隣との境にある「隔て板」
マンションのベランダは、隣の住戸と1枚の板で仕切られていることが多くあります。隔て板(へだていた)と呼ばれる、薄い板です。
この板は、火事のときに破って隣へ逃げるためのものです。東京都建築安全条例の運用基準(新宿区の資料)は、避難に使うバルコニーについて、隣の住戸との間の隔て板を「通常人が通過できる大きさ」として幅60cm程度確保するよう定めています。建物の側が想定している隣への通り道は、この板の部分です。

隔て板の前に物を置くと、火事のときの逃げ道をふさぐことになります。手すりの近くに置いた物は、子どもがよじ登る台にもなります。
そばにいても起きている
子どもの転落について、公的な統計は小さな子が中心です。東京消防庁の管内では、令和2年から令和6年までの5年間に、5歳以下の子ども63人が住宅の窓やベランダから落ちて救急搬送されています(東京都生活文化局、令和8年4月30日)。
消費者安全調査委員会が32年分の死亡事故134件を調べた報告書は、保護者が家にいたかどうかで発生状況に有意な差はなかった、としています。見ていても、身を乗り出した段階で気づいたのでは止められない、という結論です。
小学生になると、自分でベランダの戸を開けて外に出られます。小さい子向けの「目を離さない」だけでは足りず、本人と約束しておくことが要るのはそのためです。
くわしい数字は子どものベランダ転落、死亡の3分の2はベランダに、手すりの高さの決まりはベランダの手すりは法律で1.1メートル以上にまとめています。
今日、家で決めておくこと
東京都が呼びかけている対策のうち、小学生がいる家でもそのまま使えるものです。
- 隣の家へはベランダから行かない、と子どもと言葉にして決めておく
- 手すりの近くに椅子・プランター・テーブルなど足がかりになる物を置かない
- エアコンの室外機は柵から60cm以上離すか、上から吊るす
- 子どもだけでベランダに出さない。ベランダで遊ばせない
- 隔て板の前をふさがない(火事のときの逃げ道)
亡くなった男の子のご冥福をお祈りします。
生活・仕事にどう効くか
- 隣との境:ベランダの隣の住戸との境には隔て板があり、火事などのときに破って通る前提で幅60cm程度が確保されている(東京都建築安全条例の運用基準)。
- そばにいても:消費者安全調査委員会の調べでは、子どもの転落死亡事故は保護者が在宅でも不在でも発生状況に有意な差がなかった。
結局どうすればよいか
- 隣の家へはベランダから行かない、と子どもと言葉にして決めておく
- 手すりの近くの椅子・プランター・収納ボックスを動かす。室外機は柵から60cm以上離す
- 隔て板の前に物を置いていないか見る(火事のときの逃げ道になる)
公式出典
- TBS NEWS DIG「『ベランダづたいに子どもが移動した』9歳の小学生男児がタワマン23階から転落し死亡 中央区晴海 警視庁」(2026年10月3日発表)
- テレビ朝日系(ANN)「高層マンション23階から転落した9歳男児が死亡 東京・中央区」(2026年10月3日発表)
- 東京都生活文化局「ベランダからの子供の転落に注意しましょう!」(令和8年4月30日)(2026年4月30日発表)
- 新宿区「避難上有効なバルコニー又は器具等について」(東京都建築安全条例第19条の運用・令和2年10月1日施行)(2020年10月1日発表)
- 消費者安全調査委員会「住宅の窓及びベランダからの子どもの転落事故」(令和7年6月)(2025年6月24日発表)
更新履歴
- 2026年10月3日 初版を公開
※本記事は2026年10月3日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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