「これくらいなら通れそう」と思える深さでも、冠水した道路に入ってよい深さはありません。2026年8月13日から14日の令和8年8月千葉豪雨では、千葉県で13人が亡くなり(消防庁 第19報・8月31日17時時点)、このうち少なくとも4人は、乗っていた車が浸水したことが原因とみられます(NHK・8月17日時点)。千葉市内で動けなくなった車は約2,500台。ここでは、入る前の判断と、それでも止まってしまったときに車内でできることを、JAF(ジャフ)と国の試験結果から順番に見ていきます。
この記事でわかること
- ✓ 車が走れなくなる深さと、内側からドアが開かなくなる深さはほぼ同じ。ドアの高さの半分を超えるとほぼ開けられない(内閣府ほか5機関)
- ✓ JAFの試験で窓を割れたのは脱出用ハンマーだけ。ヘッドレスト・小銭を入れた袋・スマートフォン・傘・車のキーはどれも割れなかった
- ✓ 自分の車のドアガラスが「割れない種類」かどうかは、ガラスの隅にある記号で今日わかる。知らないと答えた人は65.3%
千葉豪雨で、車の浸水が原因とみられる死者は4人
消防庁 災害対策本部が8月31日17時にまとめた第19報によると、千葉県の人的被害は死者13人・行方不明者1人・負傷者46人。住家被害は4,866棟で、うち床上浸水1,996棟・床下浸水2,016棟です。
死者13人のうち、乗っていた車の浸水が原因とみられる人が何人いたかは、消防庁の報告には書かれていません。NHKは8月17日、当時確認されていた10人のうち4人が車の浸水によるものとみられる、と伝えています。
分かっているのは、次の2件です。
- 佐倉市では、冠水した道路でタクシーが水没し、乗っていた66歳の女性が亡くなりました。国土交通省の被害状況資料にも「1事業者で運行中のタクシーが水没し、乗客1名死亡」と記載され、8月18日には全国のタクシー会社へ安全確保の徹底を求める通知が出ています
- 千葉市中央区村田町の国道16号アンダーパスでは、14日午前0時過ぎに40代の男性から「車に閉じ込められていて出られない」と110番があり、水没した車から救出されたものの、病院で亡くなりました(共同通信・8月15日)
道路に残されたまま動かせなくなった車も、大量に出ました。千葉市は8月16日18時時点で市内の放置車両を約2,500台と発表しています(8月14日時点の推計は約1,200台)。報道ではその後、道路をふさぐ車が2,700台を超えたと伝えられました。8月20日には千葉県知事が、被災した車は民間の駐車場や自宅のガレージを含めると1万台を超えるという認識を示しています。
これは酷い….
14日11:30現在
千葉市末広アンダーパスの今の状況普段の様子をストリートビューで見てもらえると分かりますが、ここが全て水没してます。#千葉市#冠水
#2026.08.13大雨 pic.twitter.com/4thX23frqC— 銀狐さつき (@gingitsune_gray) 2026年8月14日
本日放送した
▼千葉豪雨で相次ぐ車の水没死…なぜ危険な冠水道路へ進入?「止まって」叫ぶもアンダーパスへ 水没現場の状況を検証取材【報道特集】が動画とテキストで公開されました。ぜひご覧下さい。
DIG:https://t.co/xc0TjzZtQ2…— 報道特集(JNN / TBSテレビ) (@tbs_houtoku) 2026年8月15日
「通行止めの表示が出ていない」は、通れる理由になりません
この記事でいちばん知っておいてほしいのが、村田町のアンダーパスで実際に起きたことです。
国土交通省 千葉国道事務所への取材として共同通信が伝えたところによると、このアンダーパスでは停電で排水ポンプが動かず、非常用発電機も作動せず、通行止めを知らせる電光掲示板も動いていませんでした。
- 13日20時30分ごろ、排水ポンプの異常を知らせるアラームが事務所で鳴った
- 22時10分ごろ、駆けつけた委託業者がポンプと非常用発電機が動いていないことを確認。このときアンダーパス内の水位は、いちばん深い所で3メートルほどあった
- 14日午前0時過ぎ、車に閉じ込められた男性から110番があった
- 14日未明、職員が手動で非常用発電機を動かして排水した。6〜7月の点検ではどちらも正常に動いていた
冠水を知らせる仕組みは、その冠水を起こしている大雨と同じ停電で止まります。電光掲示板が消えている・遮断機が下りていないことは、通れることの証明ではありません。
