🗨️「十勝岳、結局噴火したの?」
いいえ、2026年9月12日10時の時点で新たな噴火は確認されていません。火山性地震が増えたため、気象庁が「噴火が起きる可能性が高まった」として警戒レベルを2から3へ引き上げました。
[災害] この記事の要点
2026年9月12日 発表
- 十勝岳・十勝岳温泉・吹上温泉・白金温泉など周辺への登山や旅行を予定している人
- 富良野市・美瑛町・上富良野町・南富良野町・新得町の住民
- 国道237号・452号など十勝岳周辺を車で通行する人
十勝岳に登山や旅行の予定がある人、美瑛町・上富良野町・富良野市・南富良野町・新得町に住んでいる人へ。2026年9月12日9時30分、気象庁札幌管区気象台は十勝岳の噴火警戒レベルを2から3(入山規制)に引き上げました。噴火が起きたわけではなく、噴火が起きる可能性が高まったという発表です。
この記事でわかること
- ✓ 2026年9月12日9時30分、噴火警戒レベルが2から3(入山規制)へ引き上げられた。噴火はまだ起きていない
- ✓ 警戒範囲は火口から概ね3km。対象は富良野市・美瑛町・上富良野町・南富良野町・新得町の5市町
- ✓ 上富良野町は吹上温泉周辺の一部に避難指示、十勝岳温泉地区は高齢者等避難の対象
今、十勝岳で何が起きているのか
気象庁札幌管区気象台は2026年9月12日9時30分、十勝岳の噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)へ引き上げました。8月17日以降、山体付近を震源とする振幅の大きな火山性地震が増加しており、最も大きかったのは同日8時20分頃の地震で、山麓の硫黄沢観測点では最大振幅が約24マイクロメートルと、山麓で体に感じる揺れがあった可能性があるとしています(気象庁「十勝岳 火山の状況に関する解説情報 第21号」)。気象庁はこの状態について「火口から概ね3kmの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性が高まっている」と説明しています。
「結局、噴火したの?」への答え
「レベル3に引き上げ」と聞くと、もう噴火が始まったように感じるかもしれません。ですが2026年9月12日10時の時点で、十勝岳が新たに噴火した事実は確認されていません。
レベルが上がったってことは、もう噴火してるんですよね?
いいえ。気象庁が12日10時に出した解説情報でも「62-2火口の噴煙・噴気の状況は天候不良により確認できません」とあるだけで、噴火が発生したとは書かれていません。上がったのは「噴火が起きる可能性」で、実際に噴火した・していないとは別の話です。
気象庁が噴火警戒レベルを引き上げる根拠にしているのは、噴火そのものではなく、8月17日から増えている振幅の大きな火山性地震と、3月以降続く地殻変動、4月以降増加している火山ガス(二酸化硫黄)の放出量です。十勝岳では2026年7月22日と8月6日に62-2火口でごく小規模な噴火が実際に発生していますが、今回のレベル引き上げはそれとは別に、地震の増加を受けた予防的な措置です。
気象庁が観測している異変
気象庁が挙げている変化は主に3つです。1つ目は火山性地震の増加で、8月17日に1回、8月20日に2回、9月12日9時までに2回、山麓の硫黄沢観測点で最大振幅2マイクロメートル以上の地震が発生しています(速報値)。2つ目は3月以降続いている、山体付近のやや深部の膨張を示す地殻変動です。3つ目は4月以降増加している火山ガス(二酸化硫黄)の放出量です。
これに加えて、9月11日16時発表の解説情報(第20号)では、62-2火口および振子沢噴気孔群付近で噴煙・噴気の高さの増大、発光現象の多発、振子沢噴気孔群の高温化といった熱活動の高まりが続いていることも報告されています。今回のレベル引き上げは、この熱活動が高い状態に、地震の増加という新しい変化が重なって判断されたものです。
火口から3km以内で警戒すべきこと
警戒範囲は62-2火口から概ね3kmです。9月11日までの警戒範囲(概ね1.5km)から、今回の引き上げで2倍に広がりました。この範囲では、噴火に伴い弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒する必要があります。大きな噴石は風の影響を受けにくく、火口から一直線に飛んでくるため、避難する時間がほとんど取れません。気象庁も「地元自治体などの指示に従って危険な地域には立ち入らないでください」と呼びかけています。
| 項目 | 9月11日まで | 9月12日9時30分から |
|---|---|---|
| 噴火警戒レベル | 2(火口周辺規制) | 3(入山規制) |
| 警戒範囲 | 概ね1.5km | 概ね3km(2倍) |
| 対象市町 | 美瑛町・上富良野町・新得町 | 富良野市・美瑛町・上富良野町・南富良野町・新得町 |
| 避難情報 | 無し | 上富良野町が吹上温泉周辺の一部に避難指示 |
風下側ではこれとは別に、火山灰や小さな噴石が遠方まで風に流されて降るおそれがあります。3kmの範囲の外にいても、風向き次第では灰が届くことがあるという点に注意してください。
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