🗨️「「生活文化」の人間国宝って、誰がなったの?」
華道家元池坊の池坊專永さん(93歳)、杜氏の農口尚彦さん(93歳)、京都の料理屋「瓢亭」の髙橋英一さん(87歳)の3人です。文化審議会が10月16日、新しくできた「生活文化」の分野で初めての人間国宝として認定するよう、文部科学大臣に答申しました。
[暮らし] この記事の要点
2026年10月17日 発表
| 新しく指定されたわざ | 保持者 | 年齢・住まい |
|---|---|---|
| 立花(りっか) | 池坊專永(いけのぼう・せんえい)さん | 93歳・京都市 |
| 吟醸造り(ぎんじょうづくり) | 農口尚彦(のぐち・なおひこ)さん | 93歳・石川県能登町 |
| 京料理(会席) | 髙橋英一(たかはし・えいいち)さん | 87歳・京都市 |
出典:文化庁 報道発表「文化審議会の答申(重要無形文化財の指定及び保持者の認定)」2026年10月16日。年齢は同日現在。
人間国宝は、国の重要無形文化財の「保持者」として認定された人の呼び名です。これまでは芸能と工芸技術の2つの部しかなく、食や華道のような暮らしのわざは対象外でした。今回の3人で「生活文化の部」の指定は0件から3件になります。正式な認定は、答申を受けて文部科学大臣が行います。保持者には、わざを磨き後継者を育てる費用として1人年200万円の助成金が出ます。
立花は華道の古い形
立花は、室町時代に座敷を飾った「たて花」から発展し、江戸時代前期に形になった華道の様式です。文化庁は「華道の古態を残すもの」と説明しています。山や野、水辺の景色を一つの花器の中に表します。
池坊さんは華道家元池坊の四十五世家元です。1945年、父の死去で家元を継ぐことになり、父の高弟から花を習いました。今も京都の頂法寺(六角堂)の住職を務めています。
金賞26回の杜氏
農口さんは能登杜氏の家に生まれ、中学を出てすぐ酒造りに入りました。酒造りは70年以上、28歳でなった杜氏(とうじ)も60年以上になります。全国新酒鑑評会の金賞は計26回で、文化庁は昭和50年代(1975年〜)以降の吟醸酒ブームを「牽引した功労者の一人」と書いています。白山市の菊姫で37年間杜氏を務め、いまは農口尚彦研究所で酒を造っています。
93歳で、まだ現役なの?
文化庁の略歴では、2017年から農口尚彦研究所の杜氏を務めていて「現在に至る」となっています。
瓢亭は出汁を鮪節に
髙橋さんは、京都・南禅寺近くの料理屋「瓢亭(ひょうてい)」の主人です。13代目の父の死去で、1967年に28歳で店を継ぎました。京料理の要の出汁を、鰹節から鮪節(まぐろぶし)に変えた取り組みはよく知られている、と文化庁は紹介しています。京野菜を守る活動にも関わってきました。
ひとこと
お酒や料理が「人間国宝のわざ」になるのは初めてです。3人とも80代後半から90代で、後進を育ててきたことも認定の理由に挙がっています。
公式出典
- 文化庁「文化審議会の答申(重要無形文化財の指定及び保持者の認定)」(2026年10月16日発表)
- 同 答申内容(PDF)(2026年10月16日発表)
- 同 解説(PDF)(2026年10月16日発表)
- 同 参考(PDF)(2026年10月16日発表)
更新履歴
- 2026年10月17日 初版を公開
※本記事は2026年10月17日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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