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習志野市 冠水 どこが危ないの? 国のリストは4か所、8月13日に浸かったのは29の町丁でした

「習志野市 冠水」と検索窓に入れると、いちばん上に出てくる続きの言葉が「どこ」です。

国が「ここは道路が冠水しやすい」と名前を出しているのは、千葉県内で95か所。そのうち習志野市は4か所です。千葉市16か所、松戸市10か所、船橋市9か所と比べると、ずいぶん少なく見えます。

ところが2026年8月13日、市が数えた道路冠水は38件でした。場所は29の町丁にまたがっています。国のリストの4か所と町名まで一致するのは、そのうち1件だけです。

この記事でわかること

  •  国のリストで習志野市は4か所。市道00-002・00-003・00-005号線と、県道の実籾アンダーパス
  •  2026年8月13日の道路冠水は38件・29の町丁。うち通行止め8件、路上の被災車両30台
  •  市の内水ハザードマップの想定は1時間71.0ミリ。その日の1時間最大は56.0ミリで、想定に届いていない
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箇所数は国土交通省 関東地方整備局「千葉県内におけるアンダーパス部等の道路冠水注意箇所」(令和8年6月30日更新)を1行ずつ数えたものです。8月13日の数字は習志野市「令和8年8月千葉豪雨での習志野市の被害状況」(令和8年9月4日現在)を写しました。標高は住所を国土地理院の標高データで引いた参考値で、冠水地点そのものの標高ではありません。
目次

国のリストに載っている習志野市の4か所

国の道路冠水注意箇所リストに載っている習志野市4か所の参考標高
市道は00-002・00-003・00-005号線で、00-004だけがありません(国土地理院 標高API)
道路 地先名又は通称名 参考標高
市道00-002号線 袖ケ浦1丁目11番地先 2.7m
市道00-003号線 津田沼3丁目11番地先 6.5m
市道00-005号線 鷺沼台1丁目1番地先 15.6m
県道 幕張八千代線 実籾(実籾アンダーパス) 13.7m

市道の番号を並べると、00-002、00-003、00-005。00-004だけがありません。リストに理由は書かれていないので、ここでは番号がそう並んでいる、という事実だけを書きます。

もうひとつ、この県のリストには「袖ケ浦」が2回出てきます。1つは袖ケ浦市の5か所で、東京湾アクアライン連絡道の下にあるガード下です。もう1つが、この習志野市袖ケ浦1丁目。名前は同じでも、まったく別の場所です。

読者

4か所しかないなら、習志野は安全なほうですか

おかあさん

そうは読めません。このリストは鉄道や道路をくぐる道の名簿に近いもので、そういう道が少なければ数も少なくなります。実際に8月13日に浸かったのは、リストに載っていない町のほうが多いです

強い雨のなかを走る人。路面に雨が跳ね返って白く煙っている
強い雨のなかを走る人。路面に雨が跳ね返って白く煙っている(写真: Pexels)

冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの

JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。

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水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。

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119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。

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鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。

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2026年8月13日、道路冠水は38件

2026年8月13日に習志野市内で発生した道路冠水38件の町丁別の内訳
29の町丁で38件。国のリストの4か所と町名まで一致するのは津田沼3丁目の1件だけです

習志野市は、8月13日の大雨についての被害状況をページで公表しています。令和8年9月4日現在の数字です。

項目
24時間総雨量 202.0ミリ
1時間最大雨量 56.0ミリ(8月13日18時から19時)
人的被害 0件
住家被害 合計24件(一部損壊4・床上浸水13・床下浸水10)
道路冠水 38件(うち通行止め8件)
道路上の被災車両 30台
避難所 7施設・116人

道路冠水38件の内訳は、29の町丁に分けて出ています。いちばん多いのは東習志野6丁目、実籾1丁目、屋敷2丁目の各3件。次いで実籾3丁目、大久保1丁目、秋津5丁目が各2件。残る23の町丁が各1件です。

ここで国のリストと重ねてみます。リストの4か所と町名まで一致するのは、津田沼3丁目の1件だけでした。袖ケ浦1丁目も鷺沼台1丁目も、38件の内訳には出てきません(出てくるのは袖ヶ浦4丁目・6丁目と、鷺沼台2丁目・4丁目です)。

