🗨️「富士河口湖町と大月市は、なぜふだんより低い雨量で警報が出るのか」
富士河口湖町と大月市は、令和8年6月26日の山梨県東部・富士五湖の地震で揺れが大きかったため、土砂災害の警報等の発表基準を通常より引き下げた暫定基準で運用中です。つまり、ふだんより低い雨量で警報が出ます。山梨県では11日明け方から昼過ぎにかけて強い雨の予想で、8日13時からの降り始めですでに南部町177.0ミリ、身延町切石155.0ミリが降っています。
[災害] この記事の要点
2026年9月10日 発表
- 長野県・山梨県で山ぎわや斜面のそばに住んでいる人
- 9月8日からの雨がすでに降っている地域の人
- 11日に関東甲信を車や電車で移動する人
気象庁が数字を出したのは甲信地方だけ
「関東甲信で警報級の大雨」と聞くと、東京や神奈川にも同じだけ降ると受け取りがちです。ところが気象庁が2026年9月10日16時28分に出した関東甲信地方気象解説情報で、予想雨量の数値が書かれているのは甲信地方だけでした。
| 地域 | 11日の1時間降水量(多い所) | 10日18時〜11日18時の24時間降水量(多い所) |
|---|---|---|
| 甲信地方(長野・山梨) | 40ミリ | 100ミリ |
| 関東地方の平野部 | この発表には数値の記載なし | |
| 伊豆諸島北部・南部(別発表) | 20ミリ | 50ミリ |
伊豆諸島の数字は、同じ日の16時47分に出た東京都気象解説情報に載っていたものです。そちらは「警報級の大雨となる可能性は低くなりました」として、この回で情報の発表を終了しています。
東京は降らないということですか。
そうは書いていません。この発表に東京の予想雨量の数字が無い、というだけです。前線は11日に関東地方の沿岸まで北上する見込みで、雨は次第に強まるとされています。数字が示されている甲信と、示されていない関東平野部を、同じ強さと受け取らないほうがよい、という読み方になります。
住まいのリスクに対する備え
土地の履歴やリスクを知ったら、次は「起きたときにどうするか」です。最低限そろえておくと動けるものを挙げます。
一から集めると抜けが出ます。まずセットで用意して、家族の人数分と常備薬だけ足すのが早いです。
断水で最初に困るのがトイレです。備蓄で見落とされやすい一方、代用が効きません。
停電時は懐中電灯より、部屋全体を照らせるランタンの方が使えます。電池でも充電でも点くものだと、どちらが尽きても止まりません。
鍵につけて持ち歩けるサイズ。停電や夜道、内見での床下確認にも使えます。備えは「持ち歩けるかどうか」で使用率が変わります。
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長野は「厳重警戒」、山梨は「注意・警戒」で言葉が違う
同じ発表のなかで、県によって呼びかけの強さが分かれています。
| 対象 | 内容 | 時間帯 |
|---|---|---|
| 長野県 | 土砂災害に厳重に警戒 | 11日明け方〜昼前 |
| 長野県 | 低い土地の浸水・河川の増水に注意・警戒 | 11日未明〜昼過ぎ |
| 甲信地方(長野・山梨) | 土砂災害に注意・警戒 | 11日夜遅くにかけて |
「厳重に警戒」と「注意・警戒」は、気象庁が使い分けている言葉です。いちばん強い言い方が向けられているのは長野県で、時間帯は11日の明け方から昼前まで。通勤通学の時間とほぼ重なります。
あわせて、落雷や突風への注意と、降ひょうのおそれも書かれています。降ひょうについては「農作物や農業施設の管理にも注意してください」と、農家に向けた文が入っています。
山梨はもう2日で177ミリ降っている
気象庁の山梨県気象解説情報(10日16時54分発表)にある、降り始め(8日13時)から10日16時までの降水量です。アメダスによる速報値です。
気象庁は「これまでの大雨で地盤の緩んでいる地域では、少しの雨量でも土砂災害の危険度が高まるおそれがあります」と書いています。11日に予想されている24時間100ミリは、この177ミリの上に乗る雨です。ゼロから100ミリ降るのとは意味が違います。
この住所は浸水しやすい場所ですか?
住所を入れるだけ。ハザードマップの指定(浸水・土砂・津波)と地盤の強さが5秒で出ます。会員登録も電話番号も要りません。
富士河口湖町と大月市は、ふだんより低い雨で警報が出る
山梨県気象解説情報の末尾に、見落とされやすいお知らせが入っています。
令和8年6月26日に発生した山梨県東部・富士五湖の地震で揺れが大きかった富士河口湖町と大月市について、土砂災害に関する警報等の発表基準を通常より引き下げた暫定基準で運用中だという記載です。
地震で山の斜面が傷んだあとは、同じ雨でも崩れやすくなります。そのため基準を下げて、早めに警報を出す運用にしてあります。この2市町では、去年までと同じ感覚で「このくらいの雨なら大丈夫」と考えないほうがよい、ということになります。
次に情報が出る時刻
今回の発表には、次回の発表予定が書かれています。関東甲信地方気象解説情報は11日6時ごろ、山梨県気象解説情報は11日7時ごろです。
長野県への「厳重に警戒」の時間帯が11日の明け方から昼前なので、6時の発表を待ってから動くと間に合わない場面が出ます。斜面のそばに住んでいる場合、確認しておくのは10日のうちです。
生活・仕事にどう効くか
- 11日の朝の行動:長野県は明け方から昼前が土砂災害の厳重警戒、未明から昼過ぎが浸水・河川の増水の注意・警戒。通勤通学の時間帯とちょうど重なる
- これまでの雨の蓄積:山梨県は8日13時からの降り始めで南部町177.0ミリ、身延町切石155.0ミリ、甲府125.5ミリ。地盤が緩んでいる地域では少しの雨でも危険度が上がる
結局どうすればよいか
- 長野県・山梨県で斜面のそばに住んでいるなら、11日の明け方より前に避難経路を確認しておく
- 気象庁のキキクル(大雨・洪水の危険度分布)で、自分の家がどの色になっているかを見る
- 次の発表は11日6時ごろ(関東甲信地方)、11日7時ごろ(山梨県)に出る
公式出典
- 気象庁 関東甲信地方気象解説情報(大雨・落雷・降ひょう)2026年9月10日16時28分発表(2026年9月10日発表)
- 気象庁 山梨県気象解説情報(大雨)2026年9月10日16時54分発表(2026年9月10日発表)
- 気象庁 東京都気象解説情報(大雨)2026年9月10日16時47分発表(2026年9月10日発表)
更新履歴
- 2026年9月10日 初版を公開
※本記事は2026年9月10日時点で公表されている情報にもとづきます。数値・制度・進路などは今後変わる可能性があるため、最新の内容は各公式発表をご確認ください。
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