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早明浦ダム 貯水率5.0% 香川の家の蛇口は何%で止まるの? 削減率は公表されているのに、発動する貯水率だけがどこにも書かれていません

🗨️「早明浦ダムの貯水率が5%。香川の家の水は、何%になったら止まるの?」

その数字は公表されていません。取水制限の削減率(第1次20%・第2次35%・第3次50%・第4次60%)は水資源機構が公表していますが、何%で次の段階に上がるかは決まっておらず、その都度の協議で決まります。そして「まだ5%ある」と思っている今、高松市と旧丸亀市では8月28日から水圧がすでに下げられています。

[災害] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月9日 発表

影響を受ける人
  • 香川県内で水道を使っている人(水源の多くを香川用水に頼っている)
  • 徳島県内で吉野川の水を使っている人
  • 香川・徳島で飲食店や理美容など水を多く使う仕事をしている人
  • 四国に実家があり、帰省や介護で行き来している人
目次

「貯水率0%」はダムが空になることではない

まず、いちばん誤解されやすいところから。貯水率100%というのは、早明浦ダムの利水容量1億4,700万立方メートルが満たされている状態を指します。貯水率0%は、この利水容量を使い切ったという意味であって、ダムの底が見えるという意味ではありません。

実際、9月4日の吉野川水系水利用連絡協議会は、貯水率が0%になった以降に発電専用容量から上水だけを対象に緊急補給を行うことを決めています。発電のために別枠で貯めてある水が残っているからです。

対象緊急補給量開始する条件
香川用水毎秒1.85立方メートル宝山湖からの補給が不可能となる1〜2日前
徳島用水毎秒1.95立方メートル貯水率が0%になった時点

あわせて、貯水率0%以降は吉野川本川で毎秒9立方メートル、旧吉野川で毎秒5立方メートルの最低限の川の流れを確保したうえで、それを超える分は川から直接取っていいことも了承されました。0%は終点ではなく、次の手に切り替わる境目です。

「まだ5%ある」と思っている間に、蛇口はもう細くなっている

読者

ニュースで見ただけで、うちはまだ何も変わってないですよ。

おかあさん

変わっています。高松市と旧丸亀市エリアでは、8月28日から水道の圧力が下げられています。断水のような分かりやすい形ではないので、気づいていないだけです。

香川用水は2026年8月28日9時から、第4次取水制限(60%削減)に入りました。水資源機構の香川用水管理所によると、この制限に入った時点の貯水率は21.8%でした。それが9月9日には5.0%です。

取水制限の段階と削減率は、次のとおり公表されています。

段階香川用水の削減率発動する貯水率
第1次20%削減公表なし
第2次35%削減公表なし
第3次50%削減公表なし
第4次60%削減公表なし(今回は21.8%で発動)

右の列が全部「公表なし」です。削減率は数字で出ているのに、その削減が何%で始まるのかだけが、どこにも書かれていません。

基準が無いのではなく、その都度決めている

これは資料の探し方が悪いのではありません。徳島県の公式のよくある質問のページは、渇水調整の仕組みをこう説明しています。

吉野川水系水利用連絡協議会で、取水制限の内容(早明浦ダムの貯水率が何%で、徳島用水と香川用水を何%カット)等対応策を協議します

つまり「貯水率○%になったら自動的に第○次」という表は、そもそも存在しません。集まって、その時の雨の見通しと残量を見て決める。だから住民の側からは、次にいつ何が起きるかを先回りできません。

私は、これがこの渇水でいちばん暮らしに効いている点だと考えています。台風なら進路と予想時刻が出るので、前日に買い物を済ませられます。渇水は数か月かけてゆっくり進むのに、次の段階がいつ来るかだけが分からない。備える日を自分で決められないのは、じつは台風より不便です。

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唯一の段階表は18年前のもので、夜間断水は「貯水率0%」から

「何%で家の水が止まるのか」に近いことを書いた公的な資料が、1つだけあります。高松市が2008年(平成20年)の渇水のときに市民向けに出した見通しです。18年前のものですが、市が段階と貯水率を並べた資料はこれ以外に見当たりません。

段階早明浦ダムの貯水率市の対応
第二次45%旧市内の水圧調整(250→220kPa)、自主減圧
第三次30%程度水圧調整(220→200kPa)、予備水源の取水開始
第四次15%程度水圧調整(200→180kPa)、公共の井戸の開放
第五次0%夜間断水の検討、自主断水の実践依頼

夜間断水が出てくるのは第五次、つまり貯水率0%の欄です。しかもそこでも「検討」であって、断水すると書いてあるわけではありません。実際、2008年は節水が効いて夜間断水には至りませんでした。

i この表は2008年の資料で、今の計画ではありません。今回の第4次取水制限は60%削減で、2008年の第四次(75%カット)とは中身も違います。段階の名前が同じでも数字は一致しないので、そのまま今年に当てはめないでください。

なぜ今年こうなったか — 7月と8月の雨が平年の3分の1以下

四国地方整備局が9月4日の協議会に出した資料に、吉野川の池田地点より上流に降った雨の量が月別で載っています。

降雨量平年比
4月373.6ミリ208.4%
5月134.8ミリ57.3%
6月517.0ミリ160.5%
7月134.2ミリ34.2%
8月81.2ミリ20.4%

6月までは平年より多く降っていました。梅雨が明けてからの7月・8月で、平年の3分の1と5分の1になっています。ダムは1か月の大雨では埋まらず、2か月降らなければ空になる。この2か月ぶんの落ち込みが、そのまま9月の5.0%です。

なお9月9日6時の速報値は5.6%で、0時の5.0%より上がっています。四国には雨が降り始めていますが、必要な流量を池田地点で確保するために早明浦ダムから毎秒46立方メートル前後を出し続けている状態なので、一度の雨で戻る量ではありません。

生活・仕事にどう効くか

  • 毎日の蛇口:高松市の御殿浄水場は8月28日から220kPa→200kPaへ、旧丸亀市エリアは320kPa→300kPaへ減圧。断水の前に、まず水圧が下がる。
  • 先の見通し:吉野川(池田地点上流)の8月の雨は81.2ミリで平年397.2ミリの20.4%。7月も34.2%しかなく、2か月続けて平年の3分の1以下。
  • 0%になった後:9月4日の協議会決定で、貯水率0%以降は発電専用容量から香川用水へ毎秒1.85立方メートル、徳島用水へ毎秒1.95立方メートルを緊急補給する。0%=水がゼロではない。

結局どうすればよいか

  • 「まだ大丈夫」で判断せず、自宅の蛇口とシャワーの勢いが先月と変わっていないか確かめる。細くなっていれば、それが減圧給水が届いているという合図
  • 風呂の残り湯を捨てずに残す。断水になってからでは貯められない。トイレを流す水として最初に必要になるのはこの水
  • 住んでいる市町の水道の告知(広報・公式サイト・防災アプリ)を、貯水率のニュースではなく市町の側で見る。時間給水や夜間断水は市町ごとに判断が分かれる

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月9日 初版を公開(貯水率は9月9日0時現在5.0%/6時速報値5.6%)

※本記事は2026年9月9日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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    この記事を書いた人

    ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
    その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
    契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
    実務全般に携わってきました。

    特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
    反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
    自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

    現在は子育てのため一線を退いていますが、
    これまでの実務経験を活かし、
    フリーランスとして不動産会社様向けの
    バックオフィスサポート業務を開始しました。

    現場目線を大切にしながら、
    「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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