🗨️「結核って、いまの日本でどれくらい出ているのですか」
2023年に新しく登録された患者は1万96人、人口10万人あたり8.1人です。日本は2021年に「低蔓延国」の基準(人口10万対10.0以下)に入りましたが、患者が消えたわけではありません。年間で1万人が新たに登録されていて、8割近くが高齢者。いっぽう20代では患者の8割以上が外国生まれです。
[科学] この記事の要点
2026年9月15日 発表
- 高齢の家族と同居している人
- 長引く咳が2週間以上続いている人
- 職場や学校で健康診断を受ける機会がある人
数字で見る2023年
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 新登録結核患者数 | 10,096人 |
| 罹患率 | 人口10万対8.1 |
| 低蔓延国の基準 | 人口10万対10.0以下(日本は2021年に達成) |
| 患者最多の都道府県 | 東京都 1,190人/大阪府 1,145人 |
| 罹患率が最も高い | 大阪府(人口10万対13.1) |
| 低蔓延水準に達した都道府県 | 43 |
全国では基準を下回っているのに、43都道府県という数字が出てくる。つまり4つは、まだ10.0を超えています。
患者の年齢がかたよっている
年齢別に見ると、いちばん多いのは80〜89歳で28.9%。90歳以上も14.0%あります。この2つだけで4割を超えます。
結核菌は、感染しても発病せずに体の中にとどまることがあります。若いころに感染した人が、年をとって体の抵抗力が落ちたときに発病する。日本の高齢者に患者が多いのは、そういう経路があるためです。
20代だけ、まったく別の絵になる
外国生まれ患者は2023年に1,619人(16.0%)で、前年より405人(33.4%)の大幅増加。20〜29歳では84.8%が外国生まれ(感染症情報提供サイト「結核 2023年現在」より)
全体では16%ですが、20代に限ると8割以上。出身国はフィリピン19.6%、ベトナム16.8%、インドネシア14.2%、ネパール14.1%の順です。
結核の発生が多い国から来た人が、日本に来てから発病する形になります。年代ごとに、患者の背景がまったく違うということです。
気づき方と治療
初期の症状は風邪とよく似ています。だから見つかるのが遅れます。目安としてよく挙げられるのが、咳の長さです。
- 咳が2週間以上続く
- 痰が出る、痰に血が混じる
- 微熱、体重が減る、体がだるい
治療は薬を毎日飲み続ける方法で、期間はおおむね6か月。途中でやめると薬が効かない菌が出てくるため、症状が消えても最後まで飲み切ることが必要とされています。
症状や検査の判断は医療機関へ。この記事は公表されている統計の読み方だけを扱っています
生活・仕事にどう効くか
- 健康:結核は過去の病気ではなく、年間1万人が新たに登録されている。治療は毎日の服薬を半年ほど続ける。
- 暮らし:患者の分布は西高東低で、大阪府の罹患率が最も高い。住んでいる地域によって身近さが違う。
結局どうすればよいか
- 咳が2週間以上続くときは、風邪と決めつけずに受診する
- 高齢の家族の健診結果に胸部エックス線の所見があれば、放置しない
- 数字は年で動く。最新の統計は公式の年報で確認する
公式出典
- 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「結核 2023年現在」(IASR Vol.46)(2025発表)
- 政府広報オンライン「『結核』に注意!古くて新しい感染症」(2015-09発表)
更新履歴
- 2026年9月15日 初版を公開。
※本記事は2026年9月15日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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