🗨️「り災証明書、もう申請できるの?」
石川県中能登町は8月28日11時の時点で「現在準備中」と書いています。受付が始まる前にできるのは、片づける前に被害の写真を撮って残しておくことです。
[災害] この記事の要点
石川県中能登町は2026年8月28日11時に更新した被害情報で、8月27日の大雨に伴うり災証明書の交付申請受付について「現在準備中」とし、申請には家屋の被害状況が確認できる写真が必要になると案内しました。あわせて富山県氷見市は、28日10時の第4回災害対策本部会議資料で、り災証明の発行手数料を免除して無料にすること、固定資産税と国民健康保険税を令和6年能登半島地震と同じ基準で減免することを示しています。
2026年8月28日 発表
- 8月27日の大雨で家や車が浸水・損壊した石川県・富山県の人
- 実家が被災して、遠方から片づけに向かおうとしている人
- 火災保険や共済に請求するつもりでいる人
この記事でわかること
- り災証明の受付が今すぐ始まらない理由
- 受付前の今日、自分でやっておける手続き
- り災証明が出ると、税と保険で何が変わるか
この記事でわかること
- ✓ り災証明の受付が、今すぐ始まらない理由
- ✓ 受付前の今日、自分でやっておけること
- ✓ り災証明が出ると、税と保険で何が変わるか
中能登町のページには「現在準備中」と書いてある
石川県中能登町が8月28日11時に更新した被害情報の、下のほうにある一節です。
「令和8年8月27日に発生した大雨に伴う、罹災証明書交付申請受付は、現在準備中です」。続けて「準備ができ次第、町ホームページ等でお知らせしますので、しばらくお待ちください」とあり、そのあとにこう書かれています。申請には家屋の被害状況が確認できる写真が必要になります。
同じページには、町が住民に頼んでいることもそのまま載っています。片付けや修理の前に被害状況を写真に撮って保存してほしい。被害箇所の写真に加えて、建物全体の被害状況が確認できる全景写真を、可能な限り建物の周囲4方向から撮ってほしい。この2つです。
役所が見に来て判定するんじゃないんですか?
調査には来ます。ただ、来るころには水が引いて泥もかき出したあとです。そのときの高さは、住んでいる人が撮った写真にしか残っていません。
受付がすぐ始まらないのは、被害の全体像がまだ固まっていないから
富山県氷見市が28日10時の第4回災害対策本部会議に出した資料には、住家被害の一覧表が別紙として付いています。北部・中央・南部から女良まで、22の地区が縦に並び、床上浸水・床下浸水・土砂崩れ・建物倒壊・道路崩壊・河川決壊・車の冠水が横に並ぶ表です。
この表を開くと、いちばん下の「合計」の行が空欄のままでした。余川地区の床上浸水と床下浸水の欄には、数字ではなく「不明」と書かれています。十二町地区は床上と床下の欄がまたがって「90」とだけ入っています。
| 地区 | 床上浸水 | 床下浸水 | 土砂崩れ |
|---|---|---|---|
| 上庄 | 47 | 32 | 20 |
| 宇波 | 21 | 15 | 7 |
| 十二町 | 90(床上・床下の欄がまたがっている) | 8 | |
| 余川 | 不明 | 不明 | 25 |
| 阿尾 | 4 | 14 | 21 |
| 合計 | (空欄) | (空欄) | (空欄) |
市が数えられていないのは、怠けているからではありません。氷見市では8月27日8時半までの12時間雨量が317ミリと観測史上最大を記録し、市内全域に避難指示が出て、熊無・床鍋・吉滝・味川の各集落の一部が孤立しました。孤立した集落は27日の時点で「正確な戸数・人数は不明」と資料に明記されています。行けない場所は数えられません。
私は、り災証明の受付が始まるまでの数日が、被災した人にとっていちばん取り返しのつかない時間だと考えています。全体像が固まるのを待っている間に、家の中は片づき、水の跡は消えていくからです。
り災証明が出ると、税と保険がここまで変わる
氷見市の同じ資料には、支援メニューが窓口ごとに並んでいます。目を引くのは、どれも「令和6年能登半島地震と同等」と書き添えてあることです。2年前に能登で使われた基準が、そのまま今回にあてはめられています。
| 支援の中身 | 被害区分ごとの割合 | 窓口 |
|---|---|---|
| 固定資産税の減免 | 全壊 10分の10 / 大規模半壊 10分の6 / 半壊・中規模半壊 10分の4 | 税務課 |
| 国民健康保険税の減免 | 全壊 2分の2 / 大規模半壊〜半壊 2分の1 | 税務課 |
| 納税(徴収)猶予 | 災害で納付が難しい場合 | 税務課 |
| り災証明書の発行手数料 | 免除して無料にする | 税務課 |
国民健康保険税のほうには条件が付いています。住宅などに受けた損害金額が、その住宅などの価格の10分の3以上であること。しかもその損害金額からは、保険金や損害賠償で埋め合わされる額を引きます。火災保険から出た分は、減免の計算では損害として数えません。
表の左の列に並ぶ「全壊」「大規模半壊」「半壊」は、どれもり災証明書に書かれる被害区分です。減免の割合は、被害の実感ではなく、この区分で決まります。だから写真が要ります。
受付を待つ間にできることは3つある
- 被害箇所と建物全景の写真を撮る。全景は建物の周囲4方向から(中能登町の案内)
- 壁に残った水の跡を、高さがわかる物と一緒に撮る
- 加入している保険会社と証券番号を控える
泥だらけのまま何日も置いておくんですか?
置かなくて大丈夫です。撮ってから片づけてください。順番だけの話です。
中能登町は8月28日、下水道への排水の制限を解除しました。泥水を流す作業はもう始められます。撮るのはその前の数分で足ります。
生活・仕事にどう効くか
- 申請の順番:中能登町のり災証明書の交付申請受付は8月28日11時時点で準備中です。申請には家屋の被害状況が確認できる写真が必要になると町が明記しています。
- 固定資産税:氷見市は被害区分に応じて減免します。全壊は10分の10、大規模半壊は10分の6、半壊・中規模半壊は10分の4です(令和6年能登半島地震と同じ基準)。
- 証明書の手数料:氷見市はり災証明書の発行手数料を免除して無料にします。公的支援や保険への請求に必要になる書類なので、被災の程度が確定するほど後の手続きが早くなります。
結局どうすればよいか
- 片づけや修理を始める前に、被害箇所の写真を撮って保存する。建物全体がわかる全景写真を、できれば建物の周囲4方向から撮る(中能登町の案内)
- 浸水した高さがわかるように、壁の水の跡と一緒にメジャーや身近な物を写し込んでおく
- り災証明の受付開始は市町のホームページで告知される。受付を待つ間に、保険証券の番号と契約している会社の連絡先を先に控えておく
公式出典
- 中能登町「被害情報等(8月28日11時00分)」(2026年8月28日発表)
- 氷見市「令和8年大雨による被害及び支援状況について」(8月28日10時・第4回災害対策本部会議資料)(2026年8月28日発表)
- 氷見市「令和8年8月大雨に関する情報【まとめ】」(2026年8月28日発表)
更新履歴
- 2026年8月28日 初版を公開
※本記事は2026年8月28日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。


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