🗨️「冠水した道で車が水に浸かった。水が引いて見た目は無事だけど、動かしていい?」
動かさないでください。国土交通省は浸水・冠水被害を受けた車について「自分でエンジンをかけない」と明記しています。理由は、電気系統がショートして車両火災につながることと、感電の危険があるからです。見た目が無事でも判断材料になりません。
[交通] この記事の要点
2026年9月9日 発表
- 冠水した道路を走った、または駐車中に浸水した車の持ち主
- 地下駐車場・半地下の車庫に車を停めている人
- ハイブリッド車・電気自動車に乗っている人
「もう水は引いたし、動くかどうか試そう」が一番危ない
冠水した道から車を出したあと、あるいは駐車場が浸かったあと、多くの人が最初にすることは同じです。キーを回して、エンジンがかかるかどうかを確かめる。これを国土交通省は名指しでやめるよう書いています。
ページに載っているのは、次の一文です。
自分でエンジンをかけないでください
国土交通省「浸水・冠水被害を受けた車両のユーザーの方へ」
理由として挙げられているのは、感電事故と、電気系統のショートによる車両火災です。つまり止めているのは「車が壊れるから」ではなく、「人が危ないから」です。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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国土交通省が挙げている注意点
| 項目 | 書かれていること |
|---|---|
| エンジン | 自分でエンジンをかけない。使いたいときは販売店か最寄りの整備工場に相談する |
| ハイブリッド車・電気自動車 | 高電圧のバッテリーを積んでいるので、むやみに触らない |
| バッテリー | 使うまでの間、マイナス側の端子を外す。外した端子がバッテリーに接触しないよう措置する |
| 火災 | 電気系統のショートで車両火災が起きる危険があるとされている |
なぜ「見た目が無事」があてにならないのか
車の中で水が入ると困る場所は、目に見えるところにはほとんどありません。フロアの下を通る配線、シート下のコンピューター、ドアの中のモーター。どれも外から見えず、乾いたかどうかも外からは分かりません。
さらに、冠水した水は泥や油を含んでいます。水そのものが乾いても、端子のあいだに導電性の汚れが残ります。この状態で電気を流すと、設計されていない経路に電流が流れます。これがショートです。
そして厄介なのは、ショートがその場で起きるとは限らないことです。数時間後、数日後に発火した例が報告されています。「動かしてみたけど何ともなかった」は、安全の証明になりません。
ハイブリッド車・電気自動車は、触る場所がそもそも違う
ガソリン車のバッテリーは12ボルトです。ハイブリッド車・電気自動車が積んでいる駆動用のバッテリーは、数百ボルトの高電圧です。水に浸かった状態でここに手を出すのは、素人がやってよい作業ではありません。
オレンジ色のケーブルが高電圧の配線だと決められていますが、覚えておくべきなのは色ではなく「自分では触らない」という線引きのほうです。ボンネットを開けて確認する行為そのものをやめる、が正解になります。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
水位の目安と、そのあとどうなるか
| 浸かった高さ | 起きること |
|---|---|
| タイヤの下半分まで | 車内に水は入りにくいが、床下の配線が濡れている可能性はある |
| フロア(足元)まで | シート下の機器が濡れる。自分でエンジンをかけない対象になる |
| 座面より上 | 室内の電装がほぼ水没。修理より買い替えの判断になることが多い |
どの高さであっても、次にやることは同じです。エンジンをかけずに、販売店・整備工場・保険会社へ連絡する。順番を入れ替えないことが、いちばん安く済みます。
生活・仕事にどう効くか
- 車両火災:水に浸かった配線がショートすると、駐車中でも発火することがある。乾いたように見えても内部に水が残る。
- 感電:ハイブリッド車・電気自動車は高電圧のバッテリーを積んでいる。素人が触れる場所ではない。
- 保険と費用:自分でエンジンをかけて壊した場合、浸水そのものと別の損害として扱われる可能性がある。動かす前に連絡するほうが安全。
結局どうすればよいか
- エンジンをかけない。キーを回さない。ハイブリッド車・電気自動車はパワースイッチも押さない
- できる範囲でバッテリーのマイナス端子を外し、外した端子がバッテリーに触れないようテープなどで固定する
- 販売店か整備工場、加入している保険会社・ロードサービスに連絡し、指示を受けてから動かす
公式出典
- 国土交通省「浸水・冠水被害を受けた車両のユーザーの方へ」(2026年9月9日発表)
- JAF「自動車が冠水路や高潮で浸水してしまったら?」(2026年9月9日発表)
更新履歴
- 2026年9月9日 初版を公開
※本記事は2026年9月9日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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