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去年の灯油 使える/無色でも使わない

🗨️「去年の灯油は今年のストーブに使えますか」

使いません。石油連盟は灯油を使う目安の期間を6か月としていて、夏を越した灯油はこれを過ぎています。色が無色のままでも変質していることがあり、芯で燃やすストーブでは消火のときに芯が下がらず、火が消えなくなるおそれがあります。残った灯油は買った販売店かガソリンスタンドに相談して引き取ってもらいます。

[暮らし] この記事の要点

発表日・更新日

2026年10月19日 発表

影響を受ける人
  • 物置やストーブのタンクに去年の灯油が残っている人
  • シーズン前に石油ストーブ・ファンヒーターを出す人
  • 残った灯油の捨て方が分からない人
目次

去年の灯油を使うとどうなる

灯油は、時間がたつと日光と空気で傷んでいきます。傷んだ灯油(変質灯油)を芯で燃やすストーブに入れると、芯にガムのような物質がこびりついて固まり、消火のときに芯が下がらなくなります。ボタンを押しても火が消えない、という状態です。

NITE(製品評価技術基盤機構)には、実際にこうした事故の報告が届いています。熊本県の60歳代の女性は、使っている最中に炎が上がり、消火ボタンを押しても消えなくなりました。栃木県の40歳代の女性は、消火ボタンを押してから出かけ、戻ってきたら火がついたままでした。どちらもけがはありませんでした。

変質灯油が原因とみられる消火不良の事故は、2008〜2012年度の5年間で8件報告されています。NITEは、報告されなかったものを含めれば相当な数が起きているとみています。2005〜2014年の10年間の集計では35件で、うち20件が石油ファンヒーターでした。

石油ファンヒーターでは、火がつきにくい、つける前に白い煙が出る、燃えている途中で消える、消したあともにおいが残る、といった形で出ます(コロナの案内)。芯の交換や修理が必要になることもあります。

メーカー傷んだ灯油が原因の故障
コロナ保証期間内でも修理は有料
ダイニチ保証期間中でも保証の対象外
トヨトミ保証期間中でも有料修理

3社とも、去年の灯油を使って壊れた場合は保証が効かないと書いています。新しい灯油18Lの全国平均の店頭価格は2,563円(資源エネルギー庁、2026年10月13日調査)です。修理代と比べると、買い直したほうが安く済みます。

新しい灯油を買い直すときに

新しい灯油は、色付きの灯油用ポリタンクに入れて日の当たらない場所に置きます。今シーズンの分を買い直すときにそろえる道具です。

北陸土井 灯油缶 18L(JISマーク付)
北陸土井 灯油缶 18L(JISマーク付)

灯油も同じ補助の対象です。値段が動く前に買い足す家庭が増えると、店頭の缶から先に無くなります。JISマーク付きは中身の色が見える白と、日光を通さない赤で用途が分かれます。

三宅化学 電動灯油ポンプ(自動停止・単3形乾電池)
三宅化学 電動灯油ポンプ(自動停止・単3形乾電池)

満タンで止まる自動停止つきです。あふれさせると床材と手が灯油臭くなり、拭き取りにかかる手間のほうが高くつきます。

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無色でも使わない

「色もにおいも変わっていないから大丈夫」とは言えません。NITEは、日光に含まれる紫外線を当てて変質させた灯油で試験をしました。見た目は新品と同じ無色のままでしたが、芯で燃やすストーブで100時間使ったところ、芯が消火の位置まで下がらなくなりました。

NITEの試験に使った3本の灯油。新品の灯油、色の変化がない変質した灯油、黄色く変色した灯油
試験に使った灯油。真ん中の「変質灯油 無色」は新品と見分けがつきませんが、ストーブの消火不良を起こしました。NITE「変質した灯油による石油ストーブ事故の防止について」(2014年3月27日、原本PDF 3ページの図2)

黄色っぽい色やすっぱいにおいは傷んだ灯油の目印ですが、それが無いからといって使えるわけではありません。トヨトミの取扱説明書は、ひと夏持ち越した灯油を「無色透明でも絶対に使用しないでください」と書いています。

どのくらいで傷むかは、置き方で大きく変わります。NITEが2012年7月から2013年3月にかけて、ポリタンクの色と置き場所を変えて比べた結果です。

置き方変質するまで
白いポリタンクを屋外に置く10日程度
色付きのポリタンクを屋外に置く3か月程度
ふたをゆるめておく締めたときより早い
色付きのポリタンクでふたを締め、屋内に置くいちばん遅い