アンダーパスは、国土交通省が都道府県別に公表している集計で全国3,841か所あります(令和7年3月31日時点・国と地方自治体が管理する道路)。埼玉県270か所、新潟県231か所、兵庫県188か所、愛知県175か所、大阪府171か所、東京都153か所、千葉県95か所。自分の通勤路に何本あるかは、住んでいる場所で大きく変わります。
ここからは私の意見です。冠水したアンダーパスの怖さは「水が深いこと」よりも、深さを知らせる側が先に沈むことにあると思っています。ポンプ・発電機・電光掲示板は、いずれも同じ電気で動いています。「表示が出ていないから大丈夫」ではなく、「大雨の夜はアンダーパスに入らない」を先に決めておくほうが確実です。
「水深30cmなら走れる」は、走り切った結果ではありません
JAFは2024年10月28日から30日にかけて、三重県伊賀市の試験場で冠水路の走行試験を行っています。電気自動車・ハイブリッド車・ガソリン車(軽自動車)の3台で、水深30cmと60cm、進入速度10km/h・30km/h・40km/hを組み合わせた結果がこれです。
| 水深 | 速度 | 結果 |
|---|---|---|
| 30cm | 10km/h | 3台とも走り切った |
| 30cm | 30km/h | 3台とも走り切ったが、電気自動車は車体下部のアンダーカバーが外れ、ハイブリッド車はホイールカバーと牽引フックが外れた。ガソリン車は車内とボンネット内部に浸水 |
| 60cm | 10km/h | 3台とも走り切った。ガソリン車はエアクリーナーの一部が濡れた |
| 60cm | 30km/h | 電気自動車は複数の警告灯が点灯。ハイブリッド車とガソリン車はエアクリーナーが完全に濡れ、ガソリン車は車内に大量の水が入った |
| 60cm | 40km/h | ガソリン車は走り切れずに28.5m地点で停止 |
読み取るべきは「60cmでも通れる」ではありません。同じ水深でも速度を上げただけで結果が変わること、走り切れた車もボンネット内部や車内に水が入っていることのほうです。2010年に同じJAFがセダンで行った試験では、水深60cm・時速10kmでフロントガラスの下端まで水をかぶり、登りのスロープに差しかかった31m地点でエンジンが止まっています。
そして、これはどれも水深が事前に分かっていて、路面が平らで、プロが決められた速度で走った条件の結果です。夜のアンダーパスの入口に立って、運転席から水深は測れません。
冠水しやすい道が住所まで公表されていることは冠水しやすい道は住所まで公表されていますに、雨の日にやってはいけない行動は大雨のとき絶対にやってはいけない6つの行動にまとめています。
深さではなく、自分の車のどこまで来ているかで見る
センチメートルで覚えても、濁った水の前では使えません。内閣府(防災担当)・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁が連名で出しているリーフレットは、車のどこに水が来たかで危険を示しています。

読者
ドアが開かなくなるのって、屋根まで沈むくらいの話ですよね?
いいえ。5機関のリーフレットは「ドアの高さの半分を超えると、内側からほぼ開けられなくなるおそれ」と書いています。屋根まで沈む前に、出口のほうが先に閉じます。
JAFが2014年に行ったドア開けの試験も、同じことを別の角度から示しています。セダンとミニバンで、水深30cm・60cm・90cm・120cmのそれぞれについて車内からドアを開けられるかを試したものです。
| 車と状態 | 30cm | 60cm | 90cm | 120cm |
|---|---|---|---|---|
| セダン 前席ドア・後輪が浮いている | — | × | × | × |
| セダン 前席ドア・完全に水没 | ○ | 24秒 | ○ | ○ |
| ミニバン スライドドア・後輪が浮いている | — | — | × | × |
| ミニバン スライドドア・完全に水没 | ○ | 55秒 | 58秒 | 40秒 |
セダンは水深60cmから後輪が浮きはじめ、浮いている間はどの水深でもドアが開きませんでした。ミニバンは90cmから浮きはじめています。車外から開けるのも同じで、水深60cmでは運転席ドアに通常の5倍近い力が必要になり、ミニバンの後席スライドドアは男性の力でも外から開けられませんでした。
つまり、走れなくなる深さと、ドアが開かなくなる深さは、ほとんど重なっています。 「危なくなったら降りればいい」は、危なくなった時点では選べません。
