🗨️「ワリエワ選手の中立選手資格は、誰が・いつ取り消したのか」
国際スケート連盟(ISU)が2026年9月上旬に取り消しました。対象はカミラ・ワリエワ選手と、2022年北京五輪に出場したマルク・コンドラチュク選手の2人です。両選手は異議を申し立てましたが、ISUは9月10日にこれを却下しました。取り消しの理由をISUは公表していません。
取り消されたのは2026-27シーズンの資格
中立選手(AIN/個人中立選手)は、ロシアまたはベラルーシの旅券を持つ選手が、国旗・国名・国歌なしで個人の資格として出場するしくみです。ISU(国際スケート連盟)は2026年6月末、ロシア・ベラルーシの選手を2026-27シーズンからこの枠で受け入れると決めていました。
ワリエワ選手とコンドラチュク選手には2026年8月に資格が与えられていましたが、9月上旬に取り消されました。認めてから1か月足らずでの取り消しです。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2021年12月25日 | ロシア選手権で採取された検体からトリメタジジンを検出 |
| 2024年1月29日 | スポーツ仲裁裁判所(CAS)が4年間の資格停止を裁定(起算日は2021年12月25日) |
| 2025年10月8日 | スイス連邦裁判所が再審請求を退ける |
| 2025年12月24日 | 資格停止の4年間が終わる |
| 2026年6月30日 | ISUがロシア・ベラルーシ勢の中立選手としての受け入れを決定 |
| 2026年8月 | ワリエワ選手・コンドラチュク選手に中立資格が与えられる |
| 2026年9月上旬 | ISUが中立資格を取り消す |
| 2026年9月10日 | ISUが両選手の異議申し立てを却下 |
ISUは理由を公表していない
この件でいちばん目を引くのは、取り消しの理由がどこにも書かれていないことです。AP通信は匿名の情報源として「過去に戦争を支持していた場合に中立資格を認めない基準に触れる可能性への懸念」と伝えていますが、ISU自身は理由を明らかにしていません。
ISUが公表している除外の条件は3つと報じられています。ロシアまたはベラルーシの軍・国家保安機関に現役で所属していること、2022年2月以降に軍事作戦へ積極的に関与したこと、そして2022年2月以降のいずれかの時点で戦争を積極的かつ公然と支持したことです。どれに当たると判断したのかは示されていません。
9月10日の異議申し立ての却下についても、ISUは判断の理由を説明していません。
ドーピングの資格停止は、去年の12月に終わっていた
ワリエワ選手には別の処分の経緯があります。スポーツ仲裁裁判所(CAS)が2024年1月29日に出した裁定で、2021年12月25日から4年間の資格停止と、同日以降の競技成績の失格が決まっていました。2021年12月25日にロシア選手権で採取された検体からトリメタジジンが検出されたためです。
この4年間は2025年12月24日で終わっています。2025年10月にはスイス連邦裁判所が裁定の再審請求を退けました。ドーピングの処分が明けた直後に、別の理由で出場の道が閉じた形です。
ミラノ・コルティナ五輪とは、直接の関係はない
2026年2月のミラノ・コルティナ冬季五輪では、フィギュアスケートのロシア旅券の中立選手枠は男女各1でした。IOCが公表している招待選手の一覧では、その枠を受諾したのはピョートル・グメンニク選手とアデリア・ペトロシャン選手です。ワリエワ選手の名前はありません。
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公式出典
- TASS ISUがワリエワとコンドラチュクの異議申し立てを却下(ISU広報発表にもとづく報道)(2026年9月10日発表)
- スポーツ仲裁裁判所(CAS)Media Release(CAS 2023/A/9451ほか)(2024年1月29日発表)
- IOC ミラノ・コルティナ2026 個人中立選手(AIN)一覧(2026年1月29日発表)
更新履歴
- 2026年9月11日 初版を公開
※本記事は2026年9月11日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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