🗨️「今日は晴れているのに、また大雨になるんですか?」
なる可能性があります。大阪管区気象台は9月5日6時17分、近畿地方で6日朝から9日頃にかけて警報級の大雨となる可能性がある、と発表しました。ただし府県ごとの早期注意情報(9月5日11時発表)で「警報級の可能性[中]」が出ているのは、6日朝からの和歌山県南部と、7日からの大阪府・奈良県・和歌山県北部です。京都・兵庫・滋賀の3府県には、7日までの期間に[高]も[中]も出ていません。
[災害] この記事の要点
2026年9月5日 発表
- 大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山に住んでいる人
- とくに和歌山県南部と奈良県南部に住んでいる人(6日から予想雨量がいちばん多い区域)
- 6日から9日に関西へ出かける予定、帰省・旅行の予定がある人
- 低い土地・地下室・地下駐車場のある家や職場を使っている人
先に結論
- ✓ 7日までの早期注意情報で[中]が出ているのは大阪府・奈良県・和歌山県。京都・兵庫・滋賀には出ていない
- ✓ 「24時間200ミリ」は近畿全体の数字ではなく、奈良県南部と和歌山県南部の4区域に出ている数字
- ✓ 雨を降らせるのは台風24号ではない。日本の南から北上する別の熱帯低気圧と、本州南岸の前線
いま近畿で雨が降っているのは、97地点のうち3か所だけ
9月5日10時40分のアメダスで、近畿6府県の97地点を調べました。1時間雨量が0ミリを超えていたのは京都府の宮津・福知山と、兵庫県の兎和野高原(うわのこうげん)の3地点だけで、いずれも0.5ミリです。警報も注意報も、6府県すべてで出ていません。
ただし24時間さかのぼると、南のほうにはしっかり降った跡が残っています。
| 府県 | 24時間雨量の最大(9月5日10時40分まで) |
|---|---|
| 和歌山県 | 潮岬(しおのみさき)112.5ミリ/新宮 101.0ミリ |
| 奈良県 | 天川 62.5ミリ/下北山 61.5ミリ |
| 京都府 | 福知山 32.0ミリ/宮津 20.5ミリ |
| 兵庫県 | 香住 18.5ミリ/生野 14.5ミリ |
| 大阪府 | 河内長野 15.5ミリ/熊取 11.5ミリ |
| 滋賀県 | 南小松 11.0ミリ/近江八幡 7.5ミリ |
南へ行くほど数字が大きくなっています。この並びは、6日からの予想でもそのまま続きます。
じゃあ今日は、何もしなくていいということですか?
逆です。雨が降っていない今日が、いちばん動ける日です。買い出しも充電も車の移動も、降り出してからでは選べる手が減ります。
なぜ6日から再び大雨になるのか
大阪管区気象台の説明はこうです。本州の南海上に停滞している前線は、5日は活動が弱まって小康状態になる。ところが6日からは、前線と「日本の南にある熱帯低気圧」がそろって北上し、熱帯低気圧のまわりの暖かく湿った空気が前線に流れ込むため、前線の活動が再び活発になる——という流れです。
熱帯低気圧は、暖かい海の上でできる低気圧のことです。発達して中心付近の最大風速が毎秒17.2メートル以上になると台風と呼ばれますが、そこに届かなくても大量の水蒸気を運びます。台風になっていないから安全、ということではありません。

気象庁は5日5時37分の全般気象情報で、この熱帯低気圧が「7日にかけて四国沖に達する見込み」と書いています。四国沖は、近畿のすぐ南です。
台風24号のほうは、近畿には近づきません
天気図に大きく描かれているので混同しやすいのですが、台風24号は近畿に来ません。9月5日9時45分発表の予報では、5日9時に久米島の北約170キロにあった中心は、6日に久米島の南へ南下し、7日に南大東島の南東へ東進、8日に北上して、9日9時に九州の南で熱帯低気圧に変わる見込みです。円を描くような進路で、近畿には入ってきません。
