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超音波ウォッシャーで落ちない汚れ「サンコー トルン2」

超音波でシミを落とす道具を調べていると、「超音波ウォッシャー 落ちない」という言葉がすぐ出てきます。買ったのに落ちない、という不満が実際にあるということです。

ところが、実際に投稿されている相談を読むと、困っている中身がそれとは逆のことがあります。シミは消えたのに、その部分だけ色が明るくなってしまった、という失敗です。

この記事は、2026年6月に発売されたサンコーの超音波シミ洗浄「トルン2」を材料に、この種類の道具が何をしていて、どこまでは落ちて、どこからは落ちないのかを、メーカー公式と第三者の検証だけで組み立てたものです。編集部で購入して試したものではないので、使用感はすべて誰がそう書いていたかを添えています。

サンコー(THANKO)

幅広ブレードで超音波シミ洗浄「トルン2」ULTR25HWH

幅広ブレードで超音波シミ洗浄「トルン2」ULTR25HWH

約130g約25kHzIPX4防水USB Type-C充電2026年6月1日発売

手のひらに乗るマウス型。先端の金属ブレードを、水でぬらした衣類の汚れに当ててなぞる道具です。洗剤ではなく、水の中に起きる細かい泡で汚れを落とします。

画像:Amazon.co.jp の商品ページより(クリックでAmazonの商品ページが開きます)

この記事でわかること

  •  「落ちない」の相談より深刻なのは、落ちすぎて周りとの差が出る失敗です
  •  メーカー自身が名指しで「落ちない場合がある」と書いた汚れが4つあります
  •  25kHzのトルン2と38kHzのシャープ。数字の大小は強さの順位ではありません

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目次

「落ちない」より困るのは、落ちすぎて跡が残ること

Yahoo!知恵袋に、2024年4月にこんな相談が投稿されています。

超音波ウォッシャーという服用のシミ取り機を普段よく使うんですが、この服をシミ取りした時にシミ取り痕?みたいなのが残ってしまいとてもショックです。こういうシミ取り痕みたいなのってどうにか取れませんかね?

Yahoo!知恵袋(2024年4月5日の質問)

これに付いた回答が、この道具の性格をよく言い当てています。回答者は「汚れが部分に当てるとそこだけ汚れが落ちるため新品時が真っ白なら、新品に近い色がその部分だけ出てくるため色抜けしたように白くなります」と説明し、先に服全体のくすみを落とすことをすすめています。

つまり、シミが落ちなかったのではありません。シミは落ちたのに、その周りが汚れたままだったので差が出たわけです。この道具は「点」にしか働かないので、服全体が薄く汚れている状態で点だけを洗うと、洗ったところが浮きます。

読者

じゃあ、襟の黄ばみをこれで消したら、そこだけ白い四角ができるかもしれないということですか。

おかあさん

その可能性はあります。防ぐなら順番を逆にして、先に全体をつけ置き洗いしてから、残ったところに当てる。相談への回答もその順番をすすめていました。

この商品を取り上げたきっかけ

サンコーのトルン2を知ったのは、2026年9月9日に家電Watchが公開したレビュー記事です。ライターの野本美樹氏が実際に使い、どの汚れがどこまで落ちたかを書いています。

同じ家電Watchは、発売時(2026年6月4日・清水英行氏)にも新製品として取り上げています。さらにさかのぼると、家電批評(360LiFE)が2023年に、前モデルの初代「トルン」とシャープの超音波ウォッシャーを並べて洗浄力を測っています。この記事は、その3本とメーカー公式資料を突き合わせる形で書いています。

トルン2はどんな形をしているのか

手のひらに収まるマウス型で、先端に金属のブレードが出ています。この形が何のためのものかは、写真を並べると分かりやすくなります。

汚れのついたシャツに当てているところ。押しつけてこする動作は入りません
汚れのついたシャツに当てているところ。押しつけてこする動作は入りません
先端は幅広のフォーク型ブレード。ボタンのキワや縫い目にも入る形です
先端は幅広のフォーク型ブレード。ボタンのキワや縫い目にも入る形です
小さな円を描くようになぞる。メーカーによる使用前後の比較も添えられています
小さな円を描くようになぞる。メーカーによる使用前後の比較も添えられています
メーカーによる仕組みの図。水中で泡がはじけ、繊維の隙間の汚れを叩き出すとしています
メーカーによる仕組みの図。水中で泡がはじけ、繊維の隙間の汚れを叩き出すとしています

画像:Amazon.co.jp の商品ページより

超音波シミ洗浄機とは

超音波シミ洗浄機は、先端を毎秒何万回も振動させて、水の中に細かい泡を発生させる道具です。この泡がはじけるときの衝撃で、繊維の隙間に入り込んだ汚れを押し出します。眼鏡店の店頭にある超音波洗浄機と、原理としては同じ仲間です。