なぜ、見た目より危険なのか
JAFは自身のページで、こう説明しています。運転席にいるかぎり、車の床面以上の水深でもすぐには浸水してこない。だから危険を察知するころには、車が浮いて前後に動かなくなり、エンジンの吸気口が水を吸ったり排気管が水圧でふさがれたりして、そのまま立ち往生になる、と。

見た目で判断できない理由は、水そのものにもあります。
- 濁っていて、路面がどこにあるか見えない
- ふたが外れたマンホールの穴が見えない
- 側溝や水路と道路の境目が見えない
- 水に流れがあると、タイヤが完全に沈んだ時点で車ごと流される
- アンダーパスは入口がいちばん浅く、いちばん深い所は入口から見えない
名古屋市は、名東区にある上社駅西・国道302号アンダーパスの最大冠水深を約3.9メートルと公表しています。そのうえで、水深が15cm以上になると情報板が「通行止め」の表示に切り替わり、エアー遮断機が作動すると案内しています。15cmで遮断される場所に、約3.9メートルまで溜まる余地がある。この2つの数字の開きが、そのまま「行けそうに見える」と「もう出られない」の距離です。
冠水時は車でも水に入らないでください。… pic.twitter.com/sgDm89Hb8c
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2026年8月13日
「前の車が行ったから」で入ってしまう
実際に冠水したアンダーパスへ入ってしまった人が、そのときの頭の中を書き残しています(みんカラ・2026年9月1日投稿)。
> まさに、「前のクルマが通っているから大丈夫だろう」とか、「見た感じまだ水が溜まっていそうにないから行けるだろう!」とか、「ここ抜けないと遠回りになるから行ってしまえ!!」という発想があった事は疑いもない。先行していたクルマが途中停止しそうになり「おいおい、そのまま行ってくれよ!」と叫びながら進んで行った事を思い出す。
この人は通過できました。本人は「ただただ運が良かっただけなのだろう」と書いています。

前方が冠水していたときにやることは、5つだけです。
- 入らない。深さを見積もらない
- 引き返せる場所まで下がる。バックで長い距離を戻るより、手前の交差点や広い場所で向きを変える
- アンダーパス・高架下・周囲より低い道は、迂回路の候補からも外す
- 迂回路は、地図で見て高い側を通る道を選ぶ
- 出発前に浸水キキクルと雨雲の動きを見る(次の章のリンクから開けます)
後続車がいることは、進む理由になりません。止まった車が1台増えれば、そのうしろの車もまとめて動けなくなります。
車が止まってしまったら、外に出るまでの順番

ここでいちばん取り違えられやすいのが、待つことが正解になる場面があることです。JAFが2010年に行った水没試験では、少しずつ水位を上げた(増水を想定した)ケースで、車内にも水が入って車内外の水位差が小さくなったため、水位130cmでも運転席のドアを開けて脱出できています。一方、クレーンで一気に沈めた(転落を想定した)ケースでは、水深90cmの時点でドアは開かず、パワーウインドウも動きませんでした。
パワーウインドウについては、増水を想定した試験の記録が具体的です。
| 水位 | 運転席のパワーウインドウ | 起きたこと |
|---|---|---|
| 50〜60cm | 正常に作動 | — |
| 70〜80cm | 正常に作動 | ライトとフォグランプが点灯。誤作動で助手席と後席右側の窓が開き、閉まらなくなった |
| 90cm | 正常に作動 | ライトの光が弱くなった |
| 100cm | 作動せず | ワイパーが勝手に動き出した |
| 110cm | 作動せず | ライトが完全に消えた |
JAFはこの結果から、セダンの場合は水位がドアノブ付近(80cm前後)になると窓もドアも開きにくくなるため、冠水路で車が動かなくなったら車内にとどまらず早めに脱出すべきだとしています。

ただし、外へ出ることが常に正解とはかぎりません。JAFは国土交通省の資料を引いて、はん濫した水は流れが強く、水深が膝ほどになると大人でも歩くのが難しくなると書いています。水に流れがあるとき、周囲が深いとき、夜で足元が見えないときは、車から出た瞬間のほうが危険になります。その場合は無理に出ずに119番・110番へ通報し、車内のできるだけ高い位置で救助を待つ判断もあります。どちらが安全かは、そのときの水位・流れ・周囲の地形で変わります。
