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南米ペルーでも氷河崩落の恐れ 氷河湖528カ所に決壊リスク、日本で同じ形は「天然ダム」

🗨️「ペルーの氷河崩落って、日本に住んでいる自分に関係あるの?」

氷河湖が決壊する災害そのものは日本では起きません。ただし「上流で崩れたものが川をせき止め、それが決壊して下流を襲う」という形は日本にもあり、国土交通省は天然ダム(河道閉塞)として制度に組み込んでいます。国が数えた深層崩壊は、地震によるものを除いて122事例です。

[災害] この記事の要点

発表日・更新日

2026年9月1日 発表

影響を受ける人
  • 土砂災害警戒区域の内側、またはその近くに住んでいる人
  • 川の上流に急な斜面をかかえる地域に住んでいる人
  • ネパールの災害を見て、日本でも同じことが起きるのか気になっている人
目次

ペルーで何が出たのか

ロイターが9月1日14時29分に配信した記事です。ペルー国立氷河・山岳生態系調査研究所(INAIGEM)が全土の氷河湖を調べていて、その途中経過が出ています。数字はロイター日本語版に書かれているものです。

項目数字
決壊リスクを指摘された氷河湖528カ所
うち「非常に高いリスク」58カ所
パルカコチャ湖があふれた場合に危険にさらされる人2万7000人以上
世界の熱帯地域の氷河のうちペルーにある割合68%
過去60年間に失われた氷河半分以上

INAIGEMのパオラ・モスケリャ氏は「ネパールでは氷河による土石流が起きた ペルーでも起きる可能性がある」と述べています。特に危ないとされているのはアンデス山脈の一部、中西部アンカシュ州のコルディエラブランカで、中心都市ワラスに近いパルカコチャ湖が最もリスクの高い地点の一つに挙げられました。

2万7000人以上という数字は、雪崩が湖に流れ込んで水があふれた場合を想定した研究とシミュレーションの結果です。被害の予測ではありませんし、いつ起きるかについては誰も言っていません。

停電でスマホを生かすための電源

設定で節約しても、数日の停電では足りません。充電の出どころを2系統以上にするのが現実的です。

Anker Zolo Power Bank 20000mAh 45W(USB-Cケーブル内蔵)
Anker Zolo Power Bank 20000mAh 45W(USB-Cケーブル内蔵)

災害時に多いつまずきが「ケーブルが見つからない・端子が合わない」です。本体にケーブルが付いている型だとそこで止まりません。20000mAhでスマホ数回分。

ポータブル電源 小型 60000mAh(出力268W・リン酸鉄・1.6kg)
ポータブル電源 小型 60000mAh(出力268W・リン酸鉄・1.6kg)

停電下で扇風機とスマホを動かせるかどうかが、夏の避難生活の体感を大きく変えます。大型より、避難所や車まで持ち運べる重さのほうが実際に使えます。

防災ラジオ(手回し・ソーラー充電・ライト+5000mAhバッテリー兼用)
防災ラジオ(手回し・ソーラー充電・ライト+5000mAhバッテリー兼用)

手回しは常用の充電手段にはなりません。電源が尽きたあとに情報を得る最後の一手として、そしてスマホの電池を情報収集で使い切らないための道具として持ちます。

Lepro LEDランタン(電池・充電の2way給電)
Lepro LEDランタン(電池・充電の2way給電)

停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。

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きっかけは8月26日のネパール、6日たっても5000人以上が不明

ペルーの専門家が声を上げたのは、ネパールで実際に起きたからです。テレビ朝日系(ANN)が9月1日に更新した情報によると、ネパール国家防災管理庁の発表で8月26日に発生した土石流と洪水による死者は987人、中国と合わせて1,003人になりました。日本人5人を含む5,000人以上が行方不明のままです。

濁流にのみ込まれた水力発電所では、作業員639人の行方が分かっていません。出稼ぎ労働者の記録がはっきり残っておらず、警察関係者は死者と行方不明者が1万人に上る可能性があると話しています。発生から6日たっても、被害の全体像がまだ確定していません。

雲のかかった険しい岩山の稜線。手前は切り立った斜面
日本に氷河湖はありませんが、上流が崩れて川がせき止まる形は繰り返し起きています(写真: Pexels)

「日本に氷河湖はないから関係ない」と思うところです

そのとおりで、日本にはネパールやペルーのような、決壊して下流の街をのみ込む規模の氷河湖はありません。ただ、この災害で人が死んだ理由は氷河そのものではありませんでした。上流で崩れた大量の土砂が川をせき止め、たまった水が一気に抜けた。この形は日本でも繰り返し起きています。

国土交通省はこれを天然ダム、あるいは河道閉塞と呼んでいます。名前がついているだけでなく、土砂災害防止法のなかに「河道閉塞による湛水」を原因とする緊急調査の仕組みまで置かれています。日本で起きる前提で制度が作られている、ということです。

