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青森で線状降水帯 鰺ヶ沢で観測史上最大の大雨、浸水・土砂崩れ相次ぐ【被害状況】

🗨️「鰺ヶ沢の雨は結局どれくらい降って、被害はどこまで出たの?」

鰺ケ沢アメダスは1時間・3時間・6時間・12時間・24時間・日降水量の6つすべてで観測史上1位を更新しました。24時間降水量は225.0ミリ(9月2日20時00分現在)。青森県のまとめでは、2日午後3時現在で建物69棟に被害が出ています。避難指示は同日中にすべて解除されました。

[災害] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月2日 発表

影響を受ける人
  • 鰺ヶ沢町・深浦町・五所川原市・つがる市で自宅や車が水に浸かった人
  • 3日に五能線やリゾートしらかみで移動する予定だった人
  • 津軽地方に実家や所有する土地・建物がある人
目次

青森で線状降水帯、鰺ヶ沢で記録的大雨

報道に出ている鰺ヶ沢の雨量が「214ミリ」「218.5ミリ」「225ミリ」とばらついています。別々の話ではありません。同じアメダスの24時間降水量が、朝から夜にかけて増えていっただけです。気象庁のページに載っている9月2日20時00分現在の値で整理します。

何時間の雨か鰺ケ沢の値いつまでこれまでの1位
1時間降水量82.0ミリ3時12分52.0ミリ(2020年9月4日)
3時間降水量156.5ミリ4時00分81ミリ(2006年8月29日)
6時間降水量213.5ミリ6時00分114ミリ(1977年8月5日)
12時間降水量225.0ミリ11時50分158.0ミリ(2022年8月9日)
24時間降水量225.0ミリ20時00分202.5ミリ(2022年8月10日)
日降水量224.5ミリ20時00分の値202.5ミリ(2022年8月9日)

6つすべてで観測史上1位を更新しています。鰺ケ沢の統計は1976年からなので、50年ぶんの記録がひと晩で全部書き換わったことになります。

この表でいちばん読み取ってほしいのは、いちばん下の行ではありません。6時間で213.5ミリ。24時間の値225.0ミリの95%が、明け方までの6時間に落ちています。12時間の値と24時間の値がどちらも225.0ミリで同じなのは、昼以降はほとんど降っていないからです。1日ぶんの雨ではなく、一晩ぶんの雨でこの数字になりました。

雨のピークがどこだったかも、時刻で追えます。1時間82.0ミリを観測したのは3時12分まで。気象庁はこの時間帯に、鰺ヶ沢町と深浦町付近(3時20分までの1時間)、弘前市付近(4時までの1時間)で1時間に約90ミリの猛烈な雨を解析し、記録的短時間大雨情報を発表しました。

この「約90ミリ」と、表の「82.0ミリ」は別の数字です。約90ミリはレーダーによる解析雨量、82.0ミリは鰺ケ沢アメダスの実測値。深浦アメダスの実測は1時間39.0ミリで、こちらは記録を1つも更新していません。

五所川原も記録を更新しました。3時間89.5ミリ(5時20分まで)と6時間123.5ミリ(6時10分まで)がいずれも観測史上1位です。

市街地の道路が茶色く濁った水に覆われ、水面に建物が映っている
床下まで水が入ったかどうかは、水が引いたあとに見て初めて分かります(写真: Pexels)

鰺ヶ沢町などの被害状況

青森県が発表した数字を、時点ごとに並べます。数字は時間とともに増えるので、必ず「何時現在か」とセットで見てください。

時点建物の被害人的被害
9月2日 午前9時現在住宅53棟(つがる市19・鰺ヶ沢町13・五所川原市10・鶴田町9・板柳町2)。うち床上浸水12棟、床下浸水32棟など確認されていない
9月2日 午後3時現在住家45棟・非住家24棟の計69棟けが人は確認されていない

数字はいずれも青森県の発表を報道各社が伝えたもので、午後3時現在の集計は9月2日18時45分に出ています。半日で53棟から69棟へ増えました。水が引いてから床下を見て初めて被害と分かる家があるので、この数字はまだ動きます。

学校は、県立高校6校と市町村立の小中学校など27校が休校になりました(同じく2日午後3時現在・青森県)。

道路冠水・土砂崩れはどこで発生?

公表されている範囲で書きます。青森県の県道路課は、土砂崩落や倒木などにより弘前市・鰺ヶ沢町・深浦町の一部の道路で通行を規制していると説明しています(9月2日)。県内の通行止めは午後5時現在で国道と県道あわせて8区間、うち国道339号の1区間は解除の見通しが立っていません。

県道でも複数の土砂崩れが確認されていますが、件数と場所はまだ発表されていません。SNSには冠水した道路の写真がいくつも上がっていますが、撮影地点が特定できないものを地名として書くことはしません。

鰺ヶ沢町に住む「わさお公式」のアカウントは、9月2日9時06分にこう書いています。町の防災無線と連動しているLINEアカウントを見るよう勧めていて、これは現地でいま何を見ればよいかの答えにもなっています。

ひとつ補足があります。鰺ヶ沢町の公式サイトは、9月2日の夜になっても大雨に関するお知らせを出していません。トップページの最新は9月1日付の別件です。町のサイトを見に行っても状況は分からないので、確認先は青森県の「あおもり防災ポータル」か、町のLINEになります。

JRや道路など交通への影響

鉄道は在来線あわせて100本が運休しました(9月2日・JR東日本)。路線ごとの扱いは分かれています。

  • 五能線 — 2日は弘前駅と秋田県の能代駅ですべての運転を取りやめ。3日も始発から運転を見合わせる予定
  • 快速「リゾートしらかみ」 — 3日は全区間で運休
  • 奥羽本線・八戸線 — 一部区間で見合わせていたが、2日14時30分すぎにすべて再開

高速道路は、東北自動車道の小坂インターチェンジと碇ヶ関インターチェンジの間が午後5時現在も通行止めです。

避難情報はいまどうなっている?