なお、水が引いたあとに自分でエンジンをかけるのは、感電や車両火災につながります。国土交通省は「自分でエンジンをかけない」と示しています。その後の手順は水につかった車、エンジンをかけてもいいの?にまとめました。
窓を割る道具は、脱出用ハンマー以外にありませんでした
「ハンマーは持っていないけれど、車内の何かで割れるのでは」と考える人は多いはずです。JAFはそれをそのまま試しています。2014年6月、運転席のサイドガラスに対して、車内にありそうなもの5点と脱出用ハンマー3点を使った試験です。
| 試したもの | 割れたか |
|---|---|
| ヘッドレスト | × |
| 小銭を入れたビニール袋 | × |
| スマートフォン | × |
| ビニール傘(先はプラスチック製) | × |
| 車のキー | × |
| 脱出用ハンマー(ポンチタイプ) | ○ |
| 脱出用ハンマー(金槌タイプ) | ○ |
| 脱出用ハンマー(小型ポンチタイプ) | ○ |
割れたのは脱出用ハンマーの3点だけでした。狭い車内では力が入らず、水没していれば水の抵抗も加わります。フロントガラスは合わせガラスなので、脱出用ハンマーでも割れません。割るのはサイドガラスで、四隅のどこかを狙うと割りやすいとJAFは書いています。
自分の車のサイドガラスが「割れない側」かもしれない
ここが見落とされがちな点です。静かさを高める目的で、ドアガラスにも合わせガラスを使っている車種があります。合わせガラスは脱出用ハンマーでは割れません。

国民生活センターが2020年6月に自動車を持つ5,000人へ行った調査では、自分の車のドアガラスの種類を「知らない」と答えた人が65.3%。緊急脱出ハンマーを知っている人(3,959人)のうち、積んでいないと答えた人は66.4%でした。
読者
うちの車がどっちなのか、ディーラーに行かないと分かりませんか?
ガラスの隅にあるJIS(ジス)マークの近くを見てください。「T(ティー)」か「TP(ティーピー)」なら強化ガラスで、脱出用ハンマーで割れます。「L(エル)」か「LP(エルピー)」なら合わせガラスで、割れません。取扱説明書にも書かれています。
買うときと、置く場所
自動車用緊急脱出支援用具にはJIS規格(JIS D5716)があり、2016年9月に制定されています。国土交通省が市販の脱出用ハンマー51銘柄に破砕性能試験を行った結果では、すべての製品で自動車用ガラスの破砕ができることを確認したうえで、JISマーク・GS(ジーエス)マークを取得している製品や販売店が推奨する製品を選ぶよう案内しています。
置き場所は、性能と同じくらい結果を分けます。国民生活センターは、運転者がシートベルトに拘束された状態でも手が届く所に、動かないよう固定して設置することを求めています。トランクやグローブボックスの奥では、必要な場面で取り出せません。シートベルトが外れなくなることもあるため、シートベルトカッターが付いているものを選ぶことも挙げられています。
この記事は特定の商品をすすめるものではありません。選ぶときの手がかりは、JISマークまたはGSマークの有無、シートベルトカッターの有無、運転席から手が届く場所に固定できる形かどうかの3つです。
冠水した道で車が動けなくなったときに要るもの
JAFのテストでは、セダンが走れなくなる水深と、ドアが開かなくなる水深がほぼ同じでした。つまり止まった時点で、窓を割る以外に外へ出る方法がなくなります。車に置いておくものから挙げます。
水に浸かった車は、外からの水圧でドアが開かなくなります。割れるのは側面のガラスで、フロントガラスは合わせガラスなので割れません。グローブボックスの奥ではなく、座ったまま手が届く場所に置いてください。
119番も家族への連絡も、スマホが生きていることが前提です。水に落とすと沈んで探しようがなくなるので、浮く型かどうかがそのまま連絡手段の有無になります。入れたまま操作できます。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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大雨の日、車に乗る前に見る3つ
| 見るもの | 何が分かるか | リンク |
|---|---|---|
| 気象庁 雨雲の動き | 今どこで雨が強まっているか、1時間先までの予想 | 雨雲の動き(気象庁) |
