面の間」。どちらも期限が入っていません。報道で流れているのは県道3本のほうで、町道2本には触れていないものが多いのですが、行き先を見るとむしろ町道のほうが重いことが分かります。
縄文杉と宮之浦岳の入口は、町道の先にある
県道が3本止まっているだけなら、縄文杉には行けるのでは?
行けません。荒川登山口へ続く道が町道 荒川線で、そこが全面通行止めです。淀川登山口(宮之浦岳の入口)へ続く町道 淀川線も同じ日の同じ時刻から止まっています。
荒川登山口は3月1日から11月30日までマイカー規制がかかっていて、入れるのは荒川登山バスと許可車両だけです。そのバスが通る唯一の道が町道 荒川線なので、ここが閉まると縄文杉への足がまるごと消えます。
前回、同じことが起きたときの記録が残っています。屋久島観光協会の公式アカウントは2024年9月1日にこう書いていました。
9月2日(月)より当分の間、#荒川登山バス は町道荒川線の通行止め #荒川登山口 からの登山道の安全が確保できないため終日 #運休 いたします ・荒川登山口からの登山道の復旧の目途は不明です
このときは9月2日に運休が始まり、9月7日に解除されています。ただしこれは2024年の台風10号のときの話で、今回の見込みではありません。
「事前通行規制」は、崩れる前に雨量で閉める
県道3本の原因欄は、どれも「降雨(事前通行規制区間)」でした。崩れたから閉めたのではありません。鹿児島県は路線ごとに閉める雨量をあらかじめ決めて公表しています。
| 路線 | 規制区間 | 延長 | 規制基準 |
|---|---|---|---|
| 上屋久永田屋久線 | 屋久島町永田〜屋久島町瀬切 | 10.9km | 1 大雨警報発令かつ連続雨量が220mm/24h に達した場合 2 暴風警報 |
| 屋久島公園安房線 | 屋久島町安房 | 10.4km | 大雨警報発令かつ連続雨量が220mm/24h に達した場合 |
| 白谷雲水峡宮之浦線 | 屋久島町宮之浦 | 6.2km | 連続雨量が220mm/24h に達した場合 |
3本とも220ミリで並んでいるように見えて、同じではありません。白谷雲水峡宮之浦線だけ「大雨警報発令かつ」が付かず、雨量が届いた時点で閉まります。大雨警報が先に解除されても、この1本は雨量だけで判断されるということです。
では実際にどれだけ降ったのか。気象庁のアメダスで屋久島町の尾之間(おのあいだ)の24時間降水量を追うと、5日5時00分に488.5ミリ、5時10分に489.5ミリ、9時00分でも479.0ミリでした。屋久島空港のある地点でも5時10分に429.5ミリです。道を閉める基準の220ミリに対して、尾之間はその2.2倍。5時00分の1時間降水量は42.0ミリでした。
気象庁が屋久島町にレベル5土砂災害特別警報を出したのは5日5時10分で、電文には「5日5時から9時まで、警戒レベル5相当」と書かれています。県道が閉まったのは4日19時から21時ですから、道路のほうが8時間から10時間早く動いていました。「特別警報が出てから調べれば間に合う」は、道路については当てはまりません。
屋久島の通行止めは、2か所を見ないと分からない
検索して最初に出てくる屋久島観光協会の「現在の通行止めのご案内」は、開くと更新日が2024年8月31日と2024年12月16日で止まっています。今日の5区間は載っていません。
いま生きているのは次の2つです。片方だけ見ると、県道だけ、あるいは町道だけの話になります。
- 県道=鹿児島県 道路規制情報(路線名・区間・開始時刻・解除予定・原因が一覧で出る)
- 町道・林道=屋久島町 建設課「町管理道路の交通規制などのお知らせ」(問い合わせ 0997-43-5900)
県の一覧には解除も出ます。実際、同じ画面に「西之表南種子線(鹿児島県西之表市安城)の規制(全車通行止)は2026/09/05 08:00に解除されました」という行が残っていました。
道は閉まっているのに、飛行機は朝から飛んでいた
同じ島でも、止まっているものと動いているものが分かれています。まとめて諦める前に、手段ごとに見たほうが早いです。
- 高速船トッピー&ロケット=屋久島発の6便すべて欠航(9月5日10時5分更新の便別一覧)
- 鹿児島発の屋久島行き=6便中5便が欠航、残る15時45分発は「状況待ち」
- 飛行機=鹿児島空港発の屋久島行きは8時40分と10時30分の2便が動いた(同日10時17分現在)。午後の3便は「天候調査中」
屋久島町の被害については、5日午前の時点でけが人の情報はなく、停電は約20戸と伝えられています。
生活・仕事にどう効くか
- 縄文杉と宮之浦岳:荒川登山口・淀川登山口へ続く町道が車両も歩行者も通行止め。荒川登山口は3月1日〜11月30日がマイカー規制で、通れるのはバスと許可車両だけなので、迂回する道がない。
- 白谷雲水峡と西部林道:宮之浦〜白谷雲水峡、屋久島灯台〜瀬切がいずれも全車通行止め。解除予定は「当分の間」で期限が入っていない。
- 島の中の移動:閉まったのは山側に向かう道で、島を一周する海沿いの主要ルートはこの一覧に載っていない。目的地が山かどうかで影響がまったく違う。
結局どうすればよいか
- 県道は鹿児島県の道路規制情報、町道・林道は屋久島町建設課の一覧と、2か所とも見る
- 屋久島観光協会の通行止め案内は更新が2024年で止まっているので、今日の判断には使わない
- 荒川登山バスが動くかどうかは屋久島山岳部保全利用協議会(0997-46-3317)に確認する
- 船と飛行機は状況が別々なので、まとめて諦めずに手段ごとに確認する
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 鹿児島県 道路規制情報(2026年9月5日10時37分 最終更新)(2026年9月5日発表)
- 鹿児島県 異常気象時通行規制区間(2026年9月5日発表)
- 屋久島町 建設課「町管理道路の交通規制などのお知らせ」(更新日 2026年9月4日)(2026年9月4日発表)
- 気象庁 報道発表資料「鹿児島県にレベル5土砂災害特別警報発表」(2026年9月5日発表)
- 気象庁 アメダス(尾之間・屋久島)(2026年9月5日発表)
- 屋久島観光協会「荒川登山バス終日運休についてのご案内(9月7日解除)」※2024年の事例(2024年9月1日発表)
- 種子屋久高速船「運航状況のお知らせ」(2026年9月5日10時5分更新)(2026年9月5日発表)
更新履歴
- 2026年9月5日 初版を公開(県は9月5日10時37分、町は9月4日更新の一覧にもとづく)
※本記事は2026年9月5日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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