近畿の雨を増やすのは、台風24号ではなく前線と別の熱帯低気圧のほうです。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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大阪・京都・兵庫・滋賀・奈良・和歌山 警報級の可能性はどこに出ているか
「近畿6府県で警報級の可能性」と報じられていますが、府県ごとに発表される早期注意情報を1つずつ見ると、中身はかなり違います。9月5日11時発表分をそのまま並べます。
| 府県 | 警報級大雨の可能性 | とくに注意する時間帯 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 大阪府 | [中] | 7日0時から7日いっぱい | 大雨・土砂災害の両方に[中]。6日は午後に雨の降る所 |
| 京都府(南部・北部) | 7日までは[高][中]なし | — | 6日は夕方から雨の降る所。北部はこの気象情報に雨量の予想が出ていない |
| 兵庫県(南部・北部) | 7日までは[高][中]なし | — | 6日は曇りで雨の降る所。北部はこの気象情報に雨量の予想が出ていない |
| 滋賀県(南部・北部) | 7日までは[高][中]なし | — | 6日は夕方から雨の降る所 |
| 奈良県北部 | [中] | 7日0時から | 11時の発表で新たに追加された。大雨・土砂災害の両方に[中] |
| 奈良県南部 | [中] | 7日0時から | 11時の発表で新たに追加された。6日は夕方から雷を伴い激しい雨の予想で、予想雨量は「近畿南部」として200ミリの側に入る |
| 和歌山県北部 | [中] | 7日0時から | 大雨に[中]。土砂災害の[中]は11時の発表で外れた |
| 和歌山県南部 | [中] | 6日6時から(土砂災害は6日12時から) | 6日は朝から非常に激しい雨の予想。週間の予想でも7日・8日・9日に[中]が続く |
[中]が出ている府県は、いまのところ大阪府・奈良県・和歌山県の3府県です。京都・兵庫・滋賀の3府県には出ていません。なかでも和歌山県は6日から9日まで[中]が続き、6府県のなかで最も長く見積もられています。
「[中]」は何%という意味ではありません
気象庁は[高]と[中]の2段階でしか出しておらず、確率の数字は公表していません。定義は「可能性が高くはないが一定程度認められること」です。明後日までの[中]については、気象庁自身がこう説明しています。「命に危険が及ぶような警報級の現象となり得ることを表しています。これをもって直ちに避難等の対応をとる必要はありませんが、深夜などに天気が急変して突然警報が発表されても、あわてずに対応できるよう、あらかじめ心構えだけは高めておいていただく」。
大雨・土砂災害で[高]か[中]が出ている状態は、警戒レベル1にあたります。
うちの県は[中]が出ていません。安心していいですか?
それは違います。気象庁の解説ページに、はっきり但し書きがあります。
「なお、[高]や[中]が発表されていなくても、天候の急激な変化に伴って警報発表となる場合もあります」——気象庁の早期注意情報の解説ページの原文です。[中]が出ていない=警報が出ない、ではありません。確度が低いだけで、当日に急に出ることはあります。
「200ミリ」はどこの数字か
報道でよく出る「近畿で24時間200ミリ」も、近畿全体にかかる数字ではありません。気象台の情報は近畿を区域で分けていて、内訳はこうなっています。
| 区域 | 含まれる場所 | 6日6時〜7日6時 | 7日6時〜8日6時 |
|---|---|---|---|
| 近畿南部 | 奈良県南部・和歌山県南部 | 200ミリ | 200ミリ |
| 近畿中部 | 大阪府全域・滋賀県全域・京都府南部・兵庫県南部・奈良県北部・和歌山県北部 | 80ミリ | 120ミリ |
| 近畿北部 | 京都府北部・兵庫県北部 | この気象情報には数字が出ていない | 同左 |
