🗨️「水星が縮んでるってニュースになってたけど、どれくらい縮んだの?」
誕生してからの約46億年で、半径が10キロ以上です。いまの半径は約2,440キロなので、割合にすると0.4%ほど。北海道大学の研究チームが、地表にある「しわ」のような地形の数え方を変えて出した数字で、論文は2026年9月10日に米科学誌ジオフィジカル・リサーチ・レターズに載りました。
[科学] この記事の要点
2026年9月11日 発表
- 天体や宇宙のニュースを追っている人
- 理科の自由研究や授業のネタを探している人
10キロというのは、どれくらいか
水星のいまの半径は約2,440キロです。そこから10キロ縮んだとすると、割合では0.4%ほど。数字だけ見ると小さく思えますが、これは惑星がまるごと一回り小さくなった話です。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| いまの半径 | 約2,440キロ |
| 縮んだ量 | 10キロ以上 |
| かかった時間 | 誕生からの約46億年 |
| 同じ割合を地球(半径約6,371キロ)に当てると | 約26キロ |
いちばん下の行は当サイトの計算です。地球で同じ0.4%が起きたら、半径が約26キロ減ることになります。
そもそも水星は、どれくらいの大きさか
水星は太陽にいちばん近く、太陽系の惑星のなかでいちばん小さい星です。半径約2,440キロというのは、地球の半径(約6,371キロ)のおよそ38%。月の半径が約1,737キロなので、月より少し大きいくらい、と考えるとつかみやすいかもしれません。
小さい星ほど、内部の熱は早く逃げます。冷えれば縮む。水星の地表にしわが目立つのは、そのせいです。
縮んだあとが「しわ」になって残っている
水星が縮んだ理由は、内部が冷えたからです。中身が冷えて体積が減ると、外側の岩の殻が余ります。余った殻は行き場がなく、押し合ってめくれ上がる。それが地表に残った「しわ」のような地形です。
これまでの研究では、このしわの長さや高さから「どれくらい縮んだか」を逆算してきました。ところがこの方法には弱点があります。しわの分布に偏りがあるため、実際より小さく見積もってしまう可能性がありました。
「消えたしわ」を数に入れた
北海道大学の西山学博士研究員が目をつけたのは、そこです。しわができた後で、隕石がぶつかってクレーターができたり、溶岩が噴き出したりすれば、しわは覆い隠されます。見えていないだけで、あったはずのしわがある——。
そこで、隕石衝突などによって水星の表面にできる凹凸の程度を数値にして、いま見えている収縮地形の分布と比べました。「どのくらい隠されたか」を見積もったうえで数え直した結果が、半径10キロ以上という数字です。
見えているものだけを数えない
おもしろいのは、新しい望遠鏡や新しい探査機のデータで出た結果ではないところです。すでにある観測データを、「見えていないものがあるはずだ」という前提で読み直しただけで、数字が変わりました。
ちなみに水星の収縮については、これより小さいのではないかとする別の研究もあります。今回の論文はその議論に新しい数え方を1つ足したもので、これで決着というわけではありません。
公式出典
- 北海道大学(プレスリリース・研究成果)(2026年9月10日発表)
- Geophysical Research Letters(米国地球物理学連合)(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月11日 初版を公開
※本記事は2026年9月11日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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