🗨️「ガソリン補助金が見直しって、打ち切りになるの? いつから値上がりするの?」
まだ何も決まっていません。いま1リットル42.8円入っている補助を、いつ・どれだけ減らすかは示されておらず、全部なくなれば170円前後の店頭価格は計算上210円台です。高市首相が10月23日に指示したのは、見直しの「検討」までです。
[暮らし] この記事の要点
2026年10月23日 発表 (2026年10月24日 更新)
- ガソリン車・ディーゼル車に給油する人
- 灯油で暖房する家庭(灯油にもガソリンと同じ額の補助が入っている)
- 軽油や重油を使う運送・農業・漁業などの事業者
高市早苗首相は10月23日、首相官邸で「中東情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置」についての会見を開きました。ガソリン・軽油・重油・灯油などの燃料油の補助について、今後の「支援の在り方」を検討するよう、経済産業大臣に指示すると表明しています。同時に、当面の補助を続けるのに必要な「基金規模」を確保するため、財務大臣と調整することも指示しました。
理由として首相が挙げたのは、補助があくまで「激変緩和措置」であることです。与党に加え、国民民主党や立憲民主党などの野党からも、財政負担への懸念から「段階的な見直し」や「出口戦略」を求められてきたと説明しました。
首相が会見で答えたこと
会見では東京新聞の記者が、11月から補助を縮小し、月平均5円程度ずつ値段が上がっていくという与党案の報道を挙げ、それを下敷きにするのかを尋ねました。首相は「予断はいたしません」としたうえで、支援単価や措置の出口も含めて柔軟に検討すると答え、「まだ何も決まったものではございません」と述べています。
別の質問には、当面は基金を確保する話し合いを財務大臣と進めるとし、「いきなり来月から変わるということではなく」と話しました。結論の時期を聞いたテレビ朝日の記者には「今何月何日と申し上げるわけにはいきません」と答え、基金の確保と見直しの検討を「両にらみ」で、できるだけ早く進めるとしています。
首相は一方で、この補助が物価を抑えるのに大きく役立ったとも話しました。ヨーロッパの国々などと比べて日本は安く、1リットル400円を超える国もある中で、日本は約170円の水準だという説明です。
今の補助額と店頭の値段
今の補助は、今年3月19日に始まった「緊急的激変緩和措置」です。レギュラーガソリンの全国平均が170円を超えそうなとき、超える分を国が全額、石油元売りなどに補助します。軽油・重油・灯油にも、ガソリンと同じ額が入っています。
資源エネルギー庁が10月21日に更新した数字では、10月19日の全国平均は1リットル170.2円でした。10月22日から28日までの補助は、1リットル42.8円です。

直近5回の補助額と、その額を決めるもとになった全国平均は次のとおりです。
| 補助の期間 | ガソリン補助(1リットルあたり) | 直前の全国平均(調査日) |
|---|---|---|
| 9月17日〜30日 | 51.0円 | 169.9円(9月14日) |
| 10月1日〜7日 | 50.7円 | 170.2円(9月28日) |
| 10月8日〜14日 | 42.4円 | 170.2円(10月5日) |
| 10月15日〜21日 | 43.0円 | 170.1円(10月12日) |
| 10月22日〜28日 | 42.8円 | 170.2円(10月19日) |
資源エネルギー庁の公表値。9月と10月5日までの分は、同庁が毎週差し替えるグラフの過去版(インターネットアーカイブの保存分)から。9月28日と10月12日の価格は、翌週の「前週比」から計算しました。
店頭の値段は170円前後で、ほとんど動いていません。動いているのは国が出す補助の額で、9月17日からの51.0円と比べ、今週の42.8円は8.2円少なくなっています。10月8日からの額は、原油価格の変動分として8.5円を差し引いて決まりました。
灯油も同じ補助の対象です
ガソリンと同額の補助が灯油にも入っています。ストーブを出す前にそろえておくと、いちばん寒い週に慌てずにすみます。
灯油も同じ補助の対象です。値段が動く前に買い足す家庭が増えると、店頭の缶から先に無くなります。JISマーク付きは中身の色が見える白と、日光を通さない赤で用途が分かれます。
満タンで止まる自動停止つきです。あふれさせると床材と手が灯油臭くなり、拭き取りにかかる手間のほうが高くつきます。
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補助がなくなった場合の差
「見直し=来月から40円以上の値上がり」とは限りません。ただ、補助がなかった場合の値段は、資源エネルギー庁が出しています。10月19日の全国平均でいえば1リットル213.2円です。店頭の170.2円との差の43.0円は、10月19日の時点で入っていた補助(10月15日〜21日分)です。
今週の補助42.8円で計算すると、40リットルを給油するたびに約1,700円、灯油18リットル1缶で約770円が、いまは補助で安くなっている計算です。10月19日の軽油の全国平均は1リットル159.7円でした。
灯油も見直しの対象になるの?
首相が見直しを指示したのは、灯油も含めた燃料油の補助全体よ。10月19日の灯油は1リットル142.9円で、補助がなければ185.9円だったわ。
報道されている縮小案
ロイター通信は10月23日、政府と与党が補助の段階的な縮小を検討していると報じました。複数の与党関係者の話として、早ければ12月にも縮小を始め、全国平均を毎月5円程度ずつ上げて、12月に175円程度、来年1月に180円程度にする案があるとしています。
会見で東京新聞の記者は「11月から縮小」という報道を挙げており、ロイターの「12月にも」とは始める月が食い違っています。どちらも政府が決めたものではありません。仮に毎月5円ずつ上がると、40リットルの給油は1か月ごとに約200円ずつ高くなる計算です。
今の措置の予算は、令和7年度の予備費7,948億円と、今年度の第1次補正予算6,136億円です(資源エネルギー庁の資料)。ロイターは、国の負担が月に数千億円にのぼると伝えています。
補助額を確かめる場所
補助の額はほぼ毎週決め直され(9月17日〜30日は2週続けて同じ額)、資源エネルギー庁の補助のサイトで公表されます。10月は7日・15日・21日に、新しい支給単価と全国平均のグラフが載りました。補助が減れば、この単価が下がります。
店頭の170円が補助込みの値段だという点は、9月にこのサイトでも取り上げました。
生活・仕事にどう効くか
- 月に40リットルを2回給油する家庭:補助が全部なくなった場合、今週の42.8円で計算すると月約3,400円の負担増(補助の額は週ごとに変わる)
- 灯油を月に3缶(54リットル)使う家庭:同じ計算で月約2,300円の負担増
結局どうすればよいか
- 見直しの中身が決まるまでは、毎週の補助額を資源エネルギー庁のサイトで確かめる
- 首相は来月からいきなり変わるわけではないと話している。灯油は買いだめより、缶とポンプの状態を先に見ておく
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
更新履歴
- 2026年10月24日 初版を公開(10月23日の首相会見と、10月21日更新の支給単価にもとづく)
※本記事は2026年10月23日の首相会見と、資源エネルギー庁が10月21日に更新した支給単価・全国平均価格にもとづきます。見直しの中身や時期は決まっておらず、今後の発表で変わります。
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