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内水浸水想定区域/指定外も浸水します

🗨️「内水浸水想定区域は、どんな法律で決まっていて、指定されていない場所は安全なのでしょうか」

水防法では「雨水出水浸水想定区域」という名前で、第14条の2にもとづき指定されます。対象は下水道などの排水施設のうち条件に当てはまるものに限られます。東京都の質問集も、指定されていない場所が浸水しないとは考えないでほしいと明記しています。落ち葉による雨水ますの詰まりなどは、計算に入らないためです。

[災害] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月30日 発表

影響を受ける人
  • 川から離れた低い土地で、洪水ハザードマップが白のまま安心している人
  • 「内水ハザードマップ」と「雨水出水浸水想定区域図」の違いが分からず、探して迷った人
  • 半地下や1階の住まいを検討していて、内水の危険を確かめたい人
目次

「内水」は法律では雨水出水

水防法で「内水」という言葉は使われていません。第2条が定義しているのは「雨水出水」で、一時的に大量の雨が降って下水道などの排水施設が雨水を流しきれないこと、または排水施設から川や海へ雨水を出せないことによる出水、とされています。

ですから、法律にもとづく地図の名前は「雨水出水浸水想定区域」です。国土交通省の作成マニュアルは「内水浸水想定区域図作成マニュアル」という名前のままなので、行政の資料でも二つの呼び方が混ざっています。同じものを指しているので、どちらで調べても構いません。

洪水浸水想定区域との違いは、水の出どころです。洪水は川があふれる話で、雨水出水は、街の中で水がはけなくなる話です。川から離れた場所でも、下水道の能力を超える雨が降れば起こります。

地図で調べたあと、家に置いておくもの

色がついていても、白でも、家に置くものは変わりません。自治体の備蓄は数日分が前提なので、最初の3日をしのぐ分は各家庭で持っておくものとされています。

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指定される対象は4種類

第14条の2は、都道府県知事や市町村長が、管理している排水施設について、想定最大規模の雨で水を排除できなくなったときに浸水が見込まれる区域を「指定するものとする」と定めています。ここで注意したいのは、指定の対象がすべての下水道ではなく、施設の種類で絞られていることです。東京都の資料は、対象を次の4つにまとめています。

指定の対象になる排水施設
1水位周知下水道
2浸水被害対策区域内の公共下水道等の排水施設
3特定都市河川流域内の公共下水道等の排水施設
4周辺地域に住宅等が存する公共下水道等の排水施設

4つ目は、2021年の水防法の改正で対象になった、と東京都の資料に書かれています。東京都は、この改正を受けて区部の下水道の区域で図を公表し、2026年3月に区域を指定しています。つまり、内水の地図は、まだ全国の市町村に同じようにそろっているわけではありません。

想定する雨と指定外の浸水

地図は、想定し得る最大規模の雨を降らせて作ります。東京都区部の場合、その雨は1時間に153mm、24時間の総雨量で690mmです。都内の観測所で実際に記録された最大と比べると、次のとおりです。

大雨のあとに冠水した住宅街の道路
川から離れていても、排水が追いつかなければ道路は水につかる(Photo: Pexels)
1時間の雨量総雨量
地図が想定する雨(区部)153mm690mm
都内の観測記録の最大137mm(2025年9月11日・工大橋)650mm(2019年10月・台風19号・奥多摩)
家屋の浸水が最大だった昭和33年狩野川台風最大76mm444mm

2025年9月には、実際に1時間137mmが都内で観測されました。想定の153mmとの差は16mmです。地図の雨は、遠い空想ではなく、すでに手の届くところまで近づいた雨といえます。

東京都の質問集には、「区域として指定されていない箇所は浸水しないと考えてよいのか」という質問があります。答えは、そうは考えないでほしい、です。理由は2つ書かれています。落ち葉による雨水ますの詰まりなど、シミュレーションで反映しきれない浸水が実際には起こること。それに、塀などの小さな構造物も計算に入れられないこと。低地や、過去に浸水した場所では、指定されていなくても注意が必要だとしています。

雨水ますが落ち葉でふさがると、下水道の能力に余裕があっても、水は道に残ります。地図は、街が理想どおりに働いた場合の計算です。詰まりまでは見えません。

この住所は浸水しやすい場所ですか?

住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。

私はこう読みました

内水の地図は、川の洪水の地図と並べて見ると、印象が違います。洪水は川のそばを中心に色が付きます。内水は、川に関係なく、低くて水が集まる場所に色が付きます。だから、洪水ハザードマップが真っ白で安心していた家が、内水では色付きだったということが起こります。

もう一つ、地図が「無い」ことと、危険が「無い」ことは別だと思います。指定の対象が下水道の種類で絞られている以上、どの市町村にも同じ地図があるとは限りません。地図がない場合は、過去の浸水の記録や、道路の冠水しやすい場所の情報で補うしかありません。

家探しでは、洪水の地図と内水の地図を別々に見る、というだけで判断の材料が増えます。どちらか一方が白でも、もう一方は色付きということがあります。

よくある質問

Q. 内水ハザードマップは、重要事項説明で説明されますか。
A. 不動産の取引で所在地の説明が義務になっているのは、水防法にもとづく水害ハザードマップです。義務の範囲は重説 ハザードマップ/中身の説明は義務ではないに条文ごとまとめています。

Q. 内水の地図で色が付くと、どのくらい水が来ますか。
A. 地図は想定最大規模の雨での深さを示しています。深さごとに家の中でどうなるかは浸水 何階/3mで2階の床まで、5mで水没に書きました。東京都の地図は、0.1m以上の浸水を色で表しています。

Q. 床下や床上まで浸水したら、何が変わりますか。
A. 修理費や保険の扱いが変わります。境目は床上浸水と床下浸水の違い/修理費用の目安は4倍にまとめています。

Q. 住んでいる市町村に内水の地図があるか、どこで調べますか。
A. 市町村のサイトで「内水ハザードマップ」か「雨水出水浸水想定区域」と検索するのが早いです。見つからなければ、下水道の担当課に電話で聞く手もあります。

生活・仕事にどう効くか

  • 家を探す:洪水の地図が白でも、内水の地図で色が付くことがある。川の洪水と内水は、別々の地図で見る。
  • 地図が見つからないとき:指定の対象は下水道の種類で絞られているため、どの市町村にも同じ地図があるとは限らない。過去の浸水の記録や、冠水しやすい道路の情報で補う。
  • 大雨の日:落ち葉で雨水ますがふさがると、地図に出ない場所でも水がたまる。家の前の雨水ますを、雨の前に掃除しておく。

結局どうすればよいか

  • 市町村のサイトで「内水ハザードマップ」か「雨水出水浸水想定区域」を検索し、自分の家の色を見る
  • 洪水の地図と内水の地図を別々に見て、片方だけ白でも安心しない
  • 家の前の雨水ますに落ち葉やごみがたまっていないか、大雨の前に見ておく

\気になる住所を1つ入れるだけ/

災害リスクを住所で調べてみる ›

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月30日 初版を公開

※本記事は2026年9月30日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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