| 浸水キキクル・洪水キキクル | 1km四方ごとの浸水の危険度と、中小河川の洪水の危険度。10分ごとに更新 | キキクル(気象庁) |
| 道路防災情報Web(ウェブ)マップ | 通行止めや規制の状況。冠水しやすい場所の地図は各地方整備局・自治体が公表 | 道路防災情報Webマップ(国土交通省) |
浸水キキクルの色は4段階です。気象庁は色ごとに、とるべき行動を書き分けています。
| 色 | 名前 | 気象庁の説明 |
|---|---|---|
| 黄 | 注意 | 側溝や下水が溢れて道路が冠水し、住宅の地下室や道路のアンダーパスに水が流れ込むおそれ。各自の判断でアンダーパスに近づかない |
| 赤 | 警戒 | 側溝や下水が溢れて、道路がいつ冠水してもおかしくない状況 |
| 紫 | 危険 | 重大な浸水害がいつ発生してもおかしくない、非常に危険な状況 |
| 黒 | 災害切迫 | 表面雨量指数の実況値がレベル5大雨特別警報の基準値に到達。重大な浸水害が切迫しているか、すでに発生している可能性が高い |
注目してほしいのは、いちばん下の黄色です。気象庁は「注意」(黄)の段階で、すでにアンダーパスに近づかないよう求めています。 赤や紫を待つ必要はありません。
洪水キキクルのほうは、黄が警戒レベル2相当、赤が警戒レベル3相当、紫が警戒レベル4相当にあたります。危険度は上流から下流へ移動してくるので、自分のいる場所だけでなく上流の色も見てください。防災気象情報の名前は2026年5月29日に変わっています。新しい名前と対応は危険警報とはに書きました。
まとめ
冠水した道路は、水深を見積もって通るかどうかを決める対象ではありません。冠水していたら入らない。それだけです。
- 走れなくなる深さと、内側からドアが開かなくなる深さはほとんど重なる。「危なくなったら降りる」は選べない
- 電光掲示板や遮断機は、冠水を起こしている停電で一緒に止まる。表示が出ていないことは安全の証明にならない
- 止まったらシートベルトを外し、窓が開くうちに出る。開かなければサイドガラスの四隅をハンマーで割る
- ハンマーが無く割れないときは、車内外の水位差が小さくなってドアが開く瞬間を待つ
- 水に流れがあるときや周囲が深いときは、外に出ること自体が危険。119番・110番への通報も選択肢
今日できることが1つだけあります。自分の車のドアガラスの隅を見て、「T」「TP」の側か、「L」「LP」の側かを確かめておくことです。合わせガラスなら、窓を割る手は最初から無いと分かります。
公式出典
- 冠水路走行テスト 〜電気自動車(BEV)・ハイブリッド車(HV)・ガソリン車で検証〜(JAFユーザーテスト)(2024年10月28〜30日実施)
- 冠水路走行テスト(JAFユーザーテスト)(2010年4月8日実施)
- 水深何cmまでドアは開くのか?(JAFユーザーテスト)(2014年6月3日実施)
- 水没時、何を使えば窓が割れるのか?(JAFユーザーテスト)(2014年6月3日実施)
- 水没テスト(JAFユーザーテスト)(2010年4月8日実施)
- 台風・大雨時のクルマに関する注意点(JAF)
- 道路の冠水対策(国土交通省)/レベル5大雨特別警報が発表されたときの車運転の注意点(内閣府・警察庁・消防庁・国土交通省・気象庁)/全国のアンダーパス部の箇所数(都道府県別)(令和7年3月31日時点)
- 豪雨に備えて、車に脱出用ハンマーを備えましょう!(国土交通省)(2021年6月24日)
- 自動車用緊急脱出ハンマー 万が一の水没事故に備えましょう!(国民生活センター「くらしの危険」No.357)(2020年9月発行)
- 令和8年8月千葉豪雨による被害及び消防機関等の対応状況(第19報)(消防庁)(2026年8月31日17時時点)
- 大雨時、アンダーパスの通行にご注意ください(名古屋市 名東土木事務所)
- 浸水キキクル(気象庁)/洪水キキクル(気象庁)
- 千葉市で排水ポンプ動かず 男性死亡のアンダーパス(共同通信・2026年8月15日)/千葉豪雨で10人死亡 このうち4人は車の浸水が原因か(NHK・2026年8月17日)
更新履歴
2026年9月5日 初版を公開
※本記事は2026年9月5日時点で公表されている情報にもとづきます。被害の数値は速報値で、今後変わることがあります。試験結果は決められた条件で測ったものであり、「この深さまでは安全」という意味ではありません。


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