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富里 冠水 どこが危ないの?

千葉県富里市が公開している浸水履歴(2019年1月〜2026年8月1日)で、冠水・浸水の記録がいちばん多いのは七栄(ななえ)です。35件のうち17件が七栄で、2026年9月21〜22日の台風25号のときに市が出した市道の通行止め20か所のうち、9か所も七栄でした。

東関東自動車道の富里IC(インターチェンジ)、いわゆる富里インターから1キロ足らずの、県立富里特別支援学校の裏を通る市道1-0223号線も止まりました。市の発表で確認できるのは8月13日と9月21日の2回で、どちらも「道路冠水による通行止め」でした。

この記事でわかること

  •  国の「道路冠水注意箇所」に富里市は0か所。一覧で「富里」と出る1件は、柏市の地名です
  •  同じ場所の記録がいちばん多いのは十倉(とくら)602-1付近。2019年から2023年までに5回、道路が冠水しています
  •  市の防災マップに載っている浸水は根木名川(ねこながわ)の洪水だけで、雨水があふれる内水の想定は載っていません
目次

国の冠水注意箇所に、富里市は0か所です

国土交通省の関東地方整備局は、大雨のときに水がたまるおそれがある道を「道路冠水注意箇所」として公開しています。千葉県は地図のページで91か所、令和8年6月30日更新のPDFで95か所。どちらにも富里市はありません。

一覧を「富里」で探すと1件だけ当たります。ただしそれは柏市の県道市川柏線「富里(JR常磐線中原ガード)」で、柏市の地名です。検索候補に出る「柏市 富里 冠水」の「富里」も、この地名です。

PDFには「高速道路株式会社や道路公社管理の自動車専用道路等は含まれておりません」とあります。東関東自動車道は、はじめからこの一覧の外です。

読者

国の一覧に無いなら、富里市の道は冠水しにくいんですか?

おかあさん

いいえ。市は自分で浸水の記録を出していて、35件のうち28件が道路冠水です。

富里インター近くの市道は、8月13日と9月21日に通行止め

国の一覧にも、NEXCO東日本(ネクスコ東日本)の8月13日と9月21日の通行止めの発表にも、富里IC付近の冠水は書かれていません。千葉県の8月14日13時時点の県管理道路の通行止めにも、富里市の区間はありません。記録があるのは、市の発表にある市道です。

8月13日22時22分、市の防災・防犯メールは「大雨の影響による道路冠水で、添付ファイルの示す場所が通行止めとなっております」と配信しました。添付の図の場所は、東関東自動車道のすぐ東、県立富里特別支援学校の西側の市道1-0223号線です。

台風25号が近づいた9月21日は、4時の時点で同じ市道1-0223号線が「県立富里特別支援学校裏」として再び通行止めになっていました。市の図には「富里IC」の文字と「道路冠水による通行止め」が書き込まれています。

A 市道1-0223号線(市の表記は「県立富里特別支援学校裏」)

2026年8月13日・9月21日 道路冠水で通行止め(市の発表)

東関東自動車道のすぐ東、学校の西側(市の図より)

※ ピンとGoogleマップは学校の位置です。通行止めになったのは学校の外の市道で、市の発表は道路の通行止めだけです。学校は富里IC(インターチェンジ)の料金所から直線で1キロ以内

A をGoogleマップで開く

高速道路は、NEXCO東日本が9月21日14時51分から東関東自動車道の佐倉IC〜成田IC(富里ICを含む区間)を上下線で通行止めにしました。原因は「雨」とされています。

台風25号の通行止めは20か所、うち9か所が七栄

9月21日4時から22日15時20分までに、市の「道路情報」のページに載った通行止めは20か所です。市が「七栄地先」と書いたものが9、立沢が4、中沢が2。残る5か所は、地先の書かれていない「県立富里特別支援学校裏」と、御料・久能・根木名・十倉が1か所ずつです。

台風25号の大雨で富里市が出した市道の通行止め(地先別)
20か所のうち9か所が七栄

市の配信は、22日の早朝までが「大雨の影響による道路冠水で」、22日9時41分からは「道路冠水等で」でした。

市の防災・防犯メールの「防災情報」(2024年2月29日以降)で、道路冠水による通行止めを知らせたのは、2026年8月13日、9月7日、9月21〜22日の3回です。9月7日の場所の一覧は、すでに削除されていました。

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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市の浸水履歴35件のうち、17件が七栄

市の防災課は、2019年1月1日から2026年8月1日までの浸水の記録を「富里市浸水履歴」として住所つきで公開しています。住民などの通報がもとで、市は「この一覧に履歴がないことが実際に浸水被害がないことを示すものではありません」と書いています。

35件の内訳は、道路冠水28、床下浸水5、床上浸水2。大字ごとに数えると七栄が17件でいちばん多く、次が十倉の10件でした。

富里市の浸水履歴の件数(大字別)
35件のうち17件が七栄、10件が十倉

35件のうち24件は、2019年10月25日の大雨の1日です。床上浸水の2件(七栄578-3付近・十倉753-2付近)もこの日で、七栄の17件のうち15件もこの日でした。

同じ場所の記録がいちばん多いのは十倉602-1付近です。2019年10月25日、2021年7月2日・7月13日・10月1日(台風16号)、2023年9月8日(台風13号)の5回、すべて道路冠水でした。一覧表の住所は「十倉602-1付近」ですが、市の箇所図の表では同じ5件が「十倉660-3付近」になっています。