崩れる側の現象には深層崩壊という名前がついています。国土交通省の説明では「山崩れ・崖崩れなどの斜面崩壊のうち、すべり面が表層崩壊よりも深部で発生し、表土層だけでなく深層の地盤までもが崩壊土塊となる比較的規模の大きな崩壊現象」です。表面の土だけでなく、その下の地盤ごと動きます。

国は2010年8月11日に深層崩壊の全国マップを公表しています。そこで整理された事例の条件が、この記事でいちばん覚えて帰ってほしい部分です。

読者

山が大きく崩れるのは、地震のときだけだと思っていました。

おかあさん

それが逆でした。国がマップを作るときに集めたのは、明治期(1868年)以降に起きた深層崩壊のうち崩壊土砂量10万立方メートル以上で、降雨と融雪を原因とする122事例です。地震によるものは最初から外してあります。雨と雪どけだけで、それだけの数が起きているという意味です。

雨の目安も出ています。深層崩壊は短時間の激しい雨よりも長時間の雨に影響されるとされていて、国土交通省の資料には「総降雨量が400mmを越えると増えるとの指摘もある」と書かれています。1時間に何ミリ降ったかではなく、降り始めからの合計を見る災害です。

天然ダムができると、下流の水位は逆に下がる

知っておくと役に立つのはここです。国土交通省の同じ資料に、こう書かれています。

また、例えば、天然ダムが出来た場合は、急激に下流の河川水位が下がることがあるなど、深層崩壊にともなって起こる現象について理解しておいてほしい。

大雨が続いているのに、川の水が急に減った。ふつうは雨がやんだのだろうと考えるところです。ところが上流で川がせき止められている場合も、同じように水位が下がります。そして、せき止めた土砂は水圧に耐えられずに、いずれ抜けます。

2009年に台湾を襲ったモーラコット台風では、深層崩壊によって天然ダムが18カ所形成され、1つの事例で400名以上の命が失われたと国土交通省は記録しています。

日本の土砂災害警戒区域は72万カ所を超えている

では、自分の家がその下流にあたるのか。手がかりになるのが土砂災害警戒区域です。国土交通省が2026年6月30日時点でまとめた指定状況を、近畿の2府4県について抜き出しました。単位は「計」の欄で、土石流・急傾斜地の崩壊・地滑りの3つを合わせた区域数です。

都道府県土砂災害警戒区域うち特別警戒区域
大阪府8,3787,769
兵庫県21,54712,810
京都府17,41114,629
滋賀県6,9025,042
奈良県11,23910,220
和歌山県21,92420,319
全国721,014621,287

全国で72万1,014カ所、うち62万1,287カ所が特別警戒区域です。特別警戒区域は建物が壊れて住民の命に危険が及ぶおそれがある範囲で、住宅を建てるときの構造規制や開発行為の制限がかかります。売買や賃貸のときには、その物件が土砂災害警戒区域の内側かどうかが重要事項説明で必ず伝えられます。

この指定は住所で決まっています。雨が降ってから調べるものではなく、今日調べられます。

今日できること

ペルーの話は遠いところの警鐘ですが、そこで言われているのは「危ない場所が分かっているなら、先に手を打つ」ということでした。日本で同じことをするなら、順番はこうなります。

  • 自分の住所が土砂災害警戒区域・特別警戒区域に入っているかを調べる
  • 入っているなら、避難先と、そこまでの道が土砂で塞がらないかを見ておく
  • 長雨のときは、降り始めからの積算雨量を見る(時間雨量ではない)
  • 川の水位が急に下がったときは、上流で何かが止まっている可能性を疑う

ネパールで実際に何が起きたのかは、別の記事にまとめています。

i ペルーの数値はロイター日本語版(2026年9月1日14時29分配信)に記載されたものです。INAIGEMの評価そのものは8月末にペルーで公表されており、ロイターの日本語配信はその後追いにあたります。ネパールの死者・行方不明者数は2026年9月1日時点のもので、今後変わります。

生活・仕事にどう効くか

  • 住まい:日本の土砂災害警戒区域は2026年6月30日時点で72万1,014カ所。うち土砂災害特別警戒区域が62万1,287カ所ある。指定は住所で決まっていて、天気とは関係なく先に調べられる。
  • 避難:天然ダムができると、下流の川の水位が急に下がることがある。水が引いたから安全、とは限らない。
  • 備え:国が集めた深層崩壊122事例は、地震によるものを除いた降雨と融雪だけの事例。総降雨量400mmを越えると増えるとの指摘がある。

結局どうすればよいか

  • 自分の住所が土砂災害警戒区域に入っているかを先に調べる
  • 川の水位が急に下がったときは、上流で何かが止まっている可能性を疑う
  • 長雨のときは、時間雨量より積算の雨量を見る

\気になる住所を1つ入れるだけ/

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公式出典

更新履歴

  • 2026年9月1日 初版を公開

※本記事は2026年9月1日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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