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大村 冠水 どこが危ないの?

長崎県大村市(おおむらし)の冠水の検索に出てくる「溝陸(みぞろく)」は、市の三浦地区にある町の名前です。三浦地区で議会が冠水を繰り返し取り上げてきたのは、溝陸町のさつき台団地の入り口付近です。市は2025年9月の議会で、大雨による浸水は起こりにくいという調査結果から「大潮で潮位の上昇による影響が主な原因ではないか」と答えました。

市街地で気をつけたいのは、線路の下をくぐる道です。国の「道路冠水想定箇所」に大村市は5か所あり、名前はどれも「立体交差」。そのうち竹松町(たけまつまち)の市道は、2025年8月7日、12時に5センチだった水が12時20分ごろには1メートルになりました(市の答弁)。

この記事でわかること

  • ✓ 通行止めは、市の防災情報メールと、県・国の道路規制のページで確かめられます
  • ✓ 2020年7月6日は、国道34号の与崎交差点から岩松(いわまつ)駅付近までが約13時間通行止めに
  • ✓ 市の防災マップに、内水(降った雨を排水しきれずにあふれる浸水)の想定は載っていません
目次

雨の日に「今どこが通れないか」を見るところ

防災マップの「情報の入手先」にある市の公式SNS(エスエヌエス)はFacebook(フェイスブック)・LINE(ライン)・YouTube(ユーチューブ)・Instagram(インスタグラム)で、X(旧ツイッター)は載っていません。

三浦地区・溝陸町のさつき台付近、大雨と大潮が重なると市道が冠水

三浦地区は西部町・日泊町(ひどまるまち)・溝陸町・今村町の4町です(市の「町の名称」)。さつき台団地は溝陸町の県道大村貝津線沿いにあります。

市は2021年12月の議会で、さつき台地区は「大雨と大潮が重なった際に潮位の影響を受けることから、市道側溝の雨水排水処理ができずに、市道が冠水し通行に支障を来している」と答えました。2023年12月には、県も第13分団溝陸分駐所から団地までの県道の冠水を確認し、「潮位と降雨量の関係から生じている」とみている、と市が紹介しました。

冒頭の答弁は、7月14日の冠水を議員が取り上げた2025年9月の議会でのものです。市は2024年度から団地に海水が流れ込むのを防ぐ対策を進め、2025年度は側溝に海からの逆流を防ぐゲートを置く計画だと答えています(置かれたかは確かめられていません)。

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読者

同じ溝陸町なら、どこも潮のせいなんですか?

おかあさん

市の見立ては分かれます。2025年7月の三浦地区の地区別ミーティングで市は、市道溝陸4号線の該当箇所は「降雨時に浸水しやすいという結果」が出ていると答えました。県道とさつき台は「大雨による浸水は、発生しにくい」という答えです。

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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国の一覧は5か所、名前はどれも「立体交差」

国土交通省の「道路冠水想定箇所」(道路防災情報WEB〈ウェブ〉マップ)に、長崎県は19か所、大村市は5か所が載っています(当サイトで数えた)。

A は国道444号の立体交差(管理は県央振興局)。B〜E は市道の立体交差点で、説明表の位置図と写真では、4つとも道が線路の下をくぐる形です。

大村市の道路冠水想定箇所(A〜E)と、市の記録にある場所(1〜6)の地図
A〜Eは国の道路冠水想定箇所を当サイトが説明表と道路地図で合わせた位置。1〜6は市の答弁・メールに出てくる場所に当サイトが置いた目安で、冠水した地点そのものではありません(地図:地理院タイルを加工)

地図の記号と同じ順です

A 植松(うえまつ)立体交差

国道444号

大村市植松122-8(説明表の住所)

管理: 長崎県 県央振興局 / 警察: 大村警察署 / 消防: 県央地域広域市町村圏組合(説明表の表記)

※ ピンは道路地図(OpenStreetMap〈オープンストリートマップ〉)で、国道444号がJR大村線と西九州新幹線の下を通る点に当サイトが置いたもの

A をGoogleマップで開く

B 皆同町(かいどうまち)立体交差点

市道 坂口皆同線

大村市皆同町229-9(説明表の住所)

