引っ越し後の投票先は、新しい家の住所だけでは決まりません。選挙の種類、選挙人名簿の登録先、転出・転入の時期によって、旧住所地で投票できる場合とできない場合があります。
選挙の種類で変わる
国政選挙と地方選挙では、転出した人の扱いが同じではありません。東京都選挙管理委員会の説明を基に、旧住所地の名簿に登録され、新住所地ではまだ登録されていない人の基本的な違いを整理します。
衆議院・参議院の選挙では、国内への転出であれば、新住所地の名簿に登録されるまで、原則として旧住所地で投票できます。ただし、旧住所地の名簿の状態や転出後の期間の確認が必要です。古い入場券があるだけで、いつまでも投票できるわけではありません。
知事・都道府県議会の選挙では、同じ都道府県内に引っ越したかが分かれ目です。区域内に住所を持ち続けていることの証明、または旧住所地の選管による確認を受ける扱いがあります。別の都道府県へ転出した場合、旧都道府県の選挙には投票できません。
市区町村長・市区町村議会の選挙では、同じ市区町村内の転居なら引き続き投票できますが、別の市区町村へ転出すると旧自治体の選挙には投票できません。政令指定都市の行政区間の転居と、市そのものを離れる転出も区別します。
| 旧住所地の選挙 | 新住所への移転で確認する条件 |
|---|---|
| 衆議院・参議院 | 国内転出、名簿登録先と経過期間 |
| 知事・都道府県議会 | 同じ都道府県内か、住所の継続確認 |
| 市区町村長・議会 | 同じ市区町村内か、区域外転出か |

転入届と3か月
新住所地で投票できるかを考えるときは、引っ越した日だけでなく、転入届を出した日を確かめます。福岡市は、選挙人名簿の登録基準日時点で、住民票を移してから3か月経過している必要があると案内しています。
たとえば荷物を運んだ日と転入届を出した日が違えば、同じ日として計算することはできません。また、3か月住んだ日に、自分の判断だけで新住所の好きな投票所へ行くものでもありません。登録基準日と、実際の名簿登録を選管に確認します。
東京都の説明には、旧住所地で3か月以上住民票に記録されていた人の、転出後4か月以内の一定の登録の扱いもあります。年齢、旧住所の登録、新住所での経過期間が関係するため、「引っ越しから4か月以内なら全選挙に投票できる」とまとめることはできません。

市内転居の投票所
同じ市の中で引っ越しても、直後の選挙では前の住所に対応する投票所になることがあります。会場を判断する基準日は選挙ごとに案内されるので、過去の選挙の説明をそのまま使わないでください。
2026年10月18日の横浜市長選について、港北区は9月2日以降に市内の他区または港北区内へ住所を移した人は、前住所地の投票所で投票すると案内しています。また、市外への転出届出後は、この市長選では投票できなくなると明記しています。
この日付は今回の横浜市長選の例です。別の市や次回選挙に適用する日付ではありません。入場券が旧住所に届いたときも、配送先だけで誤配と決めず、自分の投票所がどちらになるかを照会します。

確認日:2026年10月14日。特定選挙の日付・受付時間は、その自治体の当該選挙の例です。自分の地域の案内を優先してください。
旧住所に戻れない
国政選挙などで旧住所地での投票資格が確認できても、仕事や距離のため戻れない場合があります。そのときは、旧住所地の選管へ投票用紙などを請求し、現在の滞在地の選管で行う不在者投票を確認します。新住所の選挙の投票用紙を、代わりに受け取る制度ではありません。
問い合わせでは、選挙の名称、旧・新住所、転出した日、転入届を出した日、旧住所へ戻れるかを伝えます。名簿がある自治体と、投票に出向く自治体の両方で、手続きと受付日時を確認する必要があります。
「新しい家に住んでいるから、新しい家の近くで投票」と決める前に、選挙の種類と名簿登録先を確認してください。そこで旧住所地の投票になると分かったら、現地へ行くか、不在者投票を利用できるかという次の判断へ進めます。
Googleで「おかあさんのおうち」の新着を優先表示する
災害・道路・住まいの新しい記事がGoogleのトップニュースに出やすくなります。ボタン1回で登録できます。










コメント