西湘バイパスが通行止めになるいちばん多い理由は、雨ではなく高波です。海から上がった波が道路にかかる(越波する)と、安全に走れないとして閉まります。
ただし、雨のように「何ミリで閉まる」という数字の基準は、国土交通省も中日本高速道路も公表していません。決まり方は「波がかかるかどうか」で、波浪警報が出ていなくても閉まることがあります。
先に結論
- ✓ 閉まる理由は越波。波の高さの数字の基準は公表されていない
- ✓ 2026年10月6日は波浪注意報だけで、上下線とも閉まった
- ✓ 迂回は内陸の小田原厚木道路。2007年の被災時も国がそう案内した
通行止めになる4つの場合
中日本高速道路は、高速道路を通行止めにする場合として次の4つを挙げています。
| 場合 | 数字の基準 |
|---|---|
| 雨が長時間降り続いた(連続雨量) | 区間ごとに公表されている |
| 連続雨量と時間雨量の組み合わせが一定以上 | 区間ごとに公表されている |
| 走行に支障のある強風が確認された | — |
| 高波の影響が確認された | 公表されていない |
雨の基準は区間ごとに数字が出ていて、130ミリで止まる道もあれば650ミリまで持つ道もあります(高速道路は何ミリの雨で止まるのか)。ところが波の欄には、そうした数字がありません。
国土交通省横浜国道事務所の2016年8月22日の発表は、西湘バイパスを閉めた理由を「越波のため、安全な走行が確保できない事から」と書いています。2024年8月16日に閉めた区間を開けたときの理由は「高波が収まり、車両通行における安全性が確認されたため」でした。閉めるのも開けるのも、波の高さの数字ではなく「道路に波がかかるかどうか」で判断している書き方です。
読者
波浪警報が出たら閉まる、ではないの?
2026年10月6日は、神奈川県に出ていたのは波浪注意報(うねり)だけでした。それでも夜中の1時30分から閉まり始め、朝には上下線とも通れなくなっています。
渋滞と通行止めで動けなくなったときに要るもの
迂回路を調べるにも、その場で待つにも、要るのはトイレと電源の2つです。車に積みっぱなしにできる小さいものだけ挙げます。
渋滞と通行止めで動けなくなったとき、いちばん先に困るのがトイレです。高速道路上ではパーキングまで降りられないので、車に積んでおくものの中では優先度が高い1つです。
渋滞中はナビと地図と渋滞情報でスマホを使い続けるので、電池は思ったより早く減ります。迂回路を調べる段になって充電が無いと、動けるのに動けません。
災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。
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閉まる区間と管理者
西湘バイパス(E84)は、大磯町から小田原市まで相模湾沿いを走る道路で、東西で管理者が分かれています。
| 区間 | 料金 | 管理 | 問い合わせ |
|---|---|---|---|
| 大磯東IC〜西湘二宮IC(約6.0km) | 無料 | 国土交通省 横浜国道事務所 | 045-287-3001 |
| 西湘二宮IC〜石橋IC、早川JCT〜小田原西IC | 有料 | 中日本高速道路 | 0120-922-229 |
東の端が大磯東IC、西の端が石橋ICです。通行止めの発表も2つの管理者の連名で出るので、無料区間と有料区間で開始時刻がずれることがあります。2026年10月6日は無料区間の下りが1時30分、有料区間が6時45分からでした。
下り線から閉まる理由
過去の発表を並べると、高波のときは下り線(小田原方面)が先に閉まる形がくり返されています。
| 年月 | 台風 | 閉まった区間 |
|---|---|---|
| 2016年8月 | — | 下りの大磯東IC〜早川IC(8月22日8時50分から・越波のため) |
| 2024年8月 | 台風7号 | 下りの大磯東IC〜早川IC(8月16日21時に解除) |
| 2026年10月 | 台風27号 | 下りの大磯東IC〜西湘二宮ICから始まり、上下の西湘二宮IC〜石橋ICへ広がった |
一方、2007年と2017年に道路が壊れたあとは、どちらも上り線を使った対面通行で開けています。下り線が被害を受けやすく、上り線が残った形です。私はここから、下り線のほうが海に近い側を走っていると見ています(公式の資料に「下り線が海側」と書いたものは見つけていません)。

過去に波で壊れた記録
通行止めで済まず、道路そのものが壊れたこともあります。
| 台風 | 起きたこと | その後 |
|---|---|---|
| 2007年 台風9号(9月6〜7日) | 二宮町二宮で路面が陥没、波で道路の下がえぐられた | 9月27日11時に上り線を使った対面通行で暫定開通 |
| 2017年 台風21号(10月22〜23日) | 大磯町の約400mで護岸と道路が崩れた | 上り線で対面通行。消波ブロックを静岡県焼津市から船で運んで応急復旧 |
| 2019年 台風19号(10月) | 西湘PA(下り)が高波で被災 | 敷地を約2m高くし、トイレなどを内陸側へ移して2023年4月29日に再開 |
2017年の被災は大磯町の無料区間、2007年は二宮町の有料区間の起点付近でした。壊れると、対面通行で開くまでに2007年は約3週間かかっています。
読者
台風が来るたびに閉まるなら、小田原への通勤に使うのは不安…
閉まるのは波のある日で、その多くは台風の時期です。海沿いの家を探すときは、毎日の道が西湘バイパスしかないのか、小田原厚木道路にも出やすいのかを見ておくと、閉まった日の困り方が変わります。
閉まったときの迂回路
2007年に西湘バイパスが壊れたとき、国土交通省と中日本高速道路は、東京・横浜方面と静岡方面のあいだの移動に小田原厚木道路・東名高速道路・国道246号を使うよう案内しました。このとき海沿いの国道1号は大磯・二宮で渋滞していました。
- 小田原・箱根へ:内陸を走る小田原厚木道路
- 静岡方面へ:東名高速道路
- 海沿いの国道1号:西湘バイパスを降りた車が集まり、混みやすい
ただし、台風が近づいて雨も強い日は、小田原厚木道路も雨量の基準で閉まることがあります。2026年9月21日の台風25号のときは、西湘バイパスと一緒に小田原厚木道路の通行止めも予告されました。東名 通行止め/なぜ?雨ではなく高波に、そのときの予告区間を載せています。
閉まっているかを確かめる先
- 無料区間(大磯東IC〜西湘二宮IC):横浜国道事務所のホームページと公式X(@mlit_yokokoku)
- 有料区間:NEXCO中日本のホームページと東京支社の公式X(@c_nexco_tokyo)、NEXCO中日本の交通情報サイト
- 道路全般:日本道路交通情報センター(JARTIC)
きょうの通行止めの区間は西湘バイパス 通行止め/高波で上下線ともにまとめています。
内容は国土交通省横浜国道事務所・中日本高速道路の記者発表(2007年9月12日、2016年8月22日、2018年2月2日、2024年8月16日、2026年10月6日)、中日本高速道路のお知らせ(2026年10月6日)と西湘PAのリニューアルの発表にもとづきます。波の高さの数字の基準は、公開されている資料では見つかりませんでした。
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