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フランス スーパー サイバー攻撃/冷凍庫が50度に

🗨️「フランスのスーパーがサイバー攻撃を受けたと聞きました。何が起きたのですか。」

10月11日の夜から12日にかけて、フランスのスーパー約500店で、冷蔵庫と冷凍庫の温度を遠隔で上げられました。冷却を管理する制御装置が乗っ取られ、庫内は約50度に達して、傷んだ食品を捨てることになりました。13日には、別のメーカーの装置も侵害されていると、フランスの国家情報システムセキュリティ庁が公表しています。日本の店への被害は、調べた範囲では確認できていません。

[IT・ネット] この記事の要点

発表日・更新日

2026年10月14日 発表

影響を受ける人
  • 遠隔監視の冷蔵・冷凍設備を使う飲食店・小売店・食品倉庫
  • 更新が終わった古い制御装置を、インターネットにつないだまま使っている事業者
  • 停電や故障で冷蔵庫の温度が上がり、食品の扱いに迷う家庭
目次

被害にあったスーパー

10月11日(日)の夜から12日(月)にかけて、フランスのスーパー数百店で、冷蔵庫と冷凍庫の温度が遠隔操作で上げられました。ブルームバーグによると、冷却システムが霜取りモードに切り替えられ、庫内は約6時間にわたって約50度に達しました。肉・冷凍食品・野菜は、傷んだとして捨てるしかありませんでした。

チェーン被害の店数出どころ
アンテルマルシェ・ネット(グループはレ・ムスクテール)約300店。初報では約150店フランスアンフォ(franceinfo)・経済誌キャピタル(Capital)・ブルームバーグ
コーペラティブU(ユー)約80店(約2,000店のうち)。初報は100店弱同社の最高経営責任者(ラジオ局RTL(アールティーエル)で13日に発言)
カルフール約80店AFP(franceinfo)
モノプリ約30店AFP(franceinfo)
ルクレール「数店」AFP(franceinfo)

現場の声も出ています。レンヌのカルフール・マーケットの店長は、夜中に何度も警報が届き、最初は「バグ」、次に「火事」かと思ったと、フランス3ブルターニュに話しました。エソンヌ県の店の責任者は、庫内の温度が上がっていたため「全部捨てた」といいます。パリ近郊イシー=レ=ムリノーの店では、また狙われないよう、売り場の冷蔵ケースのネット接続を全部外しました。

コーペラティブUの最高経営責任者は、12日朝に自身のXで、冷蔵設備を狙ったサイバー攻撃を受けていると認めました。

各社が確認した数を足すと約490店で、ほかにルクレールの数店があります。フランスの流通業界誌は「近く500店」と報じています。数は報道のたびに増えました。アンテルマルシェを持つグループは、初報では約150店と説明し、のちに約300店と話しています。コーペラティブUの最高経営責任者は、80店のうち商品を捨てることになったのは「少数」で、大半は被害を防げたと話しています。

冷凍庫が50度になった仕組み

冷却を管理していたのは、デンマークの冷凍・冷蔵設備メーカー、ダンフォスの制御装置です。売り場の冷蔵ケースの温度や霜取りをまとめて見たり変えたりする、冷蔵設備の司令塔にあたります。攻撃者は、遠隔で入れるこの装置に入り込み、温度の設定を書き換えたと報じられています。レ・ムスクテールの最高経営責任者は、庫内がマイナス18度から50度近くまで上がったと説明しました。

ダンフォスは、影響を受けた製品の大半は旧式で、すでに更新が終わっている「エーケー・エスエム800(AK-SM800)」と「エーケー・エスシー355(AK-SC355)」だと説明しています。安全のための更新が提供されない機器でした。同社は以前から、最新版への更新と、旧型の入れ替えを勧めてきたといいます。

セキュリティ会社のクラロティは8月11日、ダンフォスの別の型番(AK-SM 800A)について、「その日のコード」で認証をすり抜けられる隠れた仕組みがあると公表していました。修正版のソフトも出ています。今回の攻撃にこの仕組みが使われたと確認した公式発表は、まだありません。フランスの倫理的ハッカー(弱点を知らせる側のハッカー)は、ラジオ局RMC(アールエムシー)で「その日の日付がパスワードになっていた」と話しています。