「解除された」と「安全になった」は別です。9月2日夜の時点で、この2つが同時に成り立っています。

市町村避難指示解除時刻
弘前市解除9月2日 10時16分
つがる市解除9月2日 13時18分
五所川原市解除9月2日 14時03分

避難指示は青森市・弘前市・五所川原市・つがる市の4市であわせておよそ2万2200世帯に出て、最大97人が避難しました(青森県・午後3時現在)。それがすべて解除された一方で、青森県のレベル4土砂災害危険警報は、同じ日の18時54分にも発表されています。

斜面に水がしみ込んでから崩れるまでには時間の差があります。雨がやんで避難指示が解けても、斜面のそばに住んでいる人にとって危険度が下がったわけではありません。

鰺ヶ沢町は2022年にも大規模浸水

表の「これまでの1位」の欄を見ると、鰺ケ沢の記録は24時間・12時間・日降水量のどれも2022年8月です。この年の8月、鰺ヶ沢町では中村川が氾濫し、町の中心部などで建物580棟が浸水しました。

その後、青森県は2024年に中村川を県内で初めて特定都市河川に指定し、流域治水の会議を9回重ねて水害対策計画の素案をまとめました。国土交通大臣の同意が得られれば、計画は2026年11月に策定される見通しでした。

ここに時刻を並べます。

日時できごと
2022年8月9〜10日中村川が氾濫。建物580棟が浸水。24時間降水量202.5ミリ
2024年7月中村川を青森県内で初めて特定都市河川に指定
2026年9月1日 21時27分水害対策計画案が決まったと報じられる
2026年9月2日 4時40分ごろ中村川の水位が氾濫危険水位を超え、氾濫危険情報が発表される
2026年9月2日 20時00分現在24時間降水量225.0ミリ。2022年の202.5ミリを22.5ミリ上回る

計画がまとまったと報じられた約6時間後に、その計画が向き合ってきた川が氾濫危険水位を超えました。4年前の記録を22.5ミリ上回る雨が、計画の策定を待たずに来たことになります。

ただし、2022年と今回が同じ原因だとは書けません。2022年は日本海から北日本にのびる前線に伴う大雨で、今回は前線に線状降水帯の発生が加わっています。気象庁も今回を「2026年8月26日〜9月2日 前線に伴う大雨」という期間でまとめています。似た結果になった、というところまでです。

斜面が崩れ、土砂と倒れた木が山あいの道路をふさいでいる
斜面に水がしみ込んでから崩れるまでには時間の差があります。雨がやんだ時点が底ではありません(写真: Pexels)

冠水が引いても土砂災害の危険度は下がっていない

水が見えなくなると片づけに気が向きますが、この順番で見てください。

  • 斜面 — 土砂災害の危険度は雨がやんでも下がりません。青森県のレベル4土砂災害危険警報は2日18時54分にも出ています
  • 泥 — 乾く前に出す。乾いて固まると道具では取れなくなり、粉になって舞います
  • 側溝 — 泥や枝で詰まったままだと、次の雨で同じ場所がまた冠水します
  • 冠水した道路 — 引いたように見えてもマンホールのふたが外れていることがあります。夜は特に歩いて入らない
  • 床下 — 見えるところが乾いていても、床下に水が残っていることがあります

そして、次の雨がいつ来るかは決まっていません。9月2日時点で、台風24号と秋雨前線の影響により西日本を中心に大雨のおそれが出ています。青森でも、地盤が緩んだ状態のまま次の雨に入る可能性があります。

生活・仕事にどう効くか

  • 雨量:鰺ケ沢アメダスは6時間で213.5ミリ。24時間の値225.0ミリのうち95%が、明け方までの6時間に落ちている。1日ぶんの雨が一晩で降った形。
  • 建物:青森県のまとめは2日午前9時現在で住宅53棟、午後3時現在で建物69棟(住家45・非住家24)。半日で数字が増えている。けが人は確認されていない。
  • 避難:避難指示は弘前市が10時16分、つがる市が13時18分、五所川原市が14時03分に解除。ただし青森県のレベル4土砂災害危険警報は18時54分にも発表されており、夜になっても土砂災害の警戒は続いている。

結局どうすればよいか

  • 土砂災害の危険度は雨がやんでも下がらない。斜面沿いの家は、あおもり防災ポータルで自分の市町村の警戒情報を確認する
  • 3日の五能線は始発から運転を見合わせる予定。移動前にJR東日本の運行情報を見る
  • 水に浸かった床下・側溝は、乾く前に泥を出す。乾くと固まって取れなくなる

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月2日 初版を公開(気象庁の観測値は9月2日20時00分現在、被害は青森県発表の同日午後3時現在)

※本記事は2026年9月2日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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