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市は床上・床下浸水の件数について「現在り災証明書の申請を受け付けているもの及び被害報告を受け付けたものの件数を表示しているため、今後精査の上、変動する場合があります」と注記しています。ここに書いた数字は令和8年9月4日時点のものです。

そして、路上に取り残された車が30台。道路冠水38件のうち8件が通行止めになりました。市は注釈で「道路冠水及び通行止めはすべて解消」と書いています。

市の想定は1時間71.0ミリ。その日は56.0ミリでした

習志野市の内水ハザードマップの想定降雨と、実際に降った1時間雨量の比較
想定は1時間71.0ミリ。8月13日の1時間最大56.0ミリは、そこに届いていません

習志野市には内水ハザードマップがあります。下水道課のページに、作り方の注意書きが4つ並んでいます。

このマップは昭和50年10月5日に千葉測候所で観測された、過去最大降雨である1時間当たり71.0ミリメートルを基に浸水想定と過去の浸水被害箇所を重ね合わせて作成したものです

道路排水施設(U字溝・集水桝)が落ち葉などにより流れにくくなった場合、浸水区域や浸水深が表示より大きくなる場合があります

このマップの下水道管の情報は平成22年度末のものです

このマップは水防法に基づき作成したものではありません

8月13日の1時間最大雨量は56.0ミリ。想定した71.0ミリには届いていません。それでも38件の道路冠水と、24件の住家被害が出ました。

同じ千葉県の松戸市は、令和7年4月に内水ハザードマップの想定を「1時間当たり71ミリ」から「1時間あたり153ミリ」へ変えています。もともと同じ1時間71ミリという数字から出発して、片方は2倍以上に引き上げ、片方は昭和50年の観測値のままです。

読者

71ミリの想定図は、もう役に立たないということですか

おかあさん

そうではありません。この図には過去に浸水した場所も重ねてあるので、自分の家のまわりが「浸かったことのある場所」かどうかは分かります。ただし「この色なら大丈夫」という読み方はできない、ということです

\自分の家のまわりが色つきかどうか/

習志野市のWeb(ウェブ)版ハザードマップを開く ›

内水・洪水・高潮・津波などをレイヤーで切り替えられます

\8月13日にどこが浸かったか/

令和8年8月千葉豪雨の被害状況を見る ›

道路冠水38件の町丁別の内訳が出ています

冠水した街路。舗装の上に張った水に、建物と空が映っている
冠水した街路。舗装の上に張った水に、建物と空が映っている(写真: Pexels)

市に「冠水箇所の一覧」は無い。あるのは10年分の速報です

ここまで書いておいて何ですが、習志野市には「冠水しやすい場所の一覧」というページがありません。冠水箇所・注意喚起・アンダーパスの通行止め基準を扱った独立したページは、市のサイトに見あたりませんでした。

代わりにあるのが、災害履歴のアーカイブです。平成24年度から令和3年度までの10年度ぶん、事案ごとの速報PDFが並んでいます。冠水した場所は、この速報のなかに地番と施設名で残っています。

たとえば平成29年7月4日の台風第3号のとき、市の速報にはこう書かれています。

項目 内容
総雨量 56.5ミリ(4日19時00分から5日1時00分)
最大時間雨量 28.5ミリ(4日21時00分から22時00分)
冠水した市町村道 5箇所。鷺沼2-17先(藤崎ガード)、津田沼1-22先(久々田アンダーパス)、袖ケ浦6-19先(袖ケ浦大ガード)ほか

藤崎ガード、久々田アンダーパス、袖ケ浦大ガード。この3つの名前は、国のリストの4か所に1つも入っていません。総雨量56.5ミリ、1時間の最大が28.5ミリの雨でした。

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災害履歴は平成24年度から令和3年度までです。令和4年度から令和7年度のぶんは、市のアーカイブに置かれていません。令和8年8月の千葉豪雨は、別に1本のページとして公開されています。