13日には、フランスの国家情報システムセキュリティ庁(アンシ(ANSSI))の警報機関サート(CERT)が警報を更新しました。ダンフォスに加えて、コープランドと、その傘下のディクセルの制御装置も、多数が侵害されていると公表しています。警報は、管理画面をインターネットに公開しておくこと自体が不適切だとし、攻撃は続いている可能性が高いと警告しました。工場出荷の状態に戻すだけでは、同じ弱点からまた入られるともしています。犯行声明は出ていません。

損失と捜査の状況

損失額は、公式の集計がまだなく、見立てが大きく割れています。

見立て金額出どころ
小さな店の1店あたり数万ユーロコーペラティブUの最高経営責任者
大型店(ハイパーマーケット)の1店あたり18万〜20万ユーロ同
パン・菓子を捨てた店の実例(エソンヌ県)約6万ユーロfranceinfo
全国の損失(アンテルマルシェ側の見立て)数千万ユーロレ・ムスクテールの最高経営責任者(フランスのテレビ局BFM(ベーエフエム))
全国の損失(別の関係筋)数百万ユーロフランス・アンテル(franceinfo経由)

アンテルマルシェ側は、保険がこの種の事故を補償しないことが難題になると話しています。パリ検察は12日、自らの判断で捜査を始めました。サイバー犯罪対策の部局が、被害店の数と、食品の損失や機器が燃え始めた被害との関係を調べます。首相周辺は、首相が自ら状況を見ていて、ANSSIに対応を求めたと説明しています。

日本の店と家庭への影響

調べた範囲では、日本の店舗が同じ攻撃を受けたという報道や発表は、10月14日時点で確認できていません。ダンフォスの装置が日本の店でどれだけ使われているかも、今回の報道からは分かりません。

家庭用の冷蔵庫は店の制御装置とは別の仕組みで、同じ手口で温度を書き換えられる話ではありません。ただ、停電や故障で庫内の温度が上がったとき、食品をどこまで食べてよいかは、どの家でも起きる判断です。農林水産省が示す、扉を開けない場合の目安(冷蔵庫は約4時間、冷凍庫は約1〜2日)は、停電で冷蔵庫は何時間もつ?4時間の目安で整理しています。

店や事務所で、遠隔監視の冷蔵・空調設備を使っている場合は、ANSSIの警報が挙げる次の点が参考になります。日本の公的な案内ではありません。

  • 管理画面を、インターネットから直接開ける状態にしない。外から入るときは、安全な回線(VPN(ブイピーエヌ))を通す
  • 初期パスワードのままの機器をなくし、メーカーが出す更新を入れる
  • 更新が終わった古い機器は、入れ替えを業者に相談する

10月に入って日本でも、個人情報の流出やシステム停止が相次いでいます。背景はサイバー攻撃 なぜ日本が標的に/理由は3つで整理しています。冷蔵庫が停電のあとに冷えないときの確認は、冷蔵庫 停電後 冷えない/確認順にあります。

※アイキャッチは店の冷凍ケースのイメージ写真で、被害を受けた店の写真ではありません。写真:ダニエル・アンド・ハンナ・スニップス(Daniel and Hannah Snipes)/ ペクセルズ(Pexels)。

生活・仕事にどう効くか

  • 店の冷蔵・冷凍設備:制御装置が乗っ取られると、庫内の温度を書き換えられ、並べていた食品を全部捨てることになります。フランスでは小さな店で数万ユーロ、大型店で18万〜20万ユーロの損失の見立てが出ています。
  • 更新が終わった古い機器:メーカーが安全のための更新を出さなくなった機器を、ネットにつないだまま使っていたことが、被害の入り口になったと見られています。

結局どうすればよいか

  • 遠隔監視の冷蔵・空調設備の管理画面が、インターネットから直接開けない状態か、業者に確かめる
  • 初期パスワードのままの機器をなくし、メーカーの更新を入れる
  • 家庭の冷蔵庫が止まったときの食品の判断は、停電で冷蔵庫は何時間もつ?4時間の目安で確かめる

公式出典

更新履歴

  • 2026年10月14日 初版を公開

※本記事は2026年10月14日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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