🗨️「事故も工事もないのに、なぜ同じ場所で毎回詰まるの?」
「サグ」だからです。下り坂から上り坂に変わる場所のことで、運転している本人が気づかないまま速度が落ちます。高速道路4社が出したシルバーウィークの渋滞予測でも、45キロの中央道・相模湖IC、35キロの東北道・羽生PA、20キロの名神・旧山科バス停は、原因欄が全部「サグによる速度低下」です。坂の形を知らないと、同じ場所で毎年つかまります。
[交通] この記事の要点
2026年9月12日 発表
- 連休や帰省で高速道路を長距離走る人
- 毎回同じ場所で渋滞につかまっていると感じている人
- 渋滞を避けて出発時刻を決めたい人
長い渋滞ほど、原因欄に同じ言葉が並びます
高速道路各社の全国版資料には、特に長い渋滞について「渋滞原因」が1つずつ書かれています。並べるとこうなります。
| 路線・方向 | 先頭位置 | 最大渋滞長 | 資料に書かれた原因 |
|---|---|---|---|
| E20 中央道(下り) | 相模湖IC付近 | 45キロ | サグによる速度低下 |
| E4 東北道(下り) | 羽生PA付近 | 35キロ | サグによる速度低下 |
| E20 中央道(上り) | 小仏TN付近 | 30キロ | 上り坂による速度低下 |
| E1 名神(上り) | 大津IC付近 | 25キロ | IC・SAの分合流+手前2か所のトンネル |
| E1 名神(下り) | 旧山科BS付近 | 20キロ | サグによる速度低下 |
5つのうち3つが「サグ」。事故でも工事でもなく、坂の形が原因です。
渋滞と通行止めで動けなくなったときに要るもの
迂回路を調べるにも、その場で待つにも、要るのはトイレと電源の2つです。車に積みっぱなしにできる小さいものだけ挙げます。
渋滞と通行止めで動けなくなったとき、いちばん先に困るのがトイレです。高速道路上ではパーキングまで降りられないので、車に積んでおくものの中では優先度が高い1つです。
渋滞中はナビと地図と渋滞情報でスマホを使い続けるので、電池は思ったより早く減ります。迂回路を調べる段になって充電が無いと、動けるのに動けません。
災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。
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サグとは、下り坂から上り坂に変わる場所のこと
資料の言い方をそのまま引くと、相模湖ICについては「相模湖ICの2キロ手前付近は下り坂から上り坂に変わります。こうしたサグ部では無意識のうちに速度が低下してしまいます」。羽生PAについては「下り坂から上り坂に変わるサグ部で無意識な速度低下が起きやすく」。
ポイントは「無意識のうちに」という部分です。運転している側に、減速している自覚がありません。下り坂を惰性で走ってきて、そのままのアクセル開度で上り坂に入ると、速度は自然に落ちます。
1台が5キロ落とすと、後ろの車はブレーキを踏みます。その後ろはもっと強く踏みます。これが後方へ伝わって、何キロも先で車が止まります。渋滞の先頭にいる人は、自分が先頭だと気づいていません。

トンネルと合流は、サグと同じ働きをします
残りの2つも、仕組みは近いところにあります。
中央道の小仏トンネルは「長い上り坂が続きトンネル部も重なる」。トンネルに入ると、壁が近づく分だけ速度が出ている感じがして、無意識にゆるめます。上り坂と重なると効果が足し算になります。
名神の大津ICは「大津IC・SAでの分合流及び手前2カ所のトンネルでの速度低下」。本線に入ってくる車と出ていく車がある場所では、本線側も速度を調整します。ここに手前のトンネルが乗っています。
どれも、道路の側が悪いというより人間の速度感覚のくせに由来しています。だから毎年、同じ場所が同じように詰まります。
資料が挙げている対処は、3つだけです
全国版の資料には「渋滞緩和のポイント」が3行で書かれています。
- 上り坂など速度低下を注意喚起している場所では、速度低下に注意する
- 走行中は余計なブレーキを踏まないように、十分な車間距離を確保する
- 渋滞中のむやみな車線変更は、渋滞のさらなる悪化を招く可能性があるので控える
1つめは、標識や情報板が「速度低下ポイント」と出したら、アクセルを少し踏み足すという意味です。踏み込むのではなく、落ちた分を戻す。それだけで後ろへ伝わる波が出ません。
2つめの車間距離は、自分が快適に走るためではなくブレーキを踏む回数を減らすためのものです。詰めて走ると、前の車の小さな減速にいちいち反応することになります。
知っておくと、出発時刻の決め方が変わります
サグが原因の渋滞は、交通量が一定を超えた瞬間に立ち上がります。逆にいえば、交通量さえ落ちれば消えます。事故渋滞のように「片付くまで動かない」のとは性質が違います。
資料が示している回避例も、全部が時間のずらし方です。相模湖ICの45キロなら高井戸ICを6時前か16時以降、小仏トンネルの30キロなら大月ICを13時前か23時以降。数十分ずらすのではなく、ピークの山ごとまたぐのが前提になっています。
毎回同じ場所でつかまっているなら、運が悪いのではなく、坂の位置とピークの時刻を知らないだけだと思います。
生活・仕事にどう効くか
- 45キロの渋滞の原因もサグ:中央道 相模湖IC付近は、ICの2キロ手前で下り坂から上り坂に変わる。9月19日・20日とも最大45キロの予測。
- 35キロも20キロも同じ理由:東北道 羽生PA付近(35キロ)、名神 旧山科BS付近(20キロ)も、原因欄は「サグによる速度低下」。
- 対処は3つだけ:速度低下の注意喚起がある場所で気をつける/余計なブレーキを踏まない/むやみに車線変更しない。
結局どうすればよいか
- 「速度低下ポイント」の標識や情報板が出たら、アクセルを少し踏み足して速度を戻す
- 前の車に近づきすぎない。ブレーキを踏む回数が減れば、後ろへ伝わる減速の波も減る
- 渋滞の中で車線を変えても速くはならない。むしろ渋滞を悪化させる
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
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公式出典
- NEXCO東日本・中日本・西日本、JB本四高速、日本道路交通情報センター「シルバーウィーク期間の高速道路における渋滞予測について【全国版】」(別紙2)(2026年8月28日発表)
- NEXCO東日本 渋滞予報ガイド(2026年9月12日発表)
更新履歴
- 2026年9月12日 初版を公開。渋滞原因の記述・渋滞長・所要時間はすべて高速道路各社の全国版発表資料による。
※本記事は2026年9月12日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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