\過去10年、どこが冠水してきたか/

習志野市の災害履歴を年度でたどる ›

事案ごとの速報PDFに、地番と施設名で残っています

市内の川は「2本」と「5河川」で食い違っている

市の環境のページには、こう書いてあります。

習志野市には谷津川、菊田川の二級河川があります。管理は千葉県となります

いっぽう、市のハザードマップ一覧では、洪水の対象が海老川・高瀬川・谷津川・菊田川及び支川菊田川・浜田川の5河川になっています。二級河川として名前が挙がるのは2本、浸水想定区域図があるのは5河川。数え方が違うだけかもしれませんが、市のサイトのなかで書きぶりが揃っていません。

自分の家がどの川の想定区域に入っているかを調べたいときは、ハザードマップ一覧のほうを見ることになります。

この住所は浸水しやすい場所ですか

習志野市の場合、内水は下水道課のページ、洪水と高潮はハザードマップ一覧、過去の冠水は災害履歴のPDFと、置き場所がばらばらです。自分の住所について1つずつ開くのは、けっこうな手間になります。

住所を入れるだけで、洪水・内水・土砂・地震の指定をまとめて確認できるページを用意しています。

\住所を入れるだけ 5秒で出ます/

災害リスク診断で自分の住所を調べる ›

登録不要・無料。ハザードマップの指定と地盤の強さが出ます

もし車で水に入ってしまったら

水に入ってしまった車から出るまでの手順
水深30センチほどでドアは開かなくなります。割るのは横の窓です

8月13日、習志野市内では路上の被災車両が30台ありました。冠水した道に入って動けなくなると、そのあとにできることは限られます。

JAF(ジェイエーエフ)のテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほとんど同じでした。止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。割れるのは横の窓です。フロントガラスは合わせガラスなので、脱出用ハンマーでも割れません。

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水深がひざ下でも、流れがあれば大人でも歩けなくなります。50センチより深いときは、無理に移動せず、高いところで助けを待つほうが安全です。

\何センチでドアが開かなくなるのか/

JAFの実験の中身を読む ›

窓を割れたのは脱出用ハンマーだけでした

ほかの市はどうなっているか

同じ手順で、千葉県内のほかの市も調べています。市によって、公開しているものの形がまったく違います。

この記事のまとめ

  • 国の道路冠水注意箇所で、千葉県は95か所。習志野市は4か所
  • 4か所は市道00-002号線(袖ケ浦1丁目)、00-003号線(津田沼3丁目)、00-005号線(鷺沼台1丁目)、県道の実籾アンダーパス
  • 市道の番号は00-002・00-003・00-005で、00-004だけが無い
  • 2026年8月13日の道路冠水は38件・29の町丁。うち通行止めが8件、路上の被災車両が30台
  • 国のリストの4か所と町名まで一致したのは、津田沼3丁目の1件だけ
  • その日の24時間総雨量は202.0ミリ、1時間最大は56.0ミリ
  • 市の内水ハザードマップの想定は1時間71.0ミリ(昭和50年10月5日の観測値)で、下水道管の情報は平成22年度末
  • 松戸市は令和7年4月に71ミリから153ミリへ引き上げている
  • 市に冠水箇所の一覧ページは無く、平成24年度から令和3年度までの災害履歴PDFに地番と施設名で残っている
  • 平成29年の台風第3号では、藤崎ガード・久々田アンダーパス・袖ケ浦大ガードなど5か所が冠水した

公式出典

  • 国土交通省 関東地方整備局「千葉県内におけるアンダーパス部等の道路冠水注意箇所」(令和8年6月30日更新)
  • 習志野市「令和8年8月千葉豪雨での習志野市の被害状況」(令和8年9月4日現在)
  • 習志野市 下水道課「内水ハザードマップ」
  • 習志野市「災害履歴」および「平成29年7月4日の台風第3号について」(危機管理課)
  • 習志野市「習志野市ハザードマップ」一覧/「習志野市の河川と海」
  • 松戸市「松戸市内水ハザードマップ(令和7年4月版)」
  • 国土地理院 住所検索API・標高API
  • JAF ユーザーテスト「水深何cmまでドアは開くのか」「何を使えば窓が割れるのか」

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    この記事を書いた人

    ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
    その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
    契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
    実務全般に携わってきました。

    特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
    反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
    自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

    現在は子育てのため一線を退いていますが、
    これまでの実務経験を活かし、
    フリーランスとして不動産会社様向けの
    バックオフィスサポート業務を開始しました。

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