管理: 大村市 / 警察: 大村警察署 / 消防: 県央消防(説明表の表記)

※ ピンはOpenStreetMapで、この市道がJR大村線の下を通る点。すぐ南東で西九州新幹線の下も通ります

B をGoogleマップで開く

C 東本町(ひがしほんまち)立体交差点

市道 東本町線

大村市東本町212-3(説明表の住所)

管理: 大村市 / 警察: 大村警察署 / 消防: 県央消防(説明表の表記)

※ ピンはOpenStreetMapで、JR大村線の下をくぐる道の点

C をGoogleマップで開く

D 鬼橋町(おにばしまち)立体交差点

市道 富の原坂口線

大村市鬼橋町1013-3番地先(説明表の住所)

管理: 大村市 / 警察: 大村警察署 / 消防: 県央消防(説明表の表記)

※ ピンはOpenStreetMapで、JR大村線と西九州新幹線の下をくぐる道の点(竹松駅の北)

D をGoogleマップで開く

E 竹松町立体交差点

市道 宮小路(みやしょうじ)矢次線

大村市竹松町696-4(説明表の住所)

管理: 大村市 / 警察: 大村警察署 / 消防: 大村消防署

※ ピンは説明表の位置図とOpenStreetMapで、大村車両基地駅の南約500mで線路の下をくぐる道に当サイトが置いた点

E をGoogleマップで開く

地図の1〜6は市の答弁・メールに出てくる場所で、点は当サイトが置いた目安です(4〜6は町の代表点)。

No. 場所 市の記録 地図の点の置き方 地図
1 さつき台団地の入り口付近(溝陸町・県道大村貝津線) 大雨と大潮が重なると市道が冠水(2021年の市の答弁)。県も溝陸分駐所から団地までの県道の冠水を確認(2023年の市の答弁) さつき台団地のバス停 地図で開く
2 国道34号 与崎交差点付近 2020年7月6日〜7日、岩松駅付近までの区間が通行止め(2020年の市の答弁) 県道大村貝津線が国道34号に接する交差点 地図で開く
3 福重(ふくしげ)出張所前 2020年7月6日20時の時点で通行止め、7日夜も出張所前の道路が冠水(市の防災情報メール) 福重出張所前のバス停 地図で開く
4 富の原(とみのはら)二丁目の市道 2025年8月の大雨で短い時間の冠水(2025年9月の市の答弁。8月7日と説明したのは議員の質問) 町の代表点(冠水した地点そのものではない) 地図で開く
5 杭出津(くいでつ)2丁目 道路の一部が冠水した例(2026年6月の市の答弁。2020年7月豪雨より後の例で、日付は無し) 町の代表点(同上) 地図で開く
6 岩松町 道路の一部が冠水し、車両が通行止めになった例(2026年6月の市の答弁。2020年7月豪雨より後の例で、日付は無し) 町の代表点(同上) 地図で開く

竹松町と皆同町のアンダーパスで起きたこと

E の竹松町立体交差点では2025年8月7日、11時30分から12時30分までの1時間に約70ミリの雨が降り(どの雨量計の値かは答弁に出てきません)、12時に水位5センチ、その3分後に15センチ、12時20分ごろには1メートルまで冠水しました(2025年9月の市の答弁)。

竹松町立体交差点の水位の変化(2025年8月7日)
水位は2025年9月の市の答弁から

水位が5センチになると手前の電光掲示板に「通行注意」と「冠水」が交互に出て回転灯が回り、15センチで「通行止め」と「冠水」に変わります。通行止めのバーは手動で、職員が操作します。

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読者

表示が出る前なら、急いで抜ければ大丈夫ですか?