富里市の浸水履歴の場所と、8月・9月に通行止めになった市道の目印の地図
番号は表のNo.と同じ。Aは県立富里特別支援学校の位置で、通行止めの市道はその裏
No. 住所(付近) 記録 標高 地図
1 七栄344付近 道路冠水(2019年10月25日) 39.5m 地図で開く
2 七栄425-16付近 道路冠水(2019年10月25日) 39.3m 地図で開く
3 七栄482-302付近 道路冠水(2019年10月25日) 39.0m 地図で開く
4 七栄509-10付近 道路冠水(2019年10月25日) 39.4m 地図で開く
5 七栄540-2付近 道路冠水 2件(2019年10月25日・2023年9月8日) 38.6m 地図で開く
6 七栄578-3付近 床上浸水(2019年10月25日) 35.9m 地図で開く
7 七栄646-107・646-138付近 道路冠水 2件(2019年10月25日) 39.6m 地図で開く
8 七栄647-172・647-176付近 床下浸水 2件(2019年10月25日) 40.0m 地図で開く
9 七栄649-469・649-681付近 道路冠水 2件(2019年10月25日) 36.3m 地図で開く
10 七栄650-35付近 道路冠水(2019年10月25日) 39.0m 地図で開く
11 七栄654-66・654-396付近 道路冠水 2件(2019年10月25日・2022年8月13日)、床下浸水 1件(2019年10月25日) 38.2m 地図で開く
12 日吉倉1504-34付近 道路冠水(2019年10月25日) 39.4m 地図で開く
13 中沢326-1付近 道路冠水 2件(2019年10月25日・2023年9月8日) 36.0m 地図で開く
14 立沢402-20付近 道路冠水(2019年10月25日) 41.4m 地図で開く
15 立沢新田48-358付近 道路冠水(2025年9月5日) 27.0m 地図で開く
16 十倉433-1付近 床下浸水(2019年10月25日) 41.3m 地図で開く
17 十倉753-2付近 床上浸水(2019年10月25日)・床下浸水(2021年7月13日) 42.9m 地図で開く
18 十倉827-8付近 道路冠水 2件(2019年10月25日・2021年7月19日) 33.6m 地図で開く

住所の代表点で標高を見ると、七栄の11点は35.9〜40.0メートルでした(番地の代表点の値で、冠水した道路の高さではありません)。

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1〜18は住所を国土地理院の住所検索にかけた番地の代表点です。十倉602-1付近・立沢377-1付近・新橋674-1付近は番地まで引けず、載せていません。十倉は市の箇所図の26〜30番です。

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8月13日の千葉豪雨、富里市の避難指示は土砂災害のため

2026年8月13日20時1分、富里市に「レベル4大雨危険警報」が出ました。市は「崖崩れなどの土砂災害が発生する危険性が高まっています」として土砂災害警戒レベル4の避難指示を出し、翌14日の朝5時台に解除しています。

千葉県が9月3日に出した第23報では、全壊・半壊・床上浸水・床下浸水などの家の被害の欄に、富里市の名前はありません。最大3か所開いた避難所の避難者も0人でした。一方で農業被害の表には、ニンジンとネギの「冠水」に富里市が入っています。

市の防災マップは富里市を「標高は約40mから50mの台地」と説明しています。市が2018年3月にまとめた防災アセスメント調査の報告書は、市内の浸水をこう書いています。「浸水被害は、低地だけでなく、台地上でも発生しているが、ほとんどが強い降雨に排水が対応しきれずに発生する内水氾濫である」。崖くずれは「台地と低地の境にある山地斜面等で発生している」とあります。

同じ報告書で、2013年10月の浸水箇所などから数えた道路冠水26か所のうち、11か所が富里小学校区、6か所が七栄小学校区でした。

読者

家の被害が報告されていないなら、大丈夫だったんですか?

おかあさん

同じ夜、富里インター近くの市道は冠水で止まりました。県の報告に家の被害が出てこない日でも、道は止まります。

自分の家のまわりを調べる3つ

1つ目は、市の「市内の浸水履歴」のPDFと箇所図です。番地の近くに印があるかを見ます。2019年度までの記録は「地域別防災カルテ」で確認できると、市は案内しています。

2つ目は、市の防災・防犯メールです。道路冠水で市道を止めたときは配信が届き、場所は市サイトの【緊急情報】道路情報に図で出ます。

3つ目は洪水の地図です。市の防災マップに載っている浸水は、千葉県が指定した根木名川の洪水浸水想定区域だけで、想定の雨は24時間668.4ミリ。雨水がはけずにあふれる内水の想定は、防災マップに載っていません。

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不動産の重要事項説明で使う水害ハザードマップは、水防法にもとづくものです。富里市の防災マップで水防法にもとづく浸水の範囲は根木名川の洪水で、浸水履歴や通行止めの記録は入りません。買う・借りる前は自分で確かめてください。

よくある質問

七栄のどこが冠水しやすいですか

市の浸水履歴で道路冠水が2回あるのは、七栄540-2付近と七栄654-66付近です。2026年9月21〜22日の市道の通行止めは、七栄で9か所でした(うち2か所は、市の配信の説明が「道路冠水等で」に変わったあとの22日10時台のもの)。

浸水履歴に自分の番地が無ければ安全ですか

いいえ。記録は通報があったものだけで、2026年8月1日で区切られています。9月23日の時点で、8月13日と9月の大雨の分はこの一覧に入っていません。

ほかの市はどうなっているか

公式出典

この記事の数値は公表資料を集計したものです。通行止めは雨のたびに変わり、県の被害の数字は暫定値です。避難や通行の判断は、必ず富里市と千葉県の最新の発表を確認してください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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