200ミリという数字が出ているのは、奈良県南部と和歌山県南部の4区域(南東部・南西部・田辺西牟婁・新宮東牟婁)だけです。大阪市も神戸市も京都市も、この数字の場所ではありません。自分の市がどの区域かを取り違えると、身構えるところと油断するところが逆になります。
最新の雨雲レーダーで、いまの位置を確かめる
下は9月5日10時25分時点の実況です。近畿の陸地にはほとんど雨雲がなく、紀伊半島の南の海上に雨域が残っています。

この図は取得した時刻の姿です。いまの雨雲は、気象庁の「雨雲の動き」で見られます。5分ごとに更新され、1時間先までの予測も同じ画面で切り替えられます。
キキクルで「自分の家の周り」の危険度を見る
雨雲レーダーは「どれだけ降っているか」を見る道具です。それに対してキキクルは「その雨で、実際に災害が起きそうな場所はどこか」を色で見せる地図で、地面がどれだけ水を含んだかまで計算に入っています。同じ50ミリでも、前の日まで降っていた場所とそうでない場所では色が変わります。
3種類あります。
- 浸水キキクル…下水や側溝から水があふれて、道路や家が浸かる危険度
- 洪水キキクル…川があふれる危険度。中小の川まで見られる
- 土砂キキクル…がけ崩れ・土石流の危険度
色は黄色(注意)、赤(警戒)、うすい紫(危険)、黒(災害切迫)と濃くなっていきます。紫や黒になってから避難を考えるのでは間に合いません。うすい紫は、警戒レベル4の避難指示が出る目安にあたる段階です。自分の住所を1回入れて登録しておけば、次に雨が強まったときにすぐ開けます。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
「かすりもしない」という声も出ています
ここからは公的な発表ではなく、エックス(旧ツイッター)の投稿です。事実の確認には使えませんが、いま関西の人が何を思っているかは、こちらのほうがよく出ています。
【播磨の天気あるある】
— れっきとした兵庫県の都市姫路市民bot (@Himejineji_5000) 2026年9月3日
関西で警報級の大雨が降ると言われても、
警報級の大雨なんかかすりもしないし、
いざ降ったとしてもだいたい深夜1時とかに降って来る
9月3日の投稿で、3,000を超える「いいね」が付いています。実際、5日の近畿は6府県すべてで警報も注意報も出ていない状態です。この感覚は間違いではありません。
そのうえで、気象庁の但し書きをもう一度置いておきます。[中]が出ていなくても警報は出ますし、逆に[中]が出ても何も起きないまま終わることもあります。どちらも起こりうるので、外れたときに損をしない準備だけしておく、というのが現実的な落としどころです。
次は、けさ和歌山県紀の川市から上がっていた投稿です。
和歌山県紀の川市なう👍
— 尚希 (@naoki_pierrot) 2026年9月5日
明日雨とは思えん天気やな笑 pic.twitter.com/rkARSN9HJC
投稿は9月5日10時ちょうど。紀の川市は和歌山県北部で、7日から[中]が出ている側です。空の見た目と、発表されている予報が、いちばん食い違っている時間帯がここです。
「9日頃まで」は「9日まで降り続く」という意味ではない
ここを取り違えると、備えるタイミングを外します。気象台が言っているのは「6日朝から9日頃までずっと激しい雨が降る」ではありません。
前線と熱帯低気圧の位置しだいで、この期間のどこかで雨が強まり、警報級になることがある——という意味です。気象庁の全般気象情報も「台風や熱帯低気圧の進路、前線の動向によっては9日頃にかけても大雨が続き」という書き方をしています。
だから、途中で雨が弱まる時間帯は出ます。そこで「もう終わった」と判断すると、次の強い雨で足をすくわれます。
実際、この記事を書いている5日の午前中だけでも中身は変わりました。5時の発表では奈良県に[中]はありませんでしたが、11時の発表で北部・南部とも追加されています。逆に和歌山県北部は、土砂災害の[中]が11時の発表で外れました。1日3回の更新で、対象の府県が入れ替わります。
予報が変わることもありますよね?