業界団体の超音波工業会は、超音波洗浄は「キャビテーション、加速度、物理化学的反応促進作用、の三つの相互作用によるもの」で、なかでもキャビテーション(水中にできる泡)が最も重要だと説明しています。

ここで大事なのは、泡は水がないと生まれないということです。トルン2のメーカーも「必ず汚れた部分を水で濡らしてからご使用ください」と書いています。乾いた服の上をなぞっても、何も起きません。

トルン2の使い方3手順。水にひたす、なぞる、すすぐ
使い方の流れ。出典:サンコー公式商品ページ・プレスリリース(2026年5月)をもとに作成
!
外出先でシミがついた瞬間に取り出して使う、という道具ではありません。水場で作業することが前提です。

メーカー公式の紹介動画でも、ぬらした布に当ててくるくるとなぞる動きが確認できます。

動画:THANKO 公式チャンネル(サンコー)

主な仕様

商品名 幅広ブレードで超音波シミ洗浄「トルン2」
メーカー サンコー株式会社
型番 ULTR25HWH
発売日 2026年6月1日
価格 メーカー公式サイトで6,980円(税込)
重量 約130g(キャップ・ストラップを含む)
サイズ 幅130×奥行46×高さ72mm(キャップ装着時)
超音波周波数 約25kHz(毎秒約25,000回)
電源 リチウムイオンポリマーバッテリー 3.7V 650mAh/USB Type-C充電
充電・稼働時間 充電 約2.5時間 / 連続稼働 約45分
防水 IPX4
材質 本体:ABS樹脂+ポリカーボネート、シリコン、ステンレス
セット内容 本体、日本語取扱説明書、キャップ、ストラップ、USB Type-Cケーブル
保証 購入日より12か月
使える衣類 水でぬらせる衣類。シルク・革製品・色落ちしやすい衣類は目立たない場所で試してから

出典:サンコー公式商品ページおよびプレスリリース(2026年5月)。価格はメーカー公式サイトに掲載されている税込価格です。通販サイトの実売価格は日々動くため、この記事には書いていません。

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型番 ULTR25HWH。前モデルの「トルン」とは別の商品です

25kHzと38kHz、数字が大きいほうが強いのか

同じジャンルでよく比べられるのが、シャープの超音波ウォッシャー UW-X1です。振動数はトルン2が約25kHz、UW-X1が約38kHz。数字だけ見ると後者のほうが強そうに見えます。

ところが超音波工業会は、「このキャビテーションは発振周波数が低いほど発生しやすく、加速度は周波数が高くなるに従い大きくなります」と書いています。低いほうは泡が起きやすく、高いほうは一発の力が大きい。順位ではなく性格の違いです。

サンコー トルン2 と シャープ UW-X1 の公表仕様の比較表
公表仕様の比較。出典:サンコー公式商品ページ/シャープ公式 UW-X1 仕様ページ

むしろ差が大きいのは、洗浄力ではなく使い勝手のほうでした。連続で使える時間は45分と15分で3倍、充電時間は2.5時間と5時間、重さは130gと206g。まとめて何着ぶんか片づけたい人ほど、この差が効いてきます。

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超音波工業会の記述は工業用洗浄機についてのものです。衣類用のハンディ機にそのまま当てはまるとは限りませんが、周波数の高低が単純な優劣ではないことの根拠にはなります。

読者

シャープのほうは販売終了したと聞いたのですが。

おかあさん

終わったのは旧型で、UW-X1は公式サイトに仕様ページが残っています。「超音波ウォッシャー 販売終了 なぜ」という検索が立つほど、この誤解は広がっています。

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価格は変動するため、この記事には書いていません

どの汚れに使えて、どの汚れには使えないのか

メーカーが挙げている対象は、襟汚れ・化粧移り・食べこぼし・油汚れです。ここに実際に使った家電Watchの記述と、公式の注意書きを重ねると、使える範囲がはっきりします。

トルン2で落ちる汚れ、何度もかかる汚れ、落ちない汚れの一覧
公式の記載と第三者レビューを突き合わせたもの。出典は図の中に記載

注目したいのは、落ちないものをメーカー自身が名指ししている点です。サンコーは「染色剤、ペンキ、完全に固まった油性マジック、マニキュアなど」を挙げ、シャープも「染色により染まったもの」「接着剤や有機溶剤などで固着したもの」を挙げています。繊維そのものが染まってしまった汚れは、振動で叩き出す方式では動かせません。この道具が得意なのは、繊維の隙間に入り込んで「乗っている」汚れです。