おかあさん

この日は5センチから15センチまで3分でした。表示は今の水位で、この先の水位は分かりません。強い雨の日は、線路の下をくぐらない道を選ぶほうが確かです。

B の皆同町立体交差点(市道 坂口皆同線)はJR大村線の下をくぐる道で、2006年の議会で当時の市長は、集中的に雨が降ると「もう川になってしまって、時によっては車が浮かんでしまうぐらい」と答えています。市はその後、ポンプを既存の約2.7倍の能力に増やしました。

増設後の2016年7月13日も局地的な豪雨で冠水しました。市は近くの用水路からあふれた水が流れ込んだためと説明し、用水路からあふれなくなった後は約15分で水が引いた(以前は1時間以上)と答えています。

2020年7月6日、国道34号は約13時間通行止め

大雨特別警報が出た2020年7月6日、気象庁のアメダス大村(大村市箕島町〈みしままち〉の長崎航空気象観測所)の日降水量は357.0ミリで、1976年からの記録の1位でした。箕島の値で、市街地や岩松で降った量ではありません。

国道34号は与崎交差点から岩松駅付近までが、7月6日の午後3時前から翌7日の午前4時まで通行止めになりました。市は原因に、想定を超える雨水、針尾川などの川からの越水、土砂の堆積、水門の機能不全などを挙げています(2020年9月の議会)。国・県・市はその後、下流の土砂の撤去や排水管の増設をしました(2021年6月の市の答弁)。

2020年7月豪雨の大村市の道路の被害(種類別)
市全体の道路の被害369件のうち冠水は58件(国道・県道を含むかは書かれていません)

7月6日20時の防災情報メールは、冠水などによる通行止めに国道34号・国道444号と、市道の「宮小路アンダーパス」「坂口・皆同線アンダーパス」など7か所を挙げました(土砂崩れの道も含みます)。

\住所だけ・1分で公的データを確認できます/

住所を入れて災害リスクを調べてみる ▶

土砂災害警戒区域・洪水の浸水想定・地盤の揺れやすさを公的データでまとめて出します

家と通る道を調べるときは、洪水と冠水を分けて見る

市の防災マップ(令和8年改訂)は、洪水・土砂災害・津波・高潮が対象です。内水の浸水の想定は、このマップには載っていません。市のページも、内水などでマップより広く浸水することがあると書いています。

市は、雨水管の整備が済んだ地域で1時間70ミリの雨を流せる施設を整えていて、「時間70ミリを超える豪雨」では浸水の可能性が高くなると答えています(2026年6月)。

調べるのは次の3つです。

  • 市の防災マップで、家に洪水の色が付いているか(2024年に今村川・鈴田川なども新たに指定)
  • 通勤・通学の道に、線路の下をくぐる道がないか。道路地図には、国の一覧のほかにもあります
  • 家の前の道や側溝が、強い雨の日や大潮の満潮のときにどうなっているか

\家の住所に洪水の色が付くかを見る/

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このツールでは道路の冠水と内水の想定は出ません。2024年に新しく指定された川の洪水浸水想定区域がツールのデータに入っていないことがあるので、市の防災マップでも確かめてください。市の地図や写真は、市のサイトが無断転載を禁じているため写していません。

よくある質問

「大村湾」の高潮は、この記事の冠水と同じですか

資料が別です。台風などによる最大規模の高潮は、長崎県が2025年2月に作った高潮浸水想定区域(市の防災マップ55〜60ページ)で見ます。さつき台で市が挙げているのは、大潮で潮位が上がる影響です。

三浦地区は、家の浸水も多いのですか

2020年7月豪雨の被災届証明の申請130件のうち、三浦地区は0件でした(福重地区が63件。市の地区別内訳)。県は、冠水が「さつき台団地の住宅地などにも及んでいる」としています(2023年の市の答弁)。

国の一覧に載っていない道は大丈夫ですか

そうとは言えません。2026年6月の議会で市は「局所的な冠水事例」に、溝陸町の店舗の駐車場、岩松町の道路(車両は通行止め)、杭出津2丁目の道路を挙げました(2020年7月豪雨より後の例で、日付は答弁にありません)。2025年8月の大雨では、富の原二丁目の市道も短時間冠水したと市は答えています。どれも国の一覧にありません。

長崎県のほかの市の冠水の記事

公式出典

この記事の数値は公表資料を集計したものです。冠水や通行止めは雨のたびに変わります。避難や通行の判断は、必ず大村市と長崎県、国の最新の発表を確認してください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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