石油業界は、灯油を使う目安の期間を6か月としています(石油連盟)。春に残った灯油は、秋には半年以上たっています。物置で夏を越した灯油は、この目安を過ぎていると考えてください。

?
読者

白いポリタンクに入れて、倉庫の中に置いていました。それでもだめですか。

おかあさん

乳白色のポリタンクはもともと水用で、NITEの測定でも紫外線をいちばん通す色でした。NITEの試験では、日光が当たるかどうかで傷み方が大きく変わっています。どこに置いていたにせよ、去年の灯油は使わないのが確実です。

ストーブの中に残った灯油

ポリタンクだけでなく、ストーブのタンクに残ったままの灯油も去年の灯油です。コロナは、シーズン前の点検で、昨シーズンの灯油が残っていればポンプやスポイトで抜き取るよう案内しています。抜いたら新しい灯油を入れます。

うっかり使ってしまったときは、すぐに止めて灯油を抜きます。ダイニチは、新しい灯油でタンクや油受皿を2〜3回洗うよう案内しています。トヨトミも、傷んだ灯油が少しでも残っていると症状がまたぶり返すと書いています。それでも火がつきにくい、消えにくいときは、メーカーか販売店に点検を頼みます。

! 灯油用のポリタンクにガソリンが入っていないかも確かめてください。石油ストーブにガソリンを誤って入れると大きな炎が上がり、火災につながります。NITEは取扱説明書の「ガソリン等の揮発性の高い油は、絶対に使用しない」という表示を守るよう呼びかけています。

ストーブそのものがリコールの対象になっていないかは、本体の品番で調べられます。シーズン前に1度見ておくと安心です。

去年の灯油の捨て方と保管

去年の灯油は、買った販売店かガソリンスタンドに相談して引き取ってもらうのが基本です。NITEもメーカー3社も、そう案内しています。引き取ってくれるか、料金がかかるかは店ごとに違うので、持ち込む前に電話で聞いてください。

ごみとして出せるかどうかは自治体で違います。札幌市は、少量なら布や古紙にしみこませて「燃やせるごみ」に出せるとしています。名古屋市は、ストーブを捨てるときはそのまま出すと発火のおそれがあるので灯油を使い切って出し、使い切れなければ買ったスタンドや販売店に相談するよう求めています。住んでいる市区町村のごみの分け方で確かめてから出してください。

自治体灯油の扱い
札幌市少量なら布や古紙にしみこませて燃やせるごみ。多いときは販売店に相談
名古屋市ストーブの中の灯油は使い切ってから出す。使い切れないときは購入したスタンド・販売店に相談

新しく買った灯油は、色付きの灯油用ポリタンクに入れ、ふたをしっかり締めて、日の当たらない場所に置きます。横浜市消防局は、玄関や階段、廊下など、逃げ道になる場所に置かないよう呼びかけています。そして、春までに使い切る量だけ買うのがいちばんの予防です。

よくある質問

Q. 去年の灯油は使えますか。
A. 使いません。石油連盟は灯油を使う目安を6か月としていて、夏を越した灯油はこれを過ぎています。見た目が無色でも変質していることがあり、芯式のストーブでは火が消えなくなるおそれがあります。

Q. 去年の灯油はどうやって捨てますか。
A. 買った販売店かガソリンスタンドに相談します。札幌市のように、少量なら布にしみこませて燃やせるごみに出せる自治体もありますが、扱いは市区町村ごとに違います。

Q. 灯油はどのくらいもちますか。
A. 石油業界の目安は6か月です。白いポリタンクを屋外に置くと10日程度で変質したという試験結果もあります(NITE)。

生活・仕事にどう効くか

  • 使う:芯式ストーブは芯が下がらず消えなくなるおそれ。ファンヒーターは点火不良・白煙・途中消火。
  • 保証:コロナ・ダイニチ・トヨトミとも、傷んだ灯油による故障は保証が効かない。
  • 捨てる:買った販売店かガソリンスタンドに相談。ごみに出せるかは自治体ごとに違う。

結局どうすればよいか

  • ストーブのタンクに残った灯油を抜く
  • 去年の灯油は販売店かガソリンスタンドに相談して引き取ってもらう
  • 新しい灯油は色付きの灯油用ポリタンクで、日の当たらない場所に置く

公式出典

更新履歴

  • 2026年10月19日 初版を公開

※本記事は2026年10月19日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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