変わります。大阪管区気象台は次の解説情報を5日16時頃に出す予定です。予定を決めるなら、その更新を見てからにしてください。
雨が降り出す前の、今日のうちにできること
5日の近畿はほとんど雨が降っていません。動くならこの時間です。
- ハザードマップで自宅・学校・職場の浸水想定と土砂災害警戒区域を見ておく
- スマホとモバイルバッテリーを充電する。停電すると情報も連絡も止まる
- 地下駐車場に車を置いているなら、雨が強まる前に地上へ移す
- 側溝や雨どいに詰まった落ち葉を取っておく
- 夜に強まる場合に備えて、暗くなる前に避難経路を歩いて確かめる
雨が降り出してからは、次の3つをやらないだけで危険はかなり減ります。
1つめ、冠水した道路に車で入らないこと。JAF(日本自動車連盟)のテストでは、水深60センチでセダンが走れなくなり、ほぼ同じ水深でドアも開かなくなります。止まった時点で、自力で出る手段が窓を割ること以外になくなります。
2つめ、地下へ降りないこと。国土交通省の資料では、水深30センチで地下から地上への階段を上がれなくなります。地上がまだ浅くても、水は地下に集まります。
3つめ、川や用水路を見に行かないこと。ただし、風水害の犠牲者を1件ずつ分類した調査では「見に行って落ちた」は全体の5〜6%で、多いのは日常の移動中に落ちたケースでした。見に行かないだけでは足りず、雨のあいだは川沿いの道を通らないところまでを含めて考える必要があります。
「まだ警報が出ていないから大丈夫」だけは避けてください。警報は、危なくなってから出るものです。
生活・仕事にどう効くか
- 子どもの登下校・送り迎え:5日は近畿6府県に警報も注意報も出ていない。6日は南部を中心に朝から非常に激しい雨の予想で、大阪府・奈良県・和歌山県北部は7日に警報級の可能性[中]。学校が休みになるかどうかは気象台ではなく市区町村の教育委員会の基準で決まり、大阪市の場合は朝7時の時点で判断される。
- 車での移動:アンダーパスや川沿いの道は、降り始めてからでは引き返せなくなる。JAFのテストでは水深60センチでセダンが走れなくなり、同じ水深でドアも開かなくなる。止まった時点で自力で出る手段が窓しか残らない。
- 地下の駐車場・地下室:国土交通省の資料では、水深30センチで地下から地上への階段を上がれなくなる。地上がまだ浅くても地下は先に水没する。車を地下に置いている場合、動かすなら雨が強まる前になる。
- 6日から9日の予定:前線と熱帯低気圧の位置が少しずれるだけで雨の場所が変わる。気象台は次の解説情報を5日16時頃に出す予定で、予定を決めるならその更新を見てからのほうが確度が上がる。
結局どうすればよいか
- 自分の府県の早期注意情報を見る。[中]が出ているのは9月5日11時時点で大阪府・奈良県・和歌山県の3府県で、京都・兵庫・滋賀には出ていない
- [中]が出ていない府県でも、気象庁は「急な天候の変化で警報が出ることがある」と明記している。「出ていない=安全」とは読まない
- 雨が降り出す前の5日のうちに、ハザードマップで自宅と学校・職場の浸水想定を見て、スマホとモバイルバッテリーを充電しておく
- 雨が強まったらキキクルで自宅周辺の危険度を見る。紫や黒になってからではなく、市区町村の避難情報と合わせて早めに動く
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くわしく知る(保存版の記事)
公式出典
- 気象庁 大阪管区気象台「近畿地方気象情報(大雨)第1号」(2026年9月5日6時17分発表)(2026年9月5日発表)
- 気象庁「全般気象情報(大雨と暴風)」(2026年9月5日5時37分発表)(2026年9月5日発表)
- 気象庁 早期注意情報(警報級の可能性)(2026年9月5日発表)
- 気象庁「早期注意情報(警報級の可能性)」解説ページ(2026年9月5日発表)
- 気象庁 雨雲の動き(高解像度降水ナウキャスト)(2026年9月5日発表)
- 気象庁 キキクル(危険度分布)(2026年9月5日発表)
- 気象庁 台風第24号の実況と予報(2026年9月5日9時45分発表)(2026年9月5日発表)
- 気象庁 アメダス(近畿6府県97地点の実況)(2026年9月5日発表)
- 国土交通省「地下空間における浸水対策ガイドライン 技術資料」(2026年9月5日発表)
- JAFユーザーテスト「冠水路の走行」(2026年9月5日発表)
更新履歴
- 2026年9月5日 初版を公開(9月5日6時17分発表の近畿地方気象情報、9月5日11時発表の早期注意情報、9月5日10時40分のアメダス実況にもとづく)
※本記事は2026年9月5日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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