「補助金はもう終わったらしい」。そう聞いて調べるのをやめた人へ。少なくとも数字の上では、そうではありません。窓を二重にしたい、給湯器を替えたい、という工事なら間に合います。2026年8月30日の時点で、7つある枠のうち6つは1割から6割ほどしか使われていません。
公式サイトはどのページにも「お早めの申請をおすすめします」と書いています。ただ、公表されている消化のペースをそのまま先へ延ばして計算すると、6つの枠は受付が終わる12月31日まで残る見込みでした。急ぐ必要が本当にあるのは2つだけです。
この記事でわかること
- ✓ 7つの枠それぞれが、今どこまで使われているか
- ✓ この調子だと、いつ尽きる計算になるか
- ✓ 年内に閉まる可能性がある枠はどれか
- ✓ 枠が残っていても申請できないことがある理由
補助金は4つの事業に分かれています
まず全体の形です。国が「住宅省エネ2026キャンペーン」と呼んでいるものは、4つの事業でできています。新築とリフォームの両方が対象で、子育て世帯に限らずほとんどの世帯が使えます。
- みらいエコ住宅2026事業(新築とリフォーム)
- 先進的窓リノベ2026事業(窓の断熱改修)
- 給湯省エネ2026事業(高効率給湯器)
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業(賃貸集合住宅の給湯器)
制度そのものの中身と、どの工事にいくら出るのかは住宅省エネ補助金3制度、まだ間に合うのはどれかにまとめてあります。この記事はそのうえで、予算があとどれだけ残っているかだけを見ます。
このうち、みらいエコ住宅は新築のなかでもGX(ジーエックス)志向型と長期優良・ZEH(ゼッチ)水準で予算が分かれ、さらにリフォームの枠も別です。給湯省エネには撤去加算という別枠もあります。予算は全部で7つに分かれていて、それぞれ別々に上限まで使われたら終わりという仕組みです。
読者
ひとつが終わったら、全部終わるんですか。
いいえ、別々です。だから「終わった」という話を聞いても、自分が使う枠は空いていることがあります。
今どこまで使われているか
公式サイトは、毎日午前0時時点の消化率を当日の午前中に公表しています。2026年8月30日時点の数字を並べたのがこれです。

いちばん使われているのが新築のGX志向型で52%。いちばん使われていないのがリフォームの4%です。リフォームの予算は300億円で、そのうち12億円ほどしか申請が出ていない計算になります。
窓の断熱改修が20%、給湯器の交換が40%。どちらも半分に届いていません。
この調子だと、いつ尽きるのか
ここからが自分で計算した部分です。公式サイトのグラフのページには、事業が始まった日から1日ずつの消化率が入っています。そこから直近の上がり方を取って、残りを割ると、100%に届く日が出せます。
窓の取り方で結果が変わってしまっては困るので、直近7日・14日・30日・60日の4通りで計算しました。
| 枠 | 現在 | 尽きる計算になる時期 |
|---|---|---|
| 新築 GX志向型 | 52% | 2027年2月〜4月 |
| 新築 長期優良・ZEH水準 | 26% | 2027年5月〜9月 |
| リフォーム | 4% | 2029年より先 |
| 窓の断熱改修 | 20% | 2027年9月〜2028年3月 |
| 給湯器の交換 | 40% | 2027年3月〜6月 |
| 給湯器の撤去加算 | 20% | 2028年より先 |
| 賃貸集合の給湯器 | 37% | 2026年12月19日〜2027年2月 |
受付が終わるのは12月31日です。6つの枠は、どの窓で計算しても2027年より先。つまり期限まで残ります。
読者
じゃあ「お早めに」というのは、大げさなんですか。
そうは言い切れません。補助金は終わりが近づくと駆け込みで一気に伸びるので、この計算は早まる方向にずれます。
私は、それでもこの数字を出す意味があると考えています。「もう終わったらしい」と思って調べるのをやめてしまう人のほうが、締切に間に合わない人より多いからです。2割しか使われていない枠を、終わったものとして諦める理由はありません。
本当に急ぐのは2つだけです
1. 注文住宅のZEH水準は9月30日で閉まります
これは予算ではなく、日付で決まっています。公式サイトの注記にこうあります。
注文住宅の新築(ZEH水準住宅に限る)における第2期の交付申請の受付期間は、2026年5月13日〜2026年9月30日までです。
ほかの枠が12月31日までなのに、ここだけ3か月早く閉まります。予算は26%しか使われていないのに、日付のほうが先に来る形です。この枠の事情はZEH水準住宅の補助金は9月30日で締切で詳しく書いています。
2. 賃貸集合の給湯器は、年内に尽きるかもしれません
7つのうち、これだけが赤信号でした。37%まで来ていて、直近7日の伸び方で計算すると12月19日に100%へ届きます。受付期限より12日早いという結果です。
もっと長い窓で計算すると2027年2月になるので、確実に尽きるとまでは言えません。ただ7つのなかで唯一、期限前に閉まる計算が出た枠です。賃貸を持っている人は、この枠だけは早めに動いたほうが安全です。

枠が残っていても、自分では申請できません
ここを知らないと、余っている枠を見て安心したまま期限を迎えます。公式サイトにこう書かれています。
本キャンペーンの各事業は、消費者等と契約する住宅事業者が交付申請等の手続きを行います。
申請するのは工事をする業者です。しかも業者はあらかじめ登録を済ませていないといけません。予算が残っていることと、自分が使えることは別の話です。
読者
どうやって確かめればいいですか。
見積もりをもらうときに「この補助金の登録事業者ですか」と聞いてください。公式サイトに事業者を探す画面もあります。
自治体が上乗せする補助金がある場合は、そちらにも別の登録期限があります。国の枠が空いていても、自治体側の登録が間に合わないと上乗せぶんだけ受け取れません。
中古住宅を買う前・直す前に、できること
読者
まず何をすればいいですか。
自分の工事がどの枠かを決めて、その枠の消化率だけを見ることです。全部を追う必要はありません。
- 自分の工事がどの枠かを決める。窓なのか給湯器なのか、新築なのかリフォームなのか。枠ごとに残りが全然違います
- その枠の消化率を公式サイトで見る。毎日更新されているので、数字は当日のものが読めます
- 業者が登録事業者かを確かめる。ここが通らないと、枠が空いていても使えません
- 自治体の上乗せがないか調べる。国の枠とは別に、市区町村の期限があります
数字は毎日動きます。この記事の数値は2026年8月30日時点のもので、判断するときは必ず公式サイトの当日の値を見てください。
この記事は2026年8月30日時点の公表値で書いています。枯渇の予測は消化ペースの単純な延長で、制度の運用や駆け込み申請によって前後します。実際の申請可否は登録事業者と各事業の事務局にご確認ください。
出典
- 住宅省エネ2026キャンペーン(公式) — 4事業の構成、予算に対する補助金申請額の割合、注文住宅のZEH水準の受付期間、申請は住宅事業者が行う旨
- みらいエコ住宅2026事業(公式) — 新築・リフォームの予算額と消化率の推移
- 先進的窓リノベ2026事業(公式) — 消化率の推移
- 給湯省エネ2026事業(公式) — 消化率および撤去加算の推移
- 賃貸集合給湯省エネ2026事業(公式) — 消化率の推移
- 尽きる時期の計算は、各事業の公式サイトが公表している日ごとの消化率から、直近7日・14日・30日・60日それぞれの1日あたり上昇幅を求め、残りを割って当サイトで算出しました。公表値が整数の%であるため1日あたりの値は粗く、また駆け込み申請を織り込んでいないため、実際はこの予測より早まる可能性があります


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