読者

去年こぼした食べ物のシミが子ども服に残っています。これは落ちますか。

おかあさん

正直に言うと、期待しすぎないほうがいいと思います。白洋舍は、時間がたって変色したシミについて「クリーニング店の専門技術をもってしても完全に落とすことが難しい場合がある」と書いています。プロでも難しいものが、家庭用の道具で戻るとは考えにくいです。

検証では、カレーは4割が残った

家電批評(360LiFE)が2023年に行った検証は、この種類の道具に何を期待していいかを数字で示しています。カレー・口紅・赤土・血液・人工汚染など6種類の汚れで洗浄力を測った結果です。

  • 平均洗浄力は シャープUW-X1 が80.4%、サンコー トルン が78.3%。差は2.1ポイント
  • 使い勝手は 25点対23点で、ベストバイはUW-X1。ただし「充電に5時間要する点が課題」とされた
  • トルンが上回ったのは 赤土89.1%・血液(豚)94.0%・人工汚染76.4%
  • カレーは全製品で黄色が取り切れず、トルンは58.6%にとどまった

カレーの58.6%というのは、4割は残るということです。「なぞれば消える」ではなく「かなり薄くなる」が、この道具の現実的な水準になります。

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この検証は2023年に前モデルの「トルン」で行われたものです。ブレードの形が変わったトルン2の数値ではありません。同じ結果になるとは限らない点にご注意ください。

6,980円は、シミ抜き何回分か

買うかどうかを決めるとき、比べる相手はクリーニング店です。白洋舍は、シミ抜きの追加料金について「数センチ程度の小さなシミであれば、200円前後から2,000円程度が目安となることが多いでしょう」と書いています。

業務用の洗濯機が並ぶクリーニング施設で、白いシャツを扱っているところ
写真:Pexels(商用利用可・クレジット不要)

メーカー公式価格の6,980円をこれで割ると、小さなシミ抜き3.5回分から35回分。汚れの内容によって幅は大きいものの、年に何回シミ抜きを頼んでいるかが、そのまま判断の材料になります。年1回なら店に出したほうが早く、月に何度もあるなら手元にあったほうが安く済む、という単純な話です。

おかあさん

ただし、道具を買っても店に行かなくてよくなるわけではありません。落ちないとメーカーが書いている汚れは、結局プロに出すことになります。

買う前に知っておきたい注意点

  • 水でぬらす手間がいる。乾いた服の上をなぞっても効果はない
  • 油分の多い汚れは一度で終わらない。家電Watchのレビューでも1度目は残っている
  • 染色剤・ペンキ・固まった油性マジック・マニキュアは落ちない場合があるとメーカーが明記
  • シルク・革製品・色落ちしやすい衣類は、目立たない場所で試してから
  • 服全体が薄く汚れていると、当てたところだけ明るくなって差が出ることがある
  • 連続で使えるのは約45分、充電には約2.5時間かかる

このうち5つ目は、この記事の最初に挙げた知恵袋の相談そのものです。道具の性能の問題ではなく、当てる順番の問題なので、先に全体を洗ってから使えば避けられます。

Amazonで買えるのか

2026年9月10日時点で、Amazon.co.jpにサンコーの出品があり、在庫ありの表示でした。型番はULTR25HWHで、メーカー公式サイトと同じ商品です。前モデルの初代「トルン」(ULTRASWWH)も併売されているので、型番を確かめてから選んでください。

Amazonでの販売価格は日によって動くため、この記事には書いていません。実際の価格と配送日は商品ページでご確認ください。

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THANKO 幅広ブレードで超音波シミ洗浄トルン2 ULTR25HWH

こんな人はチェックしてもよさそう

  • ワイシャツの襟や袖口の汚れが、洗濯機だけでは落ちきらないと感じている
  • 子どもの食べこぼしを、その日のうちに部分洗いしておきたい
  • 手でこすって生地を傷めた経験がある
  • シミ抜きをクリーニングに頼む回数が、年に何度もある

逆に、汚れが染料系である、素材がシルクや革である、作業できる水場が家にない、という場合は、この道具の得意な範囲から外れます。ついた直後の汚れをその場で消す道具でもありません。

まとめ

トルン2は、水でぬらした衣類の汚れを毎秒約25,000回の振動で叩き出す、約130gの道具です。メーカー公式価格は6,980円(税込)、2026年6月1日発売。家電Watchのレビューでは、ケチャップの汚れが落ちていく様子が報告されています。

一方で、乾いたままでは使えないこと、油分の多い汚れは一度で終わらないこと、染色剤やペンキは落ちない場合があるとメーカー自身が書いていること、そして服全体が汚れていると当てたところだけ明るくなることは、買う前に知っておいたほうがよい点です。

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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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