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【不動産プロの証言】迫り来る「金利上昇」の恐怖…世帯年収620万で「6000万円のマンション」を買った40代夫婦、3年後の無惨な末路

世帯年収620万で6000万円のマンションを購入→3年後、40代夫妻が辿った末路【不動産のプロは見た】

【不動産プロの証言】迫り来る「金利上昇」の恐怖…世帯年収620万で「6000万円のマンション」を買った40代夫婦、3年後の無惨な末路

「銀行が貸してくれる額=返せる額ではありません。ましてや今は、歴史的な低金利時代が終わった転換期。このご夫婦は、その残酷な事実に気づくのが少し遅すぎました」

そう語るのは、都内で中古マンションの売買仲介を行うベテラン不動産エージェント。近年、身の丈に合わない高額ローンを組んでしまい、数年後に手放さざるを得なくなるケースが後を絶たないと言います。

今回は、世帯年収620万円で6,000万円のマンションを購入し、金利上昇の波に飲まれてわずか3年で後悔のどん底に突き落とされた40代夫婦の事例をご紹介します。

「変動金利0.3%台なら、今の家賃と同じ支払い!」という甘い罠

都内の賃貸マンションで暮らしていたAさん夫婦。夫(42歳・会社員)の年収は400万円、妻(40歳・パートタイム)の年収は220万円で、世帯年収は620万円です。中学生と小学生の2人の子どもを抱え、日々の生活は決して余裕があるわけではありませんでした。

そんな彼らがマンション購入に踏み切ったのは3年前。超低金利の恩恵を受け、ネット銀行の変動金利は0.35%という破格の水準でした。

営業マンのシミュレーションは魅力的なものでした。
「頭金ゼロでも大丈夫です。変動金利0.35%なら、6,000万円借りても月々の返済は約15万1,000円。今お支払いのお家賃(14万円)に少し足すだけで、資産が手に入りますよ」

「低金利の今が買い時だ」——そう信じた二人は、迷わず35年のペアローンを組み、見晴らしの良い6,000万円の3LDKを購入しました。

3年後、日銀の政策転換が家計を直撃

購入から3年が経過した現在、Aさん夫婦の家計は「火の車」に陥っています。彼らを追い詰めたのは、想定外のランニングコストの増加、そして何より「金利の上昇」でした。

現在起きている「金利上昇」のリアル

2024年のマイナス金利解除を皮切りに、日銀は段階的な利上げを実施。それに伴い、大手銀行も短期プライムレート(短プラ)を引き上げました。

変動金利はこの短プラに連動するため、Aさん夫婦が借りていたネット銀行の適用金利も、0.35%から0.85%へと0.5%も上昇してしまったのです。

たかが0.5%と思うかもしれません。しかし、6,000万円という巨大な元本に対して、この上昇は致命的です。もしこの金利で再計算された場合、月々の返済額は約15.1万円から約16.5万円へと、毎月1.4万円も跳ね上がります。

恐怖の「5年ルール」が元本を食いつぶす

ここでAさん夫婦は、変動金利特有の恐ろしい罠に気づきます。日本の多くの銀行には「5年ルール」があり、金利が上がっても5年間は月々の返済額(引き落とし額)が変わりません。

「引き落とし額が変わらないなら安心じゃないか」と思うのは大間違いです。返済額の中の「利息」の割合が増え、「元本」が減らなくなるのです。

【Aさん夫婦の過酷な家計簿(月額)】

  • 世帯の手取り月収:約40万円
  • 住宅ローン引き落とし額:約15.1万円(※ただし元本は予定通り減っていない)
  • 管理費・修繕積立金:3.5万円(新築特例が切れ値上がり)
  • 固定資産税(月割):1.5万円
  • 住居費合計:約20.1万円(手取りの半分以上!)

残りの約20万円で、家族4人の食費、光熱費、急増した上の子の塾代(月4万円)を賄わなければならず、家計は完全にショートしました。

「売るに売れない」40代夫婦が辿った末路

貯金を切り崩す生活に限界を感じたAさん夫婦は、ついに「マンションを売却して、身の丈にあった賃貸に引っ越そう」と決断します。そこで冒頭の不動産エージェントに査定を依頼しました。

しかし、そこで突きつけられたのは非情な現実でした。

「現在の相場を見ると、売却価格は5,300万円ほどになります。一方で、金利上昇のせいで元本の減りが遅く、住宅ローンの残債は約5,550万円も残っています。売却にかかる仲介手数料などの諸費用を合わせると、約450万円の現金を自己資金で用意していただかないと、家を手放すことすらできません

いわゆる「オーバーローン(残債割れ)」です。毎月の赤字補填で貯金が底をついていたAさん夫婦に、450万円の現金を用意することは不可能でした。

現在、Aさん夫婦はマンションを手放すこともできず、妻がパートのシフトを無理に増やし、夫は休日に単発のアルバイトを入れることで、なんとかローンを返済する「住宅ローン奴隷」のような日々を送っています。

【不動産のプロからの教訓】
「変動金利でギリギリのローンを組むのは、晴れの日の前提で船出するようなものです。金利が上がった現在、少なくとも適用金利が2.0%になっても返済できるかというストレステスト(自己資金の余裕)が必須です。また、月々のローン額だけでなく、将来必ず上がる修繕積立金も加味して資金計画を立ててください」
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この記事を書いた人

ハウスメーカー2社で営業職を経験し、不動産・建築の基礎を習得。
その後、地域密着型の不動産会社にて営業事務として勤務し、
契約書作成、ポータルサイト管理、物件情報の入力・更新など、
実務全般に携わってきました。

特に、ポータルサイトを「より魅力的に見せる工夫」や、
反響につながる「分かりやすい間取り図作成」を得意としています。
自分が関わった物件に反響があった時の喜びが、今の原動力です。

現在は子育てのため一線を退いていますが、
これまでの実務経験を活かし、
フリーランスとして不動産会社様向けの
バックオフィスサポート業務を開始しました。

現場目線を大切にしながら、
「早く・正確に・伝わる」業務サポートを心がけています。

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