🗨️「旧千葉外房有料道路、土砂を片づければすぐ全部開くと思っていました。」
8月26日に開いたのは6.1kmです。残りが開かないのは、新たに見つかった崩落が路面ではなく越智高架橋だからです。
[災害] この記事の要点
国土交通省 関東地方整備局 道路部と千葉県・千葉市は2026年8月26日、県道67号生実本納線(旧千葉外房有料道路)のうち辺田十字路〜誉田IC間 上下線6.1kmの通行止めを同日15時に解除したと発表した。残る誉田IC〜大木戸IC間は、新たに崩落箇所が発見されたため引き続き緊急復旧が続く。解除の見通しは示されていない。
2026年8月26日 発表 (2026年8月27日 更新)
- 誉田・土気から市原・茂原方面へこの道で通勤している人
- 千葉市緑区・市原市で家の購入や売却を考えている人
- 台地の上の住宅地なら水や土砂の心配は無いと思っている人
この記事でわかること
- 8月26日に開いたのは復旧範囲9.7kmのうち6.1kmだけであること
- 被災4か所のうち名前がついている2か所は、どちらも路面ではなく橋の側だということ
- この道が通っている千葉市緑区の住宅地に、どれだけの高低差があるか
開いたのは6.1km、残りは約3.6km
復旧の対象になっていたのは、辺田十字路から大木戸ICまでの約9.7kmです。そのうち8月26日15時に開いたのは、辺田十字路〜誉田ICの上下線6.1km。引き算すると、まだ通れないのは約3.6kmということになります。
そして残る区間には、解除の予定日が書かれていません。理由は発表文にはっきり書いてあります。新たに崩落箇所が発見されたからです。
土砂を片づければ順番に開いていくものだと思っていました。
今回いちばん新しく見つかった1か所は、路面ではなく高架橋です。片づけて終わる被害とは種類が違います。
崩れた4か所のうち、2か所は橋の側
発表資料の位置図には、被災箇所が4つ示されています。
| 番号 | 場所 | 資料の記載 |
|---|---|---|
| ① | 千葉市緑区誉田町 | 橋台背面の崩壊 |
| ② | 市原市瀬又 | 被災箇所(緊急復旧中) |
| ③ | 千葉市緑区越智町 | 被災箇所(緊急復旧中) |
| ④ | 市原市瀬又 | 越智高架橋・新たに確認された崩落箇所 |
4か所のうち、具体的な構造物の名前が出ているのは①と④です。①は橋台の背面、つまり橋のたもとで道路と橋がつながっている部分が崩れました。④は高架橋そのものです。どちらも、路面に土砂が乗っただけの被害ではありません。
土砂であれば、重機で運び出して路盤を締め固めれば車を通せます。橋台の背面や高架橋は、まず何がどう動いたのかを調べるところから始まります。8月21日にはテックフォース(緊急災害対策派遣隊)が追加で派遣され、東京理科大学の塚本良道教授が助言する体制で現地調査が行われました。日本建設業連合会や建設コンサルタンツ協会も入っています。橋を見るための体制です。
この道は「台地の上の平らな道」ではない
地図で見ると、この道は千葉市の南東部から市原・茂原方面へ、なだらかな台地を一直線に抜けているように見えます。実際にはそうではありません。
手元にある数字で確かめてみます。国土数値情報の地価公示から千葉市緑区の住宅地の標準地14地点を取り出し、国土地理院の標高データにかけると、こうなります。
- いちばん低い地点=古市場町 6.3m
- 中央値 48.0m
- いちばん高い地点=あすみが丘2丁目 89.7m
同じ区の中に83.4mの高低差があります。しかも今回崩れた越智町では、2つの標準地が34.2mと65.6m。ひとつの町名の中だけで31.4mの差です。台地はのっぺりした平面ではなく、谷で深く刻まれています。道路がその谷を橋や盛土で渡っているから、橋のたもとが被害を受けるのだ、という順序で見ると資料の書き方とつながります。
私は、この区間の復旧が長引くかどうかは、④の越智高架橋がどこまで動いたかで決まると見ています。橋台の背面は埋め戻して締め固める工事の見通しが立てやすい一方、高架橋そのものとなると、支承や橋脚の点検結果を待つことになるためです。発表資料に解除の予定日が入っていないのは、そこがまだ分からないという意味だと読むのが自然です。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れると、ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さをまとめて表示します。無料です。
台地の上でも、谷のきわは別
千葉で家を探している人に効いてくるのはここです。「高台だから安心」という言い方は、区や市の単位では成り立ちません。同じ緑区の中で83.4m、同じ町名の中で31.4mの差があるということは、隣の区画が谷に落ち込んでいる場所がふつうにあるということです。
買う前に確認できるのは3つあります。自分の敷地の標高、隣接する斜面の勾配、そして擁壁や盛土がある場合はその管理者です。いずれも契約の前に調べられます。
生活・仕事にどう効くか
- 毎日の通勤:開いたのは辺田十字路から誉田ICまで。誉田ICから南の約3.6kmは通れないままで、解除日も示されていない。
- 復旧の長さ:路面に乗った土砂の撤去と、橋台の背面が崩れた箇所や高架橋の損傷では、必要な工事がまったく違う。前者は片づければ通せるが、後者は構造の確認から入る。
- 住まい選び:千葉市緑区の住宅地の標準地14地点を測ると、最も低い古市場町が6.3m、最も高いあすみが丘2丁目が89.7mで、同じ区の中に83.4mの高低差がある。
結局どうすればよいか
- 誉田ICから南へ抜ける予定があるなら、当面は別ルートで組む
- 自宅や検討中の土地が谷筋か台地の上かを、ハザードマップと標高で先に確かめる
- 急な斜面や盛土のきわに接した土地は、擁壁の有無と管理者を売買の前に確認する
- 最新の解除情報は千葉県 県土整備部(043-223-3140)と千葉市 建設局土木部(043-245-5478)で確認する
あわせて読む・調べる
くわしく知る(保存版の記事)
- 「旧外房有料道路はもう開いた」ではありません 通れるのは6.1kmで、残りは新たな崩落が見つかりました
- 「うちは高台だから」は、千葉では安全の理由ではありません。住宅地557地点を測ると船橋市の中に28.7mの高低差
ほかに使える無料ツール
- 住所まるごとチェック — 住所の表記ゆれ・実在をまとめて確認する
- 学区検索 — 町名から通学する小学校・中学校を調べる
公式出典
- 国土交通省 関東地方整備局 道路部/千葉県/千葉市「県道生実本納線(旧千葉外房有料道路)の通行止め解除について」(2026年8月26日発表)
- 国土数値情報「地価公示」(2026年)/国土地理院 標高API(5mメッシュ)(2026年8月26日発表)
更新履歴
- 2026年8月27日 初版を公開
※本記事は